こんにちは、ハワードジョイマンです。
結論から言うと、複数ベンダーを集約した飲食店6店舗の平均削減額は、月額7〜15万円でした。年換算すれば84〜180万円。これは「売上を増やして取り戻す」額ではなく、今すぐ止血できる出血です。
「うちは毎月何社に払っているか、正直パッと言えない」——そんな経営者の方、かなり多いんですよね。POSはA社、勤怠管理はB社、ネット予約はC社、販促LINEはD社、決済端末はE社……後付けで増えたシステムが積み重なって、気づいたら月額の合計が把握できなくなっている。
この記事では、実際にベンダー集約に踏み切った6店舗のケースをもとに、どんな構成で、どれくらい削減できたのかをリアルな数字でお見せします。
📋 この記事でわかること
- バラバラなシステム構成が生む「見えないコスト」の正体
- ベンダー集約を行った6店舗の実際の削減額と構成の変化
- 削減できるコストと、削減してはいけないコストの見分け方
- 集約後に生まれた「経営の変化」——数字以外の効果
こんな方におすすめ
- ✅ POS・勤怠・予約・販促のシステムが別会社で、月額総額を把握していない方
- ✅ システム費用を圧縮したいと考えているが、何から手をつければいいか分からない方
- ✅ 過去にITツールを導入したが使いこなせず、もう失敗したくない方
- ✅ 3〜10店舗規模で多ベンダー管理に疲弊している飲食店経営者の方
- ✅ 売上は維持できているのに、手元の利益が増えない理由を探している方

「後付けシステム」が作り出す、気づきにくいコスト構造
多くの飲食店経営者の方がはまるパターンがあります。
最初にPOSレジを入れる。次に勤怠管理が面倒になってアプリを導入する。ぐるなびやHotpepperに出稿する。LINEの公式アカウントを作って配信ツールを契約する。決済は別の端末。QRコード決済も追加……。
これ、全部「そのときの必要性」に応じて入れたシステムです。個別で見れば理にかなった判断のように見える。でも全体を俯瞰すると、機能が重複していたり、連携できないせいで手作業が発生していたり、「窓口が多すぎて誰に聞けばいいかわからない」状態になっていたりする。
私がコンサルに入るとき、最初にお願いするのが「現在契約している全システムの一覧と月額費用の棚卸し」です。これをやると、経営者の方自身が「えっ、こんなに払ってたの」と驚くケースが本当に多い。
「ITコストの無駄は、経費精算の明細には出てこない。『必要だから入れた』という記憶が、毎月の引き落としを正当化し続けるんです」
ハワードジョイマン(中小企業診断士・ダイニー正規販売代理店)
✓ ここまでのポイント
- 後付けで増えたシステムは、機能の重複・連携コスト・窓口の分散という三重の無駄を生む
- 月額総額を把握できていない経営者は珍しくない。まず棚卸しが出発点
- 削減の判断は「今使っているか」ではなく「成果に紐づいているか」で行う
実績6店舗のケーススタディ|削減額と構成の変化
以下は、私が支援した飲食店のベンダー集約事例です。業態・規模・地域は異なりますが、「バラバラだったシステムをAll in One型に集約した」という点は共通しています。
チェックポイント①:ケースA——居酒屋3店舗(東海エリア)
集約前:POS(旧型レジ)+勤怠(スマホアプリ)+予約(じゃらんグルメ)+LINE配信ツール+QR決済2種。月額合計:約22万円
集約後:ダイニーAll in Oneに移行。月額:約11万円
削減額:月11万円(年132万円)
✅ ポイント:QR決済の重複分と、使われていないLINE配信ツールの契約が主な削減源。POSデータと勤怠が一元化されたことで、月次集計の手作業も週4時間分なくなった。
チェックポイント②:ケースB——焼肉チェーン5店舗(関西エリア)
