モバイルオーダーシステムの活用について

なぜ居酒屋こそモバイルオーダーに向いているのか、その理由

こんにちは、ハワードジョイマンです。

結論から言うと、居酒屋はモバイルオーダーと相性が最もいい業態のひとつです。その理由は「注文の多さ」と「接客の質が売上に直結する構造」にあります。この2つが重なっているからこそ、モバイルオーダーを入れたときの効果が他の業態より大きく出やすいのです。

ただ、「モバイルオーダー=省人化ツール」という見方だけで導入すると、本当においしいところを見逃します。今日はその「本当においしいところ」を、仮の計算も使いながらお伝えします。

📋 この記事でわかること

  1. 居酒屋のオーダーテイクがいかに時間を食っているか、その実態
  2. 注文業務をスマホに移すと、スタッフの動きがどう変わるか
  3. 接客時間が増えると注文点数・客単価にどう影響するか
  4. モバイルオーダーを「定着させる」ための現場設計の考え方

こんな方におすすめ

  • ✅ ホールスタッフが伝票を書いている時間が、接客時間より長いと感じている方
  • ✅ スタッフを採用できない中で、回転を落とさずに運営したい方
  • ✅ 客単価・注文点数を上げたいが、値上げには踏み切れない方
  • ✅ 過去にタブレット型オーダーを導入したが、定着せずに撤退した経験がある方
  • ✅ 居酒屋・ダイニング業態でDX導入を検討している2代目経営者の方
なぜ居酒屋こそモバイルオーダーに向いているのか、その理由 | 有限会社繁盛店研究所(モバイルオーダー・店舗DX導入支援)

居酒屋の「オーダーテイク」はどれだけ時間を奪っているか

飲食店全体のホール業務を時間ベースで分解すると、大きく「案内・誘導」「注文受け」「料理・ドリンクの提供」「片付け・会計」に分かれます。このうち居酒屋で負担が大きくなりやすいのが「注文受け」です。

居酒屋の1組あたりの滞在時間は、ランチ業態より長くなりがちです。それだけ長く居るということは、注文の回数も多い。生ビールの追加、焼き鳥の追加、締めの一品……。仮に1卓あたり1時間に2〜4回「すみませーん」が発生するとすると、テーブル10卓が埋まれば、ピーク1時間に20〜40回の呼び出し対応が起きている計算です。

この「呼ばれる→走る→聞く→繰り返す」のループが、スタッフから接客の余裕を根こそぎ奪っています。お客さまと目を合わせて「今日はどんな席で使われるんですか」と一言添える時間が、物理的に取れない状態になっている。

接客業なのに、伝票を書く時間の方が長い——これは本末転倒ですよね。でもこれが、忙しい居酒屋で起きがちなことです。

「スタッフが走り回っているのに、接客が薄くなっている」——この記事を読んで、その原因がオーダーテイクにあると気づいた方も多いはずです。無料で使えるツールとして、メニューの原価率や粗利をデータで確認できるレシピ原価管理ツールと、経営相談に使えるハワードジョイマンAIが登録後すぐ使えます。メールアドレスだけで無料登録できます。

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注文業務をスマホに移すと、現場は何が変わるか

モバイルオーダーを入れると、お客さまが自分のスマホから注文を完結します。アプリのダウンロードは不要で(モバイルオーダーにアプリのダウンロードが必要かどうか、詳しくはこちら)、QRコードを読んでブラウザ上でそのまま注文できます。

これによってスタッフ側に何が起きるか。「呼ばれる→走る→聞く→繰り返す」のループを大きく減らせます。代わりに生まれるのが「余った時間」です。

この「余った時間」をどこに使うかが、居酒屋においては特に重要です。料理を届けるとき、ドリンクを補充するとき——その数十秒に「今日の宴会ですか?」「このメニュー人気なんですよ」と一言添えられるかどうか。それができるかどうかが、注文点数と再来店率に直接影響してきます。

