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着地予測が外れる3つの原因と対処法

着地予測が外れる3つの原因と対処法 | 有限会社繁盛店研究所(Dinii正規代理店:モバイルオーダーシステム)

結論から言うと、着地予測が外れるのは「頑張り不足」ではありません

こんにちは、ハワードジョイマンです。

「今月は大丈夫だと思っていたのに、蓋を開けたら全然違った」——月末になってからこんな話を聞くたびに、私は決まって同じ問いを返します。「予測の根拠は何でしたか?」と。

多くの場合、返ってくる答えは「先月がこのくらいだったから」「感覚的にそう見えた」というものです。悪意があるわけではない。むしろ真剣に考えている。でも、その予測の土台が「感覚」である限り、着地はいつも外れ続けます。

そして困るのは、着地が外れた後の店長会議です。数字の根拠がないから、どうしても「もっと声かけを徹底しよう」「気持ちを入れ直そう」という精神論の話になってしまう。店長も納得できない。オーナーもモヤモヤする。同じやり取りが毎月繰り返される。

この記事では、着地予測が外れる3つの原因を具体的なケースで解説し、「事実に基づいて店長と話せる状態」をどう作るかをお伝えします。

📋 この記事でわかること

  1. 着地予測が外れる3つの根本原因と、それぞれのケース
  2. 精神論ではなく数字で店長と話すために必要な仕組み
  3. QSCスコアと顧客データを使って店舗間の差を可視化する方法
  4. 実際に来店者数を伸ばしたオーナーの事例と再現のポイント

こんな方におすすめ

  • ✅ 月次の着地が読めず、毎回翌月に「こんなはずじゃなかった」となる方
  • ✅ 店長との会議がいつも精神論になってしまい、手応えを感じられない方
  • ✅ 複数店舗で数字の差があるが、その原因を説明できずに困っている方
  • ✅ 感覚ではなく、根拠ある経営判断をできるようになりたい方
  • ✅ データを活かした多店舗マネジメントに関心がある方

原因① 予測の根拠が「先月比」だけになっている

あるケースを紹介します。関東近郊で居酒屋を5店舗展開するオーナーAさんは、毎月の予測をエクセルで管理していました。前月の売上に対して「今月は特に大きな行事もないから、ほぼ横ばいで見ておこう」という算出方法です。一見、まともに見える。でも、これには大きな落とし穴があります。

「先月比」という予測は、先月が正常値であったことを前提にしています。でも実際には、先月に限定メニューが当たっていたとか、近隣で大型イベントがあったとか、競合が閉店して一時的に流入が増えていたとか——そういう「特殊要因」が混入していることがよくあります。それを取り除かずに翌月の基準にすると、必ず外れます。

チェックポイント1:予測に使っているデータの「純度」

先月の売上をそのまま翌月の基準にしていませんか?曜日構成・祝日の有無・天候・近隣イベントなどの変動要因を除外した「実力値」ベースで予測しているかどうかを確認してください。

✅ ポイント:週次・曜日別の売上推移を3ヶ月単位で見る習慣をつけると、ノイズを除いた実力値が見えてきます。

原因② 数字が「店長の手元」に留まっている

5店舗以上になると、必ずと言っていいほど起きる問題があります。日報の集計が遅い、あるいは集計そのものを店長任せにしている、という状態です。

焼肉チェーン8店舗を経営するBさんのケースでは、各店の日報がメールで送られてきて、本部スタッフが手作業で集計していました。データが出揃うのが翌月の10日前後。月の着地が分かった頃には、もう次の月が1/3過ぎている。「打ち手がいつも後手に回る」とBさんは言っていましたが、まさにその通りで、手遅れになってから対策を打っていたわけです。

さらに問題なのは、店長との会議です。数字が遅れて出てくるので、どの店長も「先月の話」として処理してしまう。現在進行形の課題として議論できないんですね。結果として「気を引き締めよう」という言葉しか出てこない。

チェックポイント2:数字が「今日の経営判断」に使えているか

売上データが届くのはいつですか?翌日?翌週?翌月?情報が届く速度が遅いほど、着地予測の精度は下がります。経営者が今日の数字を今日見られる状態になっているかを確認してください。

✅ ポイント:日次で売上・客数・客単価が確認できる状態が、着地精度を上げる最低条件です。リアルタイムのデータ基盤がない場合は、そこから整備するのが先決です。

原因③ 「なぜ外れたか」を振り返る仕組みがない

3つ目の原因は、少し性質が違います。データがあっても、振り返りのフォーマットがない場合です。

ダイニング業態で4店舗を運営するCさんは、POSデータは毎日確認していました。売上も客数も見えている。でも毎月の予測は外れ続けていた。なぜか。予測と実績を突き合わせて「どこで、どう外れたか」を分析するプロセスがなかったからです。

売上が下がった週に何があったのか。客単価が落ちた日のオーダー構成はどうだったのか。新規と再来店の比率はどう動いていたのか。こういった問いを立てなければ、データがあっても宝の持ち腐れです。そして振り返りができていないから、次月の予測に過去の経験が積み上がらない。毎回、同じレベルの「感覚予測」を繰り返すことになります。