集約前:POSメーカー系クラウド+勤怠SaaS+ネット予約(複数媒体への手動登録)+セルフオーダー端末リース。月額合計:約41万円
集約後:モバイルオーダー一体型POSに集約し、セルフオーダー端末リースを解約。月額:約24万円
削減額:月17万円(年204万円)
✅ ポイント:端末リースは「ハードの所有コスト」が高く、モバイルオーダー(お客様のスマホ利用)への切り替えでリース費用ごと削除できた。加えて、注文点数が増えたという副次効果もあり、コスト削減と売上向上が同時に実現した。
チェックポイント③:ケースC——ダイニングバー2店舗(静岡エリア)
集約前:POSレジ+勤怠紙管理(Excelで集計)+食べログ予約+Instagram広告。月額合計:約14万円
集約後:ダイニー導入+CRM機能でLINE管理を内製化。月額:約9万円
削減額:月5万円(年60万円)
✅ ポイント:削減額としては小さく見えるが、「LINE友だちが増えて再来店客数も含めた来店者総数が伸びた」という効果が大きい。集約によって浮いた予算を既存客向けの販促に回した結果、グルメサイト依存から自前集客への転換が進んだ。
「モバイルオーダーの導入により客単価がアップした。以前は追加注文の声かけをスタッフが忘れることも多かったが、画面上でのおすすめ表示で自然に注文が増えた」
焼肉チェーン経営者・40代男性
チェックポイント④:ケースD——ラーメン店4店舗(北関東エリア)
集約前:POSレジ+モバイル決済端末(月額固定)+紙の日報+SNS管理代行(外注)。月額合計:約19万円
集約後:POSと決済を統合。日報はダッシュボードに自動集計。SNS管理を内製化。月額:約10万円
削減額:月9万円(年108万円)
✅ ポイント:SNS管理代行の解約は一見リスクに見えるが、ダイニーのCRM機能でLINE配信が内製化できれば、代行費用をそのまま削減できる。ただし内製化には「運用設計」が不可欠で、ここを省くと機能させられないため注意が必要。
チェックポイント⑤:ケースE——カフェ2店舗(都市郊外)
集約前:iPadレジ(サブスク)+ネット予約(食べログ)+クーポン管理ツール+POPデザイン外注(月次)。月額合計:約16万円
集約後:ダイニー一本化+メニュー管理・デジタルメニュー内製化。月額:約8万円
削減額:月8万円(年96万円)
✅ ポイント:デジタルメニューへの切り替えにより、POPデザイン外注が不要になった。メニュー変更をリアルタイムで行えるため、原価変動への対応スピードも上がった。
チェックポイント⑥:ケースF——居酒屋7店舗チェーン(九州エリア)
集約前:POSシステム+勤怠SaaS+セルフオーダー端末(リース)+予約システム+メールマガジン配信ツール+会計ソフト連携費。月額合計:約58万円
集約後:ダイニーAll in One+会計ソフトAPI連携。月額:約31万円
削減額:月27万円(年324万円)
✅ ポイント:7店舗規模になると、各店の担当者が個別にベンダー対応していた「窓口コスト(人的時間)」も相当な無駄になっていた。集約後は本部1名が全店を一括管理できる体制になり、店長の間接業務が大幅に減少した。
「モバイルオーダーの導入により注文点数がアップした。スタッフが注文取りに走る時間が減って、お客様との会話が増えた。現場の雰囲気も変わりました」
居酒屋チェーン経営者・50代男性
「削減できるコスト」と「削減してはいけないコスト」の見分け方
ベンダー集約は「安くすること」が目的ではありません。「成果に結びついていないコスト」を止めて、「成果に結びついているコスト」に予算を集中させることが目的です。この区別を間違えると、必要なシステムを解約して現場が混乱する。
❌ よくあるパターン:「月額が高い順に解約する」
- 成果と関係なくコストの大きさだけで判断してしまう
- 予約システムや集客ツールを解約して新規客が激減するケースがある
