飲食店DX

居酒屋で値上げ後に客が減ったとき、経営者が最初に確認すべきこと

こんにちは、ハワードジョイマンです。

値上げをした翌月、来客数がじわじわ落ちはじめた——そういう状況に直面している飲食店経営者の方は少なくありません。よくあるのは、次のような流れです。

  • 原材料費が上がったから、しぶしぶ値上げした
  • 値上げ後、常連の来店頻度が落ちた
  • 新規客も来にくくなった気がする
  • 「値段を戻せば戻ってくるかも」と考えている

このまま価格を元に戻すかどうか悩んでいるとしたら、少し待ってください。値上げ後に客が減った本当の原因は、「価格が高くなったこと」ではなく、「価格以外で売上を動かせる仕組みを持っていなかったこと」にあるケースが多いです。

今回は、値上げ後に客数が落ちたとき、経営者が最初に確認すべきポイントと、価格を戻さずに客単価を底上げする具体的な手順をお伝えします。

📋 この記事でわかること

  1. 値上げ後に客が減る本当の構造的な原因
  2. 値上げに頼らず客単価を上げるための具体的な3つのアプローチ
  3. モバイルオーダーとLINE活用で再来店を促す仕組みのつくり方
  4. 「価格でしか売上を変えられない状態」から抜け出すための最初の一手

こんな方におすすめ

  • ✅ 値上げ後に客数・売上が落ちて、価格を戻すか迷っている居酒屋経営者の方
  • ✅ 原価も人件費も上がったのに、手元に利益が残らないと感じている方
  • ✅ 客単価を上げたいが、何から手をつけてよいかわからない方
  • ✅ モバイルオーダーやLINEを使ったリピーター戦略に興味がある方
  • ✅ 3〜30店舗規模で、店舗ごとに数字のばらつきが気になっている方
居酒屋で値上げ後に客が減ったとき、経営者