こんにちは、ハワードジョイマンです。
「2号店を出したら、かえって忙しくなった」
「店舗数は増えたのに、手元に残るお金が増えていない」
「各店を回っていたら、気づけば自分が一番のペーペーになっていた」
多店舗経営のオーナーから、こういった話を聞くたびに、私は胸が痛くなります。
頑張って結果を出した人が、その結果として疲弊している。これほど悔しいことはありません。
私自身、独立直後に全財産が底をつくという経験をしています。食欲を失い、受診した医師から「体に問題はありませんが、商売はうまくいっていますか」と心配された。帰り道に号泣しながら歩いたあの日は、今でも忘れられません。
だからこそ、「売上が伸びているのに疲弊している」という状態が、いかに危険で、いかにもったいないかを、身をもって知っています。
この記事では、多店舗経営に疲れを感じたときに立ち止まって確認してほしい3つのことを、私・ハワードジョイマンの視点からお伝えします。
📋 この記事でわかること
- 多店舗経営が「疲れる構造」になってしまう根本的な原因
- 「売上は伸びているのに利益が残らない」問題の正体
- 店長に任せられない・現場から抜け出せない状況の打開策
- 疲弊せずに店舗を増やすために、今すぐ確認すべき3つのポイント
こんな方におすすめ
- ✅ 2号店・3号店を出したが、1号店と同じ結果が出ずに悩んでいるオーナー
- ✅ 売上は伸びているのに、なぜか手元にお金が残らないと感じている方
- ✅ 店長に任せたいのに、結局自分が現場に入り続けている経営者
- ✅ 多店舗展開を考えているが、疲弊するのが怖くて踏み出せない方
- ✅ 「このまま続けて大丈夫か」と、経営の方向性に不安を感じているオーナー

「疲れた」の正体は、頑張り不足ではなく構造の問題
多店舗経営に疲れているオーナーに共通しているのは、「もっと頑張らなければ」と自分を責めているという点です。でも私は、はっきり言います。
「疲れているのは、あなたの根性が足りないからではありません。お店が、あなた一人の根性で回るように設計されているからです。」
ハワードジョイマン(中小企業診断士・有限会社繁盛店研究所)
私はかつて、お笑い芸人として活動していました。その後、市役所に勤めながら中小企業診断士の資格を取るために6年間勉強し、夜間は無給でイタリアンレストランに修行に入っていた時期があります。「がんばる」ことなら誰にも負けない自信がありました。でも独立後、「がんばる」だけでは絶対に乗り越えられない壁があることを知りました。
多店舗経営の疲弊も、まったく同じ構造です。根性で解決しようとすると、必ず身体と精神が先に限界を迎えます。確認すべきは「仕組み」の側なのです。
確認ポイント①:グルメサイトの手数料が、店舗数に比例して膨らんでいないか
「売上は伸びているのに、利益が残らない」——多店舗展開後のオーナーから最もよく聞く言葉です。
この問題の大きな原因のひとつが、グルメサイトへの依存構造です。食べログやホットペッパーなどのグルメサイトは、掲載料(固定費)に加えて、予約が入るたびに送客手数料(変動費)がかかります。1店舗のうちはまだ許容範囲でも、店舗数が増えるほど手数料は比例して膨らんでいきます。
しかし集客力は、店舗数に比例して伸びるわけではありません。グルメサイト依存のまま出店を続けることは、赤字の構造をコピーし続けることと同じです。
チェックポイント1:1予約あたりの実質コストを計算しているか
「掲載料 ÷ 媒体経由の予約数 + 送客手数料」が、あなたの1予約あたりの実質コストです。この数字を把握していないオーナーが、驚くほど多い。
✅ ポイント:まず数字を出すことが先決です。「高い気がする」という感覚ではなく、金額として可視化して初めて、どの媒体をいつ見直すかの判断ができます。
チェックポイント2:自社集客率(手数料なしで来てくれるお客様の比率)を測定しているか
自社ホームページ・Google・LINE・SNSなど、手数料のかからない経路からの予約が全体の何%を占めているか。この数字を追っていないと、「媒体を削って大丈夫か」の判断が永遠にできません。
✅ ポイント:自社集客率を月次で追う習慣をつけると、削れる媒体と守るべき媒体が数字で見えてきます。
✓ ここまでのポイント
- 多店舗経営の疲弊は「頑張り不足」ではなく「仕組みの問題」から生じる
- グルメサイトの手数料は店舗数に比例して増えるが、集客力は比例して伸びない
- 「1予約あたりの実質コスト」と「自社集客率」を把握することが最初の一歩
確認ポイント②:「オーナーの勘」が、仕組みとして言語化されているか
増益繁盛クラブの会員さんの中には、2号店・3号店が思うように伸びず相談に来られる方が少なくありません。話を聞いていくと、ほぼ例外なく同じ原因に行き着きます。
「1号店がうまくいっていたのは、自分がいたからだった」という事実です。