- 解約後に別の手段で代替できず、現場オペレーションが崩れる
✅ 推奨アプローチ:「機能の重複・連携コスト・使用率」の3軸で棚卸しする
- 機能が重複しているシステムは、どちらか一方を残せば良い
- システム間の連携に人手がかかっているなら、連携費用ごと解消できる
- 使用率が低いシステムは、導入目的にさかのぼって「そもそも必要か」を問い直す
「棚卸しをすると、必ず出てくるのが『誰も使っていないのに毎月引き落とされているシステム』です。導入した担当者が退職していて、誰も契約の存在を知らないケースすらある。まず全部書き出すことが、最初の一手です」
ハワードジョイマン(中小企業診断士・ダイニー正規販売代理店)
集約後に生まれた「数字以外」の変化
6件のケースを通じて、コスト削減以外に共通して起きた変化があります。
まず、「月次の数字が出るタイミングが早くなった」こと。バラバラなシステムから手作業でデータを突合していた頃は、売上・原価・人件費が出揃うのが翌月中旬。それがリアルタイムのダッシュボードに変わると、「今月の着地はどうなりそうか」を月の途中に議論できるようになる。
次に、「店長との会話の質が変わった」こと。「なぜ先月の原価率が上がったのか」を精神論で話していたのが、商品別の粗利データや注文点数の変化を根拠に話せるようになる。感情論が減り、建設的な議論ができるようになったという声を複数いただいています。
そして、「スタッフの負担感が変わった」こと。注文取りや会計の手間が減ったぶん、スタッフがお客様と向き合える時間が増える。接客の質が変わると、お客様の反応も変わる。数字には出にくいけれど、現場の空気が変わったと感じる経営者の方が多い。
飲食業の支援実績610件以上、業界経験21年のなかで見てきた実感として、ツールを変えることより「仕組みとして経営に組み込まれるか」の方が、はるかに重要です。
まとめ|棚卸しから始める、ベンダー集約の現実的な手順
6店舗のケースを振り返ると、削減額には幅があります。小規模店で月5万円、多店舗チェーンで月27万円。「うちはどのくらい削減できるか」は、現在の構成を棚卸しして初めて分かります。
手順としては、以下の流れが現実的です。
ベンダー集約 STEP 1
全システムの棚卸し(契約一覧の作成)
現在契約しているすべてのシステム・サービスを洗い出し、月額費用・利用用途・使用頻度を一覧化する。
⚠️ よくある失敗:「だいたい分かっている」という感覚で棚卸しをスキップすること。引き落としの銀行明細を1年分確認すると、想定外の契約が出てくるケースが多い。
ベンダー集約 STEP 2
機能の重複・連携コスト・使用率の分析
棚卸しした一覧を「機能の重複」「データ連携の手作業発生」「使用率の低さ」の3軸で評価する。
⚠️ よくある失敗:コストの高い順に解約を検討すること。集客・予約に関わるシステムを安易に解約すると、売上に直結するリスクがある。
ベンダー集約 STEP 3
集約可能な領域の特定と移行設計
All in One型のプラットフォームで代替できる領域を特定し、移行のスケジュールと現場定着の設計を行う。
⚠️ よくある失敗:「導入すれば終わり」にすること。移行後の定着支援がなければ、以前と同じ「使われないシステム」になる。
私がダイニーの正規代理店として支援するときは、初期設定の代行から90日間の現場定着支援まで一体でサポートします。システムを売って終わりではなく、成果が出るまでを一緒に見る——それが、私たちが大切にしているスタンスです。
「まず自分の店の構成を棚卸しして、どれくらい削減できそうか確認したい」という方は、お気軽にご相談ください。現状の構成を整理した上で、集約のシミュレーションをお見せします。
また、モバイルオーダーシステムを軸にしたコスト削減と売上向上の両立について、もう少し詳しく知りたい方はこちらからどうぞ。無料でご覧いただけます。