飲食店DX

売上予算と連動したシフト自動作成の仕組み

売上予算と連動したシフト自動作成の仕組み | 有限会社繁盛店研究所(Dinii正規代理店:モバイルオーダーシステム)

結論から言うと——「シフトは売上予算から逆算して作るもの」です

こんにちは、ハワードジョイマンです。

今日のテーマは「売上予算と連動したシフト自動作成の仕組み」です。でも、実はこの記事で一番伝えたいことは、シフトの話を入り口にした「値上げをせずに客単価を上げる」という話です。最後まで読んでもらえると、その繋がりが見えてきます。

結論から言うと、シフトを売上予算と連動させると、単なる人件費削減ではなく「1組あたりの売上を増やしながら、適正人数で回す」という理想の状態に近づきます。その理由を、実際のケースを交えながら詳しくお伝えします。

こんな方におすすめ

  • ✅ 売上は落ちていないのに利益が残らないと感じている方
  • ✅ 値上げを検討しているが、客離れが怖くて踏み切れない方
  • ✅ シフトを感覚で作っていて、人件費率が読めない方
  • ✅ スタッフをもっと接客に集中させたいと思っている方
  • ✅ モバイルオーダーを導入したが、使いこなせていないと感じている方

📋 この記事でわかること

  1. 売上予算とシフトを連動させると何が変わるのか
  2. 値上げなしで客単価を上げるための具体的な仕組み
  3. 注文点数が自然に増える「自動化された声かけ」の実例
  4. シフト最適化とモバイルオーダーが生み出す相乗効果

「シフトは来週の予定表」ではなく「利益設計の起点」である

3店舗を運営する焼肉チェーンのオーナーが、こんな悩みを持ってジョイマンのもとを訪ねてきました。

「売上は前年比でちゃんと伸びているのに、月末の通帳残高が増えない。何かがおかしいとは思っているんですが、どこが問題なのかが分からないんです」

話を聞いてみると、問題はシフトの作り方にありました。各店長がスタッフの希望を集めて、「だいたいこのくらいの人数が必要だろう」という感覚でシフトを組んでいたのです。売上予算との連動は、まったくありませんでした。

ここに大きな落とし穴があります。飲食店の人件費は、売上が上がれば相対的に改善されると思いがちですが、現実は違います。売上が1割増えたとき、シフトの人数がそのままなら人件費率は下がりますが、「なんとなく繁忙期だから」と人を増やしてしまうと、人件費率は下がるどころか上がることすらある。

逆に売上が予算を下回った週に、シフトを減らしていなければ——当然、利益は消えます。

「シフトは来週のスケジュール表ではありません。利益計画の実行ツールです。売上予算が先にあって、そこから逆算して必要な人数が決まる。この順番を間違えている店が、本当に多い」

ハワードジョイマン(中小企業診断士・飲食店経営コンサルタント)

「値上げと客離れ」のせめぎ合いから抜け出す方法

原価も人件費も上がっている今、多くの飲食店経営者が「値上げしたいけれど、お客さんが離れるのが怖い」というジレンマを抱えています。これは業界全体の課題で、正直、簡単に解決できる話ではありません。

でも、視点を変えると別の出口が見えてきます。

「値上げ」は、1品あたりの価格を上げることですが、「客単価アップ」は、1組あたりの売上を増やすことです。この2つは似て非なるものです。

価格を変えなくても、1組のテーブルで「もう1品注文してもらう」「トッピングを追加してもらう」「ドリンクをもう1杯飲んでもらう」——これができれば、客単価は上がります。しかも、お客様の満足度を下げることなく。

問題は「どうやってそれを実現するか」です。スタッフが声かけをすればいい——そう思うかもしれませんが、忙しいホールスタッフが全テーブルに追加注文の声かけをするのは、現実的に難しい。特に人手不足の今の時代は。

ここで登場するのが、注文の「自動化」という考え方です。

✓ ここまでのポイント

  • シフトは「感覚」ではなく売上予算を起点に逆算して組むことで、人件費率をコントロールできる
  • 値上げしなくても、1組あたりの注文数・注文品目を増やすことで客単価は上げられる
  • スタッフの声かけに頼らず「仕組みで追加注文を促す」発想が、現在の人手不足時代に合っている

注文点数が自然に増えた——あるダイニングチェーンの実例

増益繁盛クラブの会員さんの中には、こんなケースがありました。

7店舗を展開する居酒屋チェーンのオーナーで、原価率が上がり続けていたにもかかわらず、メニュー改定や値上げには踏み切れずにいた方です。スタッフへの追加注文の声かけ教育も試みましたが、店長によって実施率にバラつきがあり、成果が安定しませんでした。

この方がモバイルオーダーシステムを導入してから変わったのは、「注文画面上でのおすすめ表示とオプション訴求が自動で機能するようになった」ことです。お客様が料理を注文すると、画面上に「こちらと合わせて人気のトッピング」や「もう1杯いかがですか」という訴求が自動で出る。スタッフが声かけをしなくても、お客様自身がそれを見て注文する。

