こんにちは、ハワードジョイマンです。
突然ですが、飲食店経営者の方にひとつ聞いてみたいことがあります。
今月、チラシやクーポン、SNS広告にいくら使いましたか? そして——その費用が何人の来店に結びついたか、即答できますか?
実は、中小飲食店の経営者のうち、販促費の費用対効果を数値で把握できている方は1割にも満たないというのが、私がこれまで610件以上の飲食店を支援してきた中で感じているリアルな実感です。売上が落ちていないのに利益が残らない——その構造の一端が、「測れていない販促費」に隠れているケースは非常に多い。
今回は、その問題を正面から解決した経営者の体験をもとに、具体的な改善の道筋をお伝えします。
📋 この記事でわかること
- 「利益が残らない」の原因が、販促費の垂れ流しにある理由
- チラシ・クーポン・SNSの効果が測れない本当の構造的原因
- 配信から来店・売上まで自動追跡する仕組みの作り方
- モバイルオーダーとCRMを組み合わせて販促PDCAを回した経営者の実例
こんな方におすすめ
- ✅ 売上は前年並みなのに手元にお金が残らないと感じている方
- ✅ チラシ・SNS・クーポンに毎月費用をかけているが効果を測れていない方
- ✅ グルメポータルへの掲載料が固定費化し、抜け出せないでいる方
- ✅ 販促のPDCAをどう設計すればいいか分からない方
- ✅ 過去にITツールを入れたが使いこなせず、もう失敗したくないと思っている方

「測っていないから、止められない」——販促費が利益を削り続ける構造
増益繁盛クラブの会員さんの中には、月に15〜20万円の販促費を使いながら「正直、どれが効いているか分からない」とおっしゃる方がいます。チラシを撒けば少し来てくれる気がする。クーポンを出せばにぎわう日もある。SNSの投稿に「いいね」がつく。でも——それが売上や利益にどう繋がっているかは、実はよく分からない。
これは、意欲がないわけでも、努力が足りないわけでもありません。「配信した」と「来店した」が別のシステムに記録されていて、誰も突き合わせていない、という構造問題です。
グルメポータルの掲載料は月ごとに引き落とされる。チラシの印刷費は支払った。SNS広告の予算も消化した。でも「そこから何人来て、いくら使ったか」は帳票のどこにも残っていない。結果として、効果のない施策をいつまでも継続し、利益だけがじわじわと削られていく——これが「売上は落ちていないのに利益が残らない」の、意外と見落とされがちな一因です。
「販促費を削れない理由を聞くと、たいていこう返ってきます。『止めたら来なくなりそうで怖い』と。でも測っていないのだから、止めた影響も分からない。怖くて止められないのではなく、測っていないから止められないんです」
ハワードジョイマン(中小企業診断士 / ダイニー正規販売代理店)
ある経営者が気づいた「クーポンの罠」——来店は増えたが利益は減っていた
関東で居酒屋を3店舗経営するオーナーから、こんな相談を受けたことがあります。「グルメサイトのクーポンを強化してから来店数は増えたのに、通帳の残高が増えない」というものでした。
一緒に数字を掘り起こしていくと、見えてきたことがありました。クーポン経由の客単価が通常来店の客より約23%低いこと。しかもクーポン利用者のリピート率は通常客の半分以下で、「一度だけ安く来て終わり」というパターンが大半を占めていたこと。つまり、集客コストをかけて、利益率の低いお客さまを呼び込み続けていたわけです。
問題はクーポン自体ではありません。「測っていなかったから気づけなかった」という点にあります。このオーナーも最初はそう言っていました——「なんとなく効いている気がしていた」と。
チェックポイント①:販促費の用途別集計ができているか
グルメポータル、チラシ、SNS広告、クーポン——それぞれに月いくら使っているか、項目ごとに把握できていますか?まず「何にいくら使っているか」が分からなければ、効果測定のスタート地点にすら立てません。
✅ ポイント:まず販促費を媒体別・手法別に分解して一覧化する。それだけで「使いすぎ」が見える項目が必ず出てきます。
チェックポイント②:「配信した」と「来店した」が紐づいているか
LINE配信やクーポンを送った後、「それを見た人が来店したかどうか」を追跡できていますか?開封率は確認できても来店まで繋がっているかどうか分からない、という状態が最も多いパターンです。
✅ ポイント:配信ツールと来店データ(POSやモバイルオーダーのログ)を繋ぐ仕組みがないと、PDCAの「C(チェック)」が機能しません。まずここに手を入れることが先決です。
チェックポイント③:新規とリピーターを分けて測定しているか
販促費の多くは新規集客に使われていますが、そのお客さまが2回目に来たかどうかを追っている店は少数です。再来店率が低いまま新規獲得コストをかけ続けると、「ざるで水をすくう」状態になります。
✅ ポイント:来店を会員化し「初回・2回目・3回目以降」をセグメント分けして見ることで、販促の本当の費用対効果が初めて分かります。