「スタッフは一生懸命なのに、なぜかお客さまとの会話が生まれない。現場を見ていると、その理由はすぐわかります。ずっと走り回っているから、止まる時間がないんです。止まれる仕組みを作ることが先です」

ハワードジョイマン(中小企業診断士・飲食店経営コンサルタント)

✓ ここまでのポイント

  • 居酒屋は1組の滞在時間が長く、注文の発生回数が多いため、オーダーテイクの負荷が他業態より高い
  • モバイルオーダーで注文業務をお客さまのスマホに移すと、スタッフに「止まれる時間」が生まれる
  • その時間を接客・声かけに使えるかどうかが、注文点数・単価・リピート率に影響する

「以前タブレットを入れたが定着しなかった」という経験が頭をよぎった方に、一点だけお伝えします。今回ご紹介したSTEPの設計と90日間の定着支援を一体で提供しているのが、私たち繁盛店研究所のモバイルオーダー導入支援です。初期設定の代行から現場スタッフへの落とし込みまでを含めた支援内容は、案内ページに詳しく記載しています。

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「注文点数がアップした」——その背景にあるメカニズム

当事務所が導入を支援したお店からは、「モバイルオーダーの導入により注文点数がアップした」という声をいただいています。こうした声をいただいたとき、私が真っ先に確認するのは「なぜ上がったか」です。モバイルオーダーにはいくつかの経路で注文点数を伸ばすメカニズムがあります。

チェックポイント1:「頼みやすさ」の設計ができているか

スタッフを呼ぶのが「悪いな」と感じて注文を我慢するお客さまは、実は少なくありません。特に居酒屋では、混雑時にスタッフが忙しそうにしているほど、「もう1杯」の声が出にくくなります。自分のスマホから注文できれば、その心理的ハードルが下がります。

✅ ポイント:モバイルオーダーのメニュー画面に「人気ランキング」「本日のおすすめ」を表示すると、追加注文の入口が自然に増えます。お客さまが「何を頼もうか」と眺める時間を、売上に変える設計です。

チェックポイント2:スタッフが「声をかけられる状態」になっているか

注文点数が上がる本当の理由のひとつは、スタッフの一言にあります。「このメニュー、今日すごく出てますよ」「もう1杯いかがですか」——この声かけが、注文のきっかけになることはよくあります。

オーダーテイクに追われていると、この一言が出ない。モバイルオーダーで手が空いた分、スタッフがテーブルに目を向けられるようになると、自然にこの声かけが増えます。

✅ ポイント:導入直後は「注文を受けなくていい分、テーブルを見る時間を作ってほしい」とスタッフに伝えることが大切です。ツールを入れるだけで自動的に接客が変わるわけではなく、「何にその時間を使うか」を現場で言語化することが定着のカギです。

チェックポイント3:データで「何が売れているか」を把握できているか

モバイルオーダーを通じた注文データは、そのままメニューの収益分析に使えます。「出数が多いメニュー」と「粗利が高いメニュー」は必ずしも一致しません。居酒屋の客単価を上げる5つのポイントでも触れていますが、売れ筋=儲け筋と思い込んでいると、原価率の悪化に気づかないまま時間が過ぎていきます。

✅ ポイント:注文データを自動で集計し、「出数・売上・粗利・リピート率」の4軸でメニューを見直す仕組みを作ると、値上げをせずに客単価を伸ばす余地が見えてきます。

居酒屋DXで「失敗しない」導入の進め方

「以前タブレット型のオーダーシステムを入れたが、スタッフが使いこなせず撤退した」という話は珍しくありません。導入コストだけ払って現場に定着しなかった——これは道具の問題というより、「定着の設計」がなかったことが原因であることが多いです。

居酒屋DXの進め方について、居酒屋DXの手順と着手すべき順番でも詳しく解説していますが、ここでは特にモバイルオーダーの定着に絞ってお伝えします。

導入 STEP 1

現場の「抵抗ポイント」を先に潰す

スタッフが最初に感じる不安は「お客さまに使い方を聞かれたらどうすればいいか」です。この不安を放置すると、スタッフ自身がモバイルオーダーを積極的に案内しなくなります。導入初日から「お客さまへの説明スクリプト」を用意し、ロールプレイをやっておくと、現場の不安が和らぎます。

