こんにちは、ハワードジョイマンです。
先日、ある会員さんから「先生、食べログの請求書が届いて、開けたら手が止まりました」という連絡がありました。聞けば、月額の掲載料に加えて、送客手数料の合計が思いのほか膨らんでいたとのこと。客席は毎週末埋まっているのに、お金が残らない——その感覚、私のもとに相談をくださる方の多くが抱えています。
手数料が「高い」と感じたとき、多くのオーナーは感覚で判断してしまいます。でも感覚は比較の基準がなければ正確に測れません。大切なのは、3つの数字を出すことです。数字が出れば、「やめる」「続ける」「切り替える」の判断が、恐怖ではなく根拠に変わります。
📋 この記事でわかること
- 食べログの手数料構造を「1予約あたりいくら払っているか」に換算する方法
- 電話不応答によって、毎月どれだけの予約を取りこぼしているかの試算フレーム
- 自社集客率という指標の意味と、それを上げるために動かすべき手順
こんな方におすすめ
- ✅ 食べログ・ホットペッパーの請求を見るたびに「高い」と感じているオーナー
- ✅ 客は来ているのに利益が残らない構造に気づいてきた方
- ✅ 媒体を削りたいが、削った瞬間に予約が消えるのが怖い方
- ✅ グルメサイト依存からの脱却を考えているが、何から手をつければいいか分からない方
- ✅ 2号店・3号店を検討していて、集客コストの構造から見直したい方

「手数料が高い」を、数字に変換する
静岡市内で居酒屋を営む会員さんのケースから始めます。月商430万円、週末はほぼ満席という繁盛店です。ところが手元に残るのは20万円台後半。「売れているのに儲からない」という典型例でした。
最初にやったのは、食べログの費用を「1予約あたりいくら払っているか」に換算することです。
計算はシンプルです。(月額掲載料 + 月間送客手数料) ÷ 月間媒体経由予約件数 = 1予約あたりのコスト。この数字を出すだけで、「高い・安い」の感覚が一気に輪郭を帯びます。
この会員さんの場合、1予約あたりのコストは1,980円でした。グループ人数の平均が3.2名、客単価が3,500円だったので、1組の売上は11,200円。そこから原価・人件費・家賃を引く前に、すでに1,980円が媒体に流れている計算になります。利益率が薄い飲食業において、これは無視できない数字です。
さらにこの方は、食べログとホットペッパーの両方に掲載していました。両方を合算して同じ計算をすると、1予約あたりのコストは2,400円を超えていた。つまり「2媒体で効率的に集客している」と思っていたのが、実は「2媒体分の費用を払って、1媒体でも取れた客を取っていた」可能性がある、ということです。
「手数料の問題は、感覚ではなく構造です。払っている金額より、1件あたりいくら払っているかを見てほしい。その数字が出た瞬間、経営の見え方が変わります」
ハワードジョイマン(中小企業診断士・利益倍増アドバイザー)
見えていない損失——電話不応答の「月間機会損失額」
次に確認してほしい数字は、電話の不応答率です。
実はここに、手数料以上に見落とされている損失が眠っているケースがあります。飲食店の平均的な電話不応答率は約20%、つまり10件のうち2件は繋がっていないというデータがあります(株式会社エビソル「ebica」予約データ、利用店舗100店平均)。
あるカフェのオーナーさんが「ウチはそんなに取りこぼしていない」とおっしゃったので、一緒に試算してみました。月間入電数120件、不応答率20%で24件。そのうち予約電話の割合を70%とすると、約17件の予約機会が消えています。グループサイズ平均2.2名 × 客単価1,800円 = 1組3,960円。17件 × 3,960円 = 月間67,000円超の機会損失。
これは手数料を払って客を取ってくる話ではなく、すでに電話をかけてきてくれたお客様を取りこぼしている話です。広告費を削る前に、まずここを塞ぐほうが先だ、と感じる方も多いと思います。
✓ ここまでのポイント
- 「1予約あたりのコスト」を計算することで、手数料の実態が数字で把握できる
- 電話不応答率は平均20%。月間機会損失額を試算すると、手数料より先に手をつけるべき課題が見つかるケースもある