常連さんの好みを覚えていたのも、配席の判断をしていたのも、ピークの空気を読んでシフトを調整していたのも——すべてオーナー自身の「頭の中」にあった情報と勘でした。これは才能や努力の賜物ですが、才能はコピーできません。
2号店のスタッフを責めても意味がないのは、そこに理由があります。彼らには判断の「基準」が渡されていないのです。
❌ よくあるパターン:「とにかく1号店と同じことをやれ」と伝える
- 「同じこと」が何かが定義されていないため、スタッフは模索し続ける
- うまくいかないと「センスがない」「やる気がない」という話になる
- オーナーが結局現場に入り、2店舗分の労働が自分に集中する
✅ 推奨アプローチ:「勝ちパターン」を言語化し、仕組みとしてコピーする
- 配席のルール、顧客台帳、予約時の案内基準を明文化する
- 常連客の情報を属人管理から台帳管理へ移行する
- オーナーの「勘」を、新人でも再現できるルールに翻訳する
「私が独立直後に一番つらかったのは、『自分にしかできない』と思っていたことが、実は仕組みがなかっただけだと気づいた瞬間でした。逆に言えば、仕組みにさえすれば、誰でもできる。それが多店舗展開の本質です。」
ハワードジョイマン(中小企業診断士・有限会社繁盛店研究所)
確認ポイント③:「現場に入らなくていい状態」を、目標として設定しているか
私は週末にマラソンやサウナで頭をリセットする時間を大切にしています。2014年にはテニアン ターコイズブルー・トライアスロンを完走しました。月に一度、どんなに忙しくても先祖の墓参りを欠かさないのも、同じ理由です。立ち止まって、今の状態を外側から見る時間がなければ、人間は必ず判断が鈍くなる。
オーナーが現場から離れられない最大の理由は、「任せるための基準」が整備されていないことです。
チェックポイント3:各店舗の状況を、現場に行かずにリアルタイムで把握できるか
店長会議の報告でしか各店の数字が届かない状態では、打ち手は常に後手に回ります。予約状況・空席・入退店が手元のスマートフォンから確認できる環境は、多店舗経営の「離れる」ための最低条件です。
✅ ポイント:情報が「事後」ではなく「リアルタイム」で届く仕組みを先に整えることで、オーナーは「必要なときだけ介入する」というポジションに移れます。
また、ピークタイムに電話が取れていない問題も、見過ごせません。飲食店の平均電話不応答率は約20%というデータがあります(株式会社エビソル「ebica」予約データ、利用店舗100店平均)。10件に2件が繋がっていない。しかも、ほとんどのオーナーはその実数を把握していません。
多店舗で20%の不応答が続けば、機会損失は深刻です。電話対応・配席・予約管理を仕組みに置き換えることが、「人を増やさずに店を回す」ための現実的な答えです。
「コンサルティングを始めて半年ほどで、月商350万円から620万円になりました。売上だけでなく、自分が現場に縛られる時間が減ったことが、何より大きかったです。」
飲食店オーナー(40代・男性)
「疲れた」は、立て直しのサインだ
多店舗経営に疲れを感じているとき、それは「もう無理だ」というサインではなく、「仕組みを見直すタイミングだ」というサインです。
私が21年間、飲食店をはじめとする833件以上の店舗経営者と向き合ってきた中で確信していることがあります。疲弊しているオーナーの多くは、「がんばりが足りない」のではなく、「がんばる方向が、仕組みではなく根性に向いている」のです。
「がんばらない経営」というのは、手を抜くことではありません。自分がいなくても回る仕組みを先に作り、オーナーの時間とエネルギーを「経営の判断」に使えるようにすることです。
今回お伝えした3つの確認ポイントをまとめると、次のとおりです。
- ① グルメサイトの手数料が、店舗数に比例して膨らんでいないか(自社集客率を可視化する)
- ② 「オーナーの勘」が、仕組みとして言語化されているか(勝ちパターンをコピー可能な形にする)
- ③ 「現場に入らなくていい状態」を、目標として設定しているか(情報とオペレーションを仕組みに置き換える)
どれか一つでも「できていないかもしれない」と感じたなら、そこが今の突破口です。
増益繁盛クラブの会員さんの中には、月商300万円の飲食店から、年商2億5,000万円規模へと成長された方もいます。最初の一歩は、現状を「数字として見える化」することでした。
まずは、予約と集客の現状がいまどういう状態にあるかを一緒に確認させてください。グルメサイト依存度・電話不応答率・自社集客率・Googleの予約導線——この4つを可視化するだけで、どこから手をつければいいかが見えてきます。
お気軽にご相談ください。あなたのお店の状況に合わせて、具体的にお話しします。
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