実際にこのオーナーから届いた声がこちらです。

「モバイルオーダーの導入により注文点数がアップした」

居酒屋チェーン経営者(増益繁盛クラブ会員)

注文点数が上がるということは、値段を変えていないのに1組あたりの売上が増えるということです。これが積み重なると、客単価のアップに直結します。

そしてここがシフトと繋がってきます。

注文点数が上がると、キッチンへの指示や料理の提供が増えます。でも、ホールスタッフが「注文を取る」「伝票を書く」という作業から解放されているため、提供とテーブルへの目配りに集中できる。結果として、同じ人数のスタッフで、より高い売上を回せるようになる。これが「売上予算と連動したシフト設計」の本質的な意義です。

売上予算連動シフトを実際に組む——4つのステップ

シフト設計 STEP 1

週次・日次の売上予算を先に確定させる

月次予算を週・日に分解します。曜日別の売上パターンを過去データから抽出し、「この曜日はこの金額が予算」という数字を先に置く。感覚や「先週と同じ」ではなく、データを根拠にすることが大切です。

⚠️ よくある失敗:月次予算しか持っておらず、日々のシフトと紐付いていないため、月末になって「予算に届かなかった」と分かる。週次で管理していれば2週目には修正できる。

シフト設計 STEP 2

人件費率の目標を設定し、予算から人員数を逆算する

例えば、人件費率を30%に設定するなら、日の売上予算が60万円の日は人件費上限が18万円。時給・勤務時間から逆算して「何人入れられるか」が決まります。これをシフト作成の制約条件として先に置く。

⚠️ よくある失敗:スタッフの希望シフトを先に集め、人件費を後から計算する。これでは予算を超えた時に削りにくくなる。

シフト設計 STEP 3

モバイルオーダーで「注文業務」をお客様側に移管し、必要スタッフ数を下げる

注文を取る・伝票を書くという作業がなくなると、ホール1人あたりが担当できるテーブル数が増えます。これにより、同じ売上規模でも必要なスタッフ数が減り、人件費率の目標を達成しやすくなります。

⚠️ よくある失敗:モバイルオーダーを導入しても、オペレーションを見直さずに「従来通りの人数を配置する」ケース。省人化の恩恵が得られない。

シフト設計 STEP 4

週次で実績と予算を突合し、翌週のシフトに反映する

「先週の実績 vs 予算」を週次で確認し、ギャップの原因を分析する。売上が予算を超えた週は翌週も同傾向か検討し、下回った週は人件費をどう調整するかを店長と議論する。このサイクルが回り始めると、月末に「また利益が出なかった」という後悔が減っていきます。

⚠️ よくある失敗:週次レビューの仕組みがなく、実績確認が月次レポート待ちになる。打ち手が常に後手になる。

「シフトと売上予算を繋げると、最初に驚くのはオーナーではなく店長です。『自分がシフトを組む決断が、利益に直結している』という実感が生まれる。それが店長の経営意識を変えるんです」

ハワードジョイマン(中小企業診断士・飲食店経営コンサルタント)

「仕組みがない店」と「仕組みがある店」の差は、時間が経つほど広がる

❌ よくあるパターン(仕組みのない状態)

  • シフトはスタッフの希望を優先して、人件費の計算は後から
  • 追加注文の声かけはスタッフのやる気頼み
  • 月次レポートが出るまで、利益が読めない
  • 値上げするか、我慢するか——その二択しか見えていない

✅ 推奨アプローチ(仕組みがある状態)

  • 売上予算を先に置き、人件費の上限から逆算してシフトを組む
  • モバイルオーダーで追加注文の訴求を自動化し、注文点数を上げる
  • 週次で実績と予算を突合し、翌週の打ち手を早める
  • 値上げせずに客単価が上がる構造を、仕組みとして持っている

私がこの21年間で支援してきた飲食店は610件以上にのぼります。その中で一貫して見えてくるのは、「利益が残る店は、仕組みがある店」だということです。才能でも努力量でもなく、仕組みの有無が長期的な差を生みます。

まとめ——値上げに頼らない客単価アップは、「自動化された仕組み」から始まる

今回お伝えしたことを整理すると、こういうことです。

シフトを売上予算と連動させることで、人件費率のコントロールが可能になります。そしてモバイルオーダーで注文業務を自動化・効率化することで、スタッフが本来の接客に集中できるようになり、注文点数が自然に上がる環境が生まれます。これが「値上げなしで客単価を上げる」最も現実的なアプローチです。

大切なのは、スタッフの頑張りに頼らず、仕組みに任せること。「がんばらない経営」と私がよく言うのはそういう意味です。

もし「自分の店でこの仕組みを作れるのか」「どこから手をつければいいか分からない」という方は、まず一度ご相談ください。売上予算の設計から、シフト連動の仕組み、モバイルオーダーの導入支援まで、一緒に考えます。

静岡市清水区を拠点に、全国の飲食店経営者の方々をオンライン・対面で支援しています。お気軽にご連絡いただければと思います。

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