飲食店DX

あなたの店のメニュー、何%が赤字か診断できますか?

こんにちは、ハワードジョイマンです。

結論から言うと、多くの飲食店では「売れているメニュー」と「儲かっているメニュー」が一致していません。 そして、その実態を把握できていない店舗ほど、売上が伸びても利益が残らないという状況に陥りやすいのです。

「原価率が上がっている気はする。でも、どのメニューが原因なのか特定できない」——この悩みを抱える飲食店経営者の方は、本当に多いです。私がこれまで支援してきた飲食店610件以上の中でも、メニューの収益構造を正確に把握できていたケースは、決して多くありませんでした。

この記事では、あなたの店のメニューに「隠れた赤字品目」がないか、自分でチェックできる診断の視点をお伝えします。難しい計算式は一切ありません。ぜひ手元に直近の売上データを用意しながら読んでみてください。

📋 この記事でわかること

  1. 「売れ筋=儲け筋」という思い込みがなぜ危険なのか
  2. 赤字メニューを特定するための4つの診断チェックポイント
  3. メニューの収益性を改善する具体的なアプローチ
  4. データを使って利益を日次で見える化する方法

こんな方におすすめ

  • ✅ 売上は前年比プラスなのに、通帳の残高が増えていない方
  • ✅ 原価率が上がっているが、どのメニューが原因か分からない方
  • ✅ 人気メニューが多いのに利益が出ない構造に疑問を感じている方
  • ✅ 月次の数字が出るのが翌月中旬になってしまっている方
  • ✅ 3〜30店舗規模で多店舗展開中、または計画中の飲食店経営者の方
あなたの店のメニュー、何%が赤字か診断できますか? | 有限会社繁盛店研究所(Dinii正規代理店:モバイルオーダーシステム)

「売れているから大丈夫」は最も危険な思い込み

居酒屋や焼肉店で、注文が多いメニューを「うちの看板商品」と思っているオーナーは多いです。でも少し立ち止まって考えてみてください。そのメニュー、1皿出るたびに本当に利益が乗っていますか?

たとえば、1皿880円の唐揚げが1日50皿出るとします。売上は44,000円。ところが原材料費・仕込み人件費・揚げ油の消耗を加えると原価率が60%を超えていた——という話は珍しくありません。回転は良くても、出せば出すほど赤字が膨らむ構造になってしまっているケースです。

ここで問題になるのが「粗利構成比を見ていない」という点です。多くの店では原価率(コスト比率)は見ていても、1品あたりの粗利額を意識していない。注文数が多いメニューほど、その構造的な赤字が積み重なるリスクがあります。

「売上が上がるほど苦しくなるオーナーに共通しているのは、売れているメニューの粗利を一度も計算したことがないという事実です。数字は感情に反論しない。だから正直に向き合う必要があります。」

ハワードジョイマン(中小企業診断士・有限会社繁盛店研究所)

今すぐできる!メニュー収益診断 4つのチェックポイント

以下のチェックポイントを、実際のメニューを思い浮かべながら確認してみてください。

チェックポイント①:原価率が30%を超えているメニューを把握しているか

まず、全メニューの原価率を一覧にしてみてください。「だいたい30%くらい」ではなく、品目ごとに数字を出す。特に看板メニューや注文数上位の商品は要チェックです。仕入れ価格の変動が反映されていない古い設定のままになっていることも多いです。

✅ ポイント:原価率だけでなく、「1品あたりの粗利額(売価-原価)」をセットで確認すること。低価格帯の商品は原価率が低くても粗利額が小さく、回転させても利益に繋がりにくいケースがあります。

チェックポイント②:出数・売上・粗利・リピート率の4軸で商品を見ているか

一般的なABC分析は「出数(注文数)」だけで行われがちですが、それだけでは不十分です。出数が多くても粗利が低いメニューを主軸に置くと、忙しいのに儲からない状態になります。理想は「出数×粗利額×リピート貢献度」の複合評価です。

✅ ポイント:売れているメニューの粗利額を他のメニューと比較してみましょう。「地味に注文されている高粗利メニュー」が実は店の利益を支えているケースも多いです。

チェックポイント③:値上げをせずに原価率が上がっていないか

食材の仕入れ価格は2022年以降、継続的に上昇しています。売価を据え置いたまま原材料費が上がれば、原価率は当然悪化します。ところが多くの店では「値上げすると客が離れる」という恐怖から、価格改定が後回しになりがちです。

✅ ポイント:少なくとも半年に1回、主要メニューの原価率を再計算する習慣をつけましょう。価格改定が難しい場合は、ポーションの見直しやオプション設計で対応することも一つの選択肢です。

チェックポイント④:月次の原価確認が翌月中旬以降になっていないか

「先月の原価率が把握できるのは、翌月の15日ごろ」という状況であれば、打ち手が常に後手に回ります。たとえば原価率が悪化していても、それを知るのが2週間後では改善のアクションが1ヶ月以上遅れることになります。

