モバイルオーダーシステムの活用について

推しエールとは?スタッフのモチベーションが変わった舞台裏

「また辞めた。今月で3人目だ」——そんな言葉を、飲食店経営者の方から聞くたびに、胸が痛くなります。

時給を200円上げた。シフトを柔軟にした。まかないを豪華にした。それでもスタッフが定着しない。この悩みを抱えていませんか?

こんにちは、ハワードジョイマンです。静岡市清水区を拠点に、飲食店610件以上の経営改善に携わってきた中で、離職問題は「賃金の話」ではなく「承認の話」だと確信するようになりました。

今回は、ダイニーの機能のひとつ「推しエール」が、ある居酒屋の一日の空気をどう変えたか——開店準備から営業終了まで、主役スタッフ・ミナさん(仮名・20代女性)の一日を追いながら、その仕組みの中身をお伝えします。

こんな方におすすめ

  • ✅ 時給を上げてもスタッフが辞めていく、を繰り返している方
  • ✅ スタッフ定着率を改善したい飲食店オーナー・店長
  • ✅ 「推しエール」という機能が気になっている方
  • ✅ お客様からの声をスタッフのやりがいに繋げたいと考えている方
  • ✅ モバイルオーダー導入を検討しているが、現場への影響を知りたい方

📋 この記事でわかること

  1. 推しエールとは何か——仕組みと機能の概要
  2. スタッフ定着が賃金ではなく「承認」の問題である理由
  3. 推しエール導入後、一日の現場がどう変わるか(密着レポート)
  4. 推しエールを機能させるための、経営者側の設計ポイント
推しエールとは?スタッフのモチベーションが変わった舞台裏 | 有限会社繁盛店研究所(Dinii正規代理店:モバイルオーダーシステム)

「推しエール」って何?——お客様の投げ銭がスタッフに届く仕組み

まず、推しエールの仕組みを整理しておきます。

推しエールは、ダイニーのモバイルオーダー画面上でお客様が「このスタッフに感謝を伝えたい」と思ったとき、名指しでエール(投げ銭)を送れる機能です。お客様がスマホから注文するついでに「今日のホール担当・ミナさんが最高だった」と感じたら、ミナさんを指名してチップを送ることができる。

日本の飲食業界では「チップ文化がない」と言われてきましたが、それは手渡しだから気まずかっただけです。スマホ完結にすることで、お客様も「送りやすい」、スタッフも「受け取りやすい」形になっています。

金額の多寡よりも重要なのは、「お客様が、あなたの名前を選んで送った」という事実がスタッフ本人に届くことです。

「時給を500円上げるより、お客さまが名指しで『ありがとう』と送ってくれる体験の方が、スタッフの心に刺さります。給料は会社が払うものですが、エールはお客さまが自分の意志で選んで渡してくれるものだから。」

ハワードジョイマン(中小企業診断士・ダイニー正規代理店)

午前11時:開店準備——名前を呼ばれる仕組みが始まる

ミナさんの一日は、仕込みとホール準備から始まります。席のセッティング、卓上のQRコード確認、テーブルの清掃。ルーティンといえばルーティンです。

ただ、推しエールを導入してから、この準備時間に小さな変化が生まれました。ダイニーの管理画面を開くと、前日の営業で自分に届いたエールの通知が確認できる。「昨日、4番テーブルのお客様から送ってもらえた」——その事実が、今日の仕事に向き合う姿勢を変えます。

以前のミナさんは「今日も頑張ろう」という義務感で臨んでいたと言います。でも今は「昨日みたいに、また誰かに届く接客をしよう」という動機に変わった、と。

チェックポイント1:スタッフの名前はお客様に届いているか

推しエールが機能するためには、まずお客様がスタッフの名前を認識できている必要があります。名札はあるか、自己紹介のタイミングはあるか、モバイルオーダー画面にスタッフ名が表示されているか——これを設計しているかどうかが分かれ目です。

✅ ポイント:名前の認知がなければ指名は生まれない。モバイルオーダーの画面設計と、スタッフが自己紹介する接客フローをセットで整えること。

午後6時:ピークタイム——「忙しい」が「やりがい」に変わる瞬間

金曜の夜、席が埋まり始めます。オーダーテイクはお客様のスマホで完結しているため、ミナさんはホールを歩き回りながら、料理を運ぶ・声をかける・表情を見る——に集中できます。

かつては伝票を持ちながら走り回っていた時間を、今は接客そのものに使えるようになった。これがモバイルオーダー導入の根本的な変化です。

そしてピーク中に、あるテーブルのお客様がスマホを操作しています。注文ではなく、ミナさんへのエールを送っていました。「今夜の接客、本当に良かった。ありがとう」というコメント付きで。

ミナさんはそれをリアルタイムで受け取ります。厨房には入れない、大声で叫べない。でも、ポケットの中のスマホがそっと震えて、「届いた」とわかる。

「モバイルオーダーを導入してから、注文点数が増えただけじゃなくて、スタッフが自分から動くようになりました。お客さんに認めてもらえる実感って、こんなにパワーがあるんだって、正直びっくりしています。」