✓ ここまでのポイント
- 「利益が残らない」原因のひとつは、測れていない販促費の垂れ流しにある
- クーポンや広告は「来店数」ではなく「利益への貢献」で評価しなければ意味がない
- 配信と来店が紐づいていないと、PDCAの「チェック」が機能しない
「配信→開封→来店→売上」を自動追跡する仕組みの作り方
では、具体的にどう変えるか。ここではステップ形式で整理します。
販促PDCA構築 STEP 1
来店を「会員化」する入口を作る
最初にやることは、来店したお客さまを「誰が来たか分かる状態」にすることです。モバイルオーダーを導入すれば、注文時にLINE連携が自然に発生し、来店履歴・注文内容・来店頻度が自動で蓄積されます。「いつ、誰が、何を頼んで、いくら使ったか」がデータとして残る。これがすべての起点です。
⚠️ よくある失敗:「LINEのお友だち追加」だけを促しても、来店との紐づけができていないケースが多い。友だち数が増えても来店データと繋がらなければ意味がありません。
販促PDCA構築 STEP 2
配信した施策に「来店フラグ」を立てる
クーポンやキャンペーン告知を配信する際、受け取った人が来店したかどうかを追えるよう設計します。例えば、LINE配信のリンクから入ったお客さまが注文した際に「このクーポン経由」と自動でタグが付く仕組みです。これで「配信数・開封率・来店数・その日の売上」が一本の線で繋がります。
⚠️ よくある失敗:開封率しか見ていない。「見てもらえた」と「来てもらえた」は別物です。その先の来店・購買まで追わない限り、投資対効果は見えません。
販促PDCA構築 STEP 3
月次ではなく「施策単位」でPDCAを回す
毎月末に数字を集計するのではなく、施策ごとに「打った→結果が出た→次に活かす」のサイクルを短くします。例えば「火曜日の集客が弱い」と分かれば、月曜夜に配信してデータを取り、翌週に改善する。これが本来のPDCAです。月次レポートを待っていては、打ち手がいつも後手に回ります。
⚠️ よくある失敗:数字が出るのを待ってから考え始める。判断のサイクルを「月次」から「週次・施策次」に変えることが、利益を残す経営への第一歩です。
モバイルオーダー導入後に変わった、あるオーナーの話
実際に仕組みを変えた経営者からは、こんな声をいただいています。
「モバイルオーダーの導入により客単価がアップした」
飲食店オーナー(増益繁盛クラブ会員)
この方のケースで特徴的だったのは、客単価が上がった理由が「値上げ」ではなかったという点です。モバイルオーダーの注文画面に画像付きのおすすめメニューやオプションが自動で表示されることで、お客さまが自発的に追加注文を選ぶ流れが生まれました。スタッフが声をかけなくても、画面が自然に「もう一品」を提案してくれる。
それと同時に、注文データが来店履歴と紐づくことで「このお客さまは3回目の来店で、前回も焼き鳥盛り合わせを頼んでいる」といった情報が見えるようになった。その情報をもとに、次の来店のきっかけになるLINE配信を設計できるようになったと言います。
販促のPDCAが回り始めると、無駄な広告費を止めやすくなります。「これは効いていない」という判断に根拠が生まれるからです。その結果として、販促費が適正化され——売上を維持しながら利益が残るようになっていく。
❌ よくあるパターン(測れない販促)
- グルメポータル・チラシ・SNS広告をそれぞれ別で管理
- 来店との紐づけがなく、「なんとなく効いている気がする」で継続
- 月末に数字を見て「思ったより利益が少ない」と気づく
✅ 推奨アプローチ(自動追跡で利益を守る販促)
- 来店=会員化で、誰が来たかを最初から記録する
- 配信→開封→来店→売上まで一本の線で追跡する
- 施策単位でPDCAを回し、効果のない費用を早期に止める
まとめ——「利益が残らない」の出口は、測ることから始まる
売上が落ちていないのに利益が残らない。その背景に、販促費の垂れ流しが隠れているケースは少なくありません。チラシ・クーポン・SNSへの投資が悪いわけではありませんが、「配信した先に何が起きているか」が見えていなければ、改善のしようがありません。
まず「測る」仕組みを作る。来店を会員化し、配信と来店と売上を繋げる。そのサイクルが回り始めると、削れる費用と伸ばすべき施策が自然に見えてきます。
私自身、独立直後に全財産が底をつく経験をしています。あのとき一番つらかったのは「何が間違っているか分からない」という状態でした。数字が見えないと、判断できない。それは飲食店経営者の方も同じはずです。
販促のPDCAを仕組みとして設計したい、モバイルオーダーを使ったCRM構築に興味がある——そういった方は、まずお気軽にご相談ください。業種・店舗規模・現状のシステム構成を聞いた上で、あなたの店に合った進め方を一緒に考えます。
「まずは仕組みの全体像を知りたい」という方には、こちらから無料でモバイルオーダーの活用法をお届けしています。お気軽にどうぞ。