✅ ポイント:データの集計を自動化し、日次または週次で原価の動向を確認できる環境が必要です。手作業での集計は、速度と精度の両方でリスクがあります。

✓ ここまでのポイント

  • 「出数が多い=儲かっている」は成立しない。粗利額を品目ごとに把握することが基本
  • 仕入れ価格の上昇で原価率が静かに悪化している。半年に1回の再計算は必須
  • 数字の把握が翌月中旬では遅すぎる。日次・週次でのモニタリング体制が必要

「どのメニューが原因か分からない」を解決するデータ活用のアプローチ

ここまでのチェックで「確かに把握できていないな」と感じた方に、実際にどうやってメニューの収益構造を可視化するかをお伝えします。

増益繁盛クラブの会員さんの中には、モバイルオーダーシステムの導入後に「初めてメニューごとの粗利が見えた」という声をいただいた居酒屋オーナーがいます。それまでは勘と経験で「これが売れ筋」と判断していたところ、データを見てみると注文上位10品のうち3品が実質的に粗利マイナスだったことが判明。その3品の価格とポーションを見直しただけで、翌月の利益が改善しました。

この事例から分かるのは、「感覚」ではなく「データ」で商品を評価する仕組みを持つことの重要性です。

具体的なアプローチとして有効なのが「自動ABC分析」です。出数・売上・粗利・リピート率の4軸でメニューをランク付けし、優先的に伸ばすべき商品と、見直すべき商品を明確にします。

❌ よくあるパターン:勘と経験でメニュー評価

  • 「人気があるから大丈夫」という根拠のない安心感
  • 原価率の変化を見逃し、気づいたときには大幅な利益悪化
  • 改善のアクションが感覚的になり、PDCAが回らない

✅ 推奨アプローチ:4軸データによるメニュー評価

  • 出数・売上・粗利・リピート率を組み合わせた客観的な評価
  • 原価率の変動をリアルタイムで検知し、即座に対処できる
  • 「育てるメニュー」「見直すメニュー」「廃番候補」が明確になる

「売上の波に乗っていても、利益の流れを見ていない経営者は、穴の空いたバケツで水を汲んでいるようなものです。水が増えれば増えるほど、気づいたときには底をついている。」

ハワードジョイマン(中小企業診断士・有限会社繁盛店研究所)

「モバイルオーダーを導入してから、注文点数が明らかにアップしました。何より、どのメニューがどれだけ出ているか一目で分かるようになって、仕込みの量や仕入れの調整がやりやすくなりました。」

居酒屋経営者(40代・男性)

赤字メニューを特定した後の「利益改善3ステップ」

利益改善 STEP 1

赤字・低粗利メニューをリストアップする

まず全メニューの原価率と粗利額を洗い出し、「出数上位20品」の収益性を確認します。このリストアップだけで、多くのオーナーが「こんなに出ているのに粗利が薄かったのか」と気づくはずです。

⚠️ よくある失敗:原価率だけを見て判断してしまい、出数の少ない高粗利メニューを見落とす。必ず粗利額とセットで見ること。

利益改善 STEP 2

価格・ポーション・見せ方を見直す

赤字メニューへの対応は「廃番にする」だけが選択肢ではありません。ポーションを適正化する、価格を少し引き上げる、あるいはモバイルオーダーの写真・動画訴求でより高粗利のオプションを自然に選んでもらう設計に変える——といったアプローチが有効です。

⚠️ よくある失敗:一気に全品値上げをして客単価は上がったが、注文数が落ちてトータルの粗利が減少した。変更は段階的に、かつデータを見ながら行うこと。

利益改善 STEP 3

改善後の数値を日次でモニタリングする

施策を打ったら、その効果を翌月まで待たずに確認できる仕組みを作ります。日次で売上・原価・粗利の動きが見える状態にしておけば、施策が機能しているかどうかを素早く判断できます。

⚠️ よくある失敗:メニューを変更したが、効果の検証を翌月末まで放置。原因の特定と改善のサイクルが月に1回しか回らなくなってしまう。

「モバイルオーダーを導入してから客単価が上がりました。お客さん自身がゆっくりメニューを選んで追加注文してくれるので、スタッフからの声かけに頼らなくても注文が自然に増える感じです。」

ダイニングバー経営者(50代・女性)

まとめ:「何%が赤字か」を知ることが、利益改善の第一歩

今回ご紹介した4つの診断チェックポイントを振り返ってみましょう。

  • 原価率30%超のメニューを品目ごとに把握しているか
  • 出数・売上・粗利・リピート率の4軸で商品を評価しているか
  • 値上げせずに原価率が静かに悪化していないか
  • 月次の原価確認が翌月中旬以降になっていないか

どれか1つでも「できていない」と感じたなら、今がちょうど見直しのタイミングです。

私がこれまで支援してきた飲食店経営者の中には、メニューの収益構造を見直しただけで月次の利益が大きく改善したケースが複数あります。売上を増やす前に、今の売上から利益をきちんと残す構造を作ること——これが「がんばらない経営」の出発点です。

メニューの収益診断や、データを使った利益可視化の仕組みについて、もう少し詳しく知りたい方はお気軽にご相談ください。静岡県静岡市清水区を拠点に、全国のオーナーをオンラインでもサポートしています。現状の数字を一緒に整理するところから始められます。

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