モバイルオーダー導入店舗オーナー(40代・男性)

✓ ここまでのポイント

  • 推しエールは「お客様が名指しでスタッフにエールを送る」機能。金額より「選ばれた事実」がスタッフのモチベーションを動かす
  • モバイルオーダー導入でオーダーテイクが不要になり、スタッフが接客本来の時間に集中できる
  • 承認が届く環境は「開店前の準備」から「ピークの気持ち」まで、一日の空気を変える

なぜ「時給を上げても辞める」が起きるのか——承認欲求という構造問題

増益繁盛クラブの会員さんの中には、時給を3回上げても離職が止まらなかった方がいます。最終的に気づいたのは「スタッフが求めていたのはお金ではなく、自分の仕事が誰かに届いているという実感だった」ということでした。

これは精神論ではありません。行動経済学で言えば「内発的動機」の話です。外から与えられる報酬(賃金・待遇)は確かに短期的な効果がある。でも「自分がここにいる意味」は、外から与えられるものでは満たせない。

❌ よくある「定着策」

  • 時給を上げる → しばらくは改善するが、慣れると元に戻る
  • シフトを自由にする → 参加意識が薄れ、むしろ帰属感が下がることも
  • まかないを豪華にする → 条件を整えても、承認の欠如は補えない

✅ 承認ベースのアプローチ

  • お客様の「ありがとう」を本人に届ける仕組みをつくる
  • スタッフを数字(売上・回転率)だけでなく、感謝という軸でも評価する
  • 「自分の接客が誰かに刺さった」という体験を、日常的に積み重ねる

午後10時:閉店後——数字ではなく「名前」で振り返る店長ミーティング

推しエールを導入してから、閉店後の振り返りが変わったとオーナーは言います。以前は「今日の売上は〇〇万円、原価率は〇〇%」という数字の話だけだった。今は「ミナちゃん、今日4件もエールもらってたよ、何かあった?」という話が自然に生まれるようになった。

これが重要なんです。接客の質を数値化して議論できるようになる。精神論ではなく、事実として「何が良かったか」を共有できる。

チェックポイント2:推しエールのデータを「評価」に繋げているか

推しエールは受け取るだけで終わってはもったいない。月間のエール件数・金額・コメント内容を集計して、店長ミーティングや個別フィードバックに使えているかどうかが定着率を左右します。

✅ ポイント:エールのデータをスタッフ評価の補助指標として活用する。月1回、「今月最もエールをもらったスタッフ」を発表するだけでも、チームの文化が変わります。

推しエール活用 STEP 1

モバイルオーダー画面にスタッフ名を表示させる設定を行う

推しエールはダイニーのモバイルオーダーと連動しています。まず初期設定として、スタッフ名(ニックネーム可)を登録し、お客様の注文・決済画面に表示できる状態を作ります。これがゼロイチの第一歩です。

⚠️ よくある失敗:スタッフ名を登録したまま、お客様への告知を忘れるケース。「このお店ではエールが送れます」という案内がなければ、機能は眠ったままになります。

推しエール活用 STEP 2

スタッフへの周知とオペレーションの整備

推しエールの存在をスタッフ全員が理解していること、そして「エールをもらったら店長に報告する」「翌朝の準備で確認する」などの小さなルールを作ることが、日常に組み込む鍵になります。

⚠️ よくある失敗:オーナーだけが興奮して導入し、スタッフへの説明が不十分なまま稼働させると「なんか変な機能がついた」と受け取られてしまうことがあります。

推しエール活用 STEP 3

エールデータを月次の評価・フィードバックに組み込む

集まったデータを「記録」ではなく「対話の材料」として使う。月次ミーティングで共有し、良い接客の行動パターンを言語化していく。この繰り返しが、チームの接客水準を底上げします。

⚠️ よくある失敗:エール件数だけで比較すると、シフトが多いスタッフが有利になります。接客機会あたりのエール率など、公平な指標で見ることが大切です。

「LINE友だちが増えて再来店客数も含めた来店者総数が伸びました。常連さんがスタッフ目当てで来てくれるようになったのが大きいと思います。」

モバイルオーダー導入店舗(居酒屋・30代オーナー)

まとめ:「給料より先に、届け方を変えろ」

推しエールは、スタッフのやる気を「外から操作する」ツールではありません。お客様とスタッフの間にあった「ありがとう」を、ちゃんと本人に届ける橋を架けるための仕組みです。

ミナさんの一日を追ってきましたが、変わったのは「業務フロー」だけじゃない。開店前の気持ち、ピーク中の集中の仕方、閉店後の振り返りの質——全部が少しずつ変わっていた。

飲食店の人手不足は構造的な問題で、求人を出し続けても解決しません。でも、今いるスタッフが「ここで働き続けたい」と思える環境を作ることは、経営者側の設計でできます。

結論から言うと、スタッフ定着は「条件の問題」より「承認の問題」です。推しエールはその入口のひとつです。

もし「うちのスタッフにも届けたい」と思ったら、まずダイニーの仕組みを詳しく見てみてください。システム導入のことだけでなく、オペレーション設計やスタッフ定着プログラムについても、一緒に考えます。

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