⚠️ よくある失敗:「システムの使い方は説明したが、お客さまへの案内の仕方を教えなかった」ケース。スタッフが自信を持てないと、QRコードを見せるタイミングが曖昧になり、結果として一部のテーブルしかモバイルオーダーを使わない、という状態が続きます。

導入 STEP 2

「空いた時間」の使い方を言語化する

モバイルオーダーを入れると、スタッフの動線が変わります。「注文を聞きに行く」という行動がなくなる代わりに、「料理を届ける際に一声添える」「テーブルの様子を見て飲み物が減っていたら声をかける」という能動的な接客が生まれます。ただし、これは「自然に生まれる」ものではなく、意図して設計しないと生まれません。

⚠️ よくある失敗:オーダーテイクがなくなったことで「やることが減った」と感じたスタッフがバックヤードで過ごす時間が増えるケース。空いた時間の使い方を明示しないと、接客力が上がらないまま終わります。

導入 STEP 3

データを週次で確認し、メニューと声かけを微調整する

注文データが蓄積され始めたら、週に一度「よく注文されているメニュー」「注文されていないメニュー」を確認します。注文されていないメニューには理由があります。価格帯の問題か、写真がないからか、スタッフが案内していないからか。データを見ると、原因の仮説が立てやすくなります。

⚠️ よくある失敗:導入後3ヶ月、データを見ずに「なんとなく売上が変わった気がする」で運営を続けるケース。数字を見る習慣がないと、モバイルオーダーが「便利なオーダーツール」で終わってしまいます。

「接客に集中できる店」が、なぜリピーターを生むのか

最後に、少し大きな話をします。

居酒屋が他の飲食業態と大きく違う点のひとつは、「また来たい」という気持ちの決め手が「料理の味」だけではないことです。お客さまが「あの店、また行こう」と思う瞬間の多くは、スタッフとの何気ない会話だったり、「自分のことを覚えていてくれた」という体験だったりします。

モバイルオーダーで注文業務を自動化することの本当の価値は、「省人化」ではなく「接客の質を上げる時間を作る」ことにあると私は考えています。

新規客が2度と来ないのはなぜかを考えると、その原因のひとつに「印象に残る接触がなかった」ことが挙げられます。スタッフが伝票を書く時間を減らして、お客さまと目を合わせる時間を作る。それが再来店率を上げる土台になります。

「私が経営者の方に最初に聞くのは、『再来店率は何%ですか』という質問です。この数字を即答できる店と、首をかしげる店では、取り組む課題がまったく違います。ツールを入れる前に、まずここを見てほしい」

ハワードジョイマン(中小企業診断士・飲食店経営コンサルタント)

まとめ:居酒屋にモバイルオーダーが向いている理由は「接客の再設計」にある

居酒屋がモバイルオーダーと相性がいい理由を整理すると、こうなります。

  • 1組あたりの注文回数が多いため、オーダーテイクの負荷が他業態より高い
  • その負荷を外すことで、スタッフに「止まれる時間」が生まれる
  • その時間を接客・声かけに使うことで、注文点数・客単価・再来店率が変わる
  • 注文データを使ったメニュー分析で、値上げに頼らない利益構造の改善を狙える

飲食店を中心に833件以上を支援してきた経験から言うと、モバイルオーダーを入れてうまくいく店と、そうでない店の差は「ツールの品質」ではなく「現場への落とし込み」にあります。導入後90日間、どう定着させるかが成否を分けます。

「居酒屋DXを検討しているけれど、何から始めればいいか分からない」という方は、まず現状の数字を一緒に整理するところから始めましょう。

注文点数を上げ、スタッフが接客に集中できるようにするカギは、「ツールを入れた後の設計」です。居酒屋でモバイルオーダーを使って利益構造を変えたいと考えているなら、現状のオペレーションと数字を一度持ち込んでください。当事務所では、導入から定着まで一貫して支援します。

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