- 感覚ではなく数字が、「やめる・続ける」の判断基準になる
3つ目の数字——「自社集客率」を持っているか
3つ目に確認してほしい数字が、自社集客率です。これは「有料媒体に頼らず、自社で獲得できている予約の比率」を指します。
具体的には、全予約に占めるホームページ・Google・LINE・SNSなど自社導線経由の予約の割合です。この数字がゼロに近ければ、食べログをやめた瞬間に予約が消えます。逆に40〜50%を超えていれば、媒体の一部を止めても客数への影響は限定的になります。
北海道で焼肉店を経営する会員さんは、自社集客率がほぼゼロの状態から増益繁盛クラブに参加されました。最初にやったことは、Googleビジネスプロフィールへの自社予約ボタン設置と、自社サイトに在庫をフル公開すること。手数料のかからない経路を「受け皿」として整えることが、脱却の第一歩です。
グルメサイトから来た客は、次も媒体から来ます。でも自社導線で来た客は、次も自社に来ます。この差が、半年・1年で大きな利益の差になります。
チェックポイント1:1予約あたりのコストを計算しているか
(月額掲載料 + 月間送客手数料)÷ 月間媒体経由予約件数 で算出します。複数媒体を使っているなら媒体別に出すことが重要です。
✅ ポイント:この数字が出ない場合、媒体の「やめ時」を判断する根拠がそもそも存在しない状態です。まず数字を出すことが優先です。
チェックポイント2:電話不応答率と月間機会損失額を出しているか
月間入電数 × 不応答率 × 予約電話割合 × グループサイズ × 客単価 が月間機会損失額の試算式です。
✅ ポイント:自店の不応答件数を把握していないオーナーがほとんどです。まず「取れていない電話」の実数を知ることが先決です。
チェックポイント3:自社集客率を月次で追っているか
全予約に占める自社導線経由の割合が、自社集客率です。この指標がなければ、媒体を削ることへの恐怖だけが残ります。
✅ ポイント:受け皿(自社予約フォーム・Googleビジネスプロフィールの予約ボタン)がなければ、測定すること自体ができません。まず受け皿を整える順序が重要です。
「資金繰りに詰まって医者に行ったとき、『商売はうまくいっていますか』と聞かれて泣きました。あのとき私が一番欲しかったのは、数字を一緒に見てくれる人だったんだと思います」
ハワードジョイマン(中小企業診断士・利益倍増アドバイザー)
「怖くて媒体を切れない」に対する、現実的な答え
「媒体を切ったら予約が消えるのが怖い」という声は、支援実績21年の中で何百回と聞いてきました。その感覚は正直で、間違っていません。受け皿のない状態で切れば、予約は消えます。
だから順番が大事です。先に自社集客率を上げる仕組みを作り、数字を測りながら比率が下がった媒体から順に止める。これが現実的な道筋です。一気にやめることを勧めているのではなく、「やめられる状態を先に作る」という発想です。
増益繁盛クラブの会員さんの中には、この順番を踏んで食べログ・ホットペッパー両方の掲載を見直し、広告費を半減しながら月商を伸ばした方もいます。
「月商350万円が620万円になりました。手数料を削ったのではなく、自社で予約が取れる状態を先に作ったら、必要な媒体が明確になったんです」
飲食店オーナー(増益繁盛クラブ会員)
まとめ:感覚を数字に変えることが、最初の一手
食べログの手数料が「高い」と感じたとき、確認すべき3つの数字をまとめます。
- 1予約あたりのコスト——感覚を金額に変換する
- 電話不応答による月間機会損失額——見えていない損失を可視化する
- 自社集客率——媒体依存の度合いを数字で把握する
この3つが手元に揃って初めて、「続ける」「削る」「切り替える」の意思決定が地に足のついたものになります。
どこから手をつければいいか分からないという方には、まず現状の予約と集客の構造を無料で診断しています。グルメサイト依存度・電話不応答率・自社集客率・Googleビジネスプロフィールの状態を一緒に確認し、「システムで解決できる課題」と「経営の打ち手で解決する課題」を整理します。気軽にご相談ください。
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