チェックポイント3:「予測と実績の差」を記録しているか

月末に「外れたな」と思うだけで終わっていませんか?予測値・実績値・差異・差異の要因——この4つをセットで記録する習慣があるかどうかで、半年後の予測精度が大きく変わります。

✅ ポイント:要因の分析は「売上が落ちた」ではなく「再来店客数が前月比で何人減ったか」「追加注文の点数がどのくらい変わったか」という具体的な変数で行うと、次の打ち手が明確になります。

✓ ここまでのポイント

  • 着地予測が外れる原因は「頑張り不足」ではなく、予測の根拠・情報の速度・振り返りの仕組みの3つ
  • 「先月比」だけの予測は特殊要因を拾えず、精度が安定しない
  • データが翌月に届く構造では、着地が分かった頃には手遅れになっている

「精神論から卒業する」——数字で店長と話すための実践ケース

では、実際にどうすれば「事実に基づいた店長との議論」ができるのか。具体的なケースをお話しします。

増益繁盛クラブの会員さんの中に、北関東で居酒屋チェーンを7店舗運営するDさんがいます。Dさんが最初に相談に来た時、店長会議は毎回30分で終わっていました。「今月は頑張ろう」「先月はなぜ悪かったのか」——それだけ言って解散、という状態でした。

最初に取り組んだのは、QSCのスコア化です。料理の提供時間・アンケートの満足度・清潔感の評価・追加注文の声かけ率——これらを毎週数値として記録し始めました。すると面白いことが起きました。売上が同程度なのに利益に差が出ていた2店舗を比べると、QSCスコアの「提供スピード」と「追加注文の声かけ率」に明確な差があったんです。

次の店長会議は全然違う空気になりました。「A店の声かけ率が42%、B店が18%。この差が1組あたりの注文点数の差になっています。B店はどうすれば42%に近づけますか?」という議論ができるようになった。「もっと頑張れ」ではなく、「何を、どのくらい改善するか」という話ができるようになった。店長たちの表情も変わったとDさんは言っていました。

「数字が出た瞬間、会議が変わります。店長は怠けているわけじゃない。何を改善すればいいか分からないまま、頑張り方が分からなかっただけなんです。根拠ある指摘は、責めているように聞こえない。だから素直に受け取ってもらえる。」

ハワードジョイマン(中小企業診断士・有限会社繁盛店研究所)

顧客データが着地予測の精度を上げる——再来店率という変数を持つ

着地予測の精度を上げるもう一つの重要な変数が、再来店率です。多くの飲食店経営者が「売上が上がった・下がった」という事実だけを見ています。でも売上は結果であって、原因ではありません。

売上を分解すると「新規客×客単価+再来店客×客単価」になります。新規の流入が変わらなくても、再来店率が下がれば売上は落ちる。逆に新規集客にお金をかけなくても、再来店率が上がれば売上は積み上がります。この変数を持っていない状態での着地予測は、方程式の一部を知らないまま答えを出そうとしているようなものです。

実際に、モバイルオーダーとCRMを組み合わせて顧客データを蓄積し始めたオーナーから、こんな声をいただいています。

「LINE友だちが増えて、再来店客数も含めた来店者総数が伸びた」

飲食店オーナー(増益繁盛クラブ会員)

この方が特徴的なのは、新規集客の広告費をほとんど増やしていない点です。来店したお客様をLINEで会員化し、再来店のきっかけを作る仕組みを整えた結果、来店者総数が伸びた。つまり、再来店率という変数を手に入れたことで、着地予測の根拠が増えたわけです。

再来店率が測定できていると、「今月のLINE配信のタイミングが早かった・遅かった」「あのキャンペーンが効いた・効かなかった」という振り返りが数字でできるようになります。感覚ではなく事実として。

「導入前に必ず聞くことがあります。『再来店率は何%ですか?』と。答えられない状態では、着地予測も店長マネジメントも、土台がない状態で議論しているのと同じです。」

ハワードジョイマン(中小企業診断士・有限会社繁盛店研究所)

まとめ:「今月どうなるか」を話せるチームを作る

着地予測が外れる原因は、店長の怠慢でも努力不足でもありません。予測の根拠が「感覚と先月比」だけであること、データが手元に届くのが遅すぎること、振り返りのプロセスが設計されていないこと——この3つが揃ったまま、毎月同じ会議を繰り返しているだけです。

QSCをスコア化し、再来店率という変数を持ち、日次でデータを見られる環境を整える。そうすると、店長会議の中身が変わります。「もっと頑張れ」ではなく「声かけ率をあと20ポイント上げるには何が必要か」という会話ができるようになる。そちらの方が、店長のモチベーションも上がります。

私は飲食店支援実績610件超・業界経験21年の中で、精神論の会議が変わった瞬間を何度も見てきました。変わるきっかけは、いつもシンプルです。「事実を見せる」こと、それだけです。

着地予測の仕組みを作りたい方、店長会議を変えたい方、まずは現状の数字の把握状況から一緒に確認しましょう。お気軽にご相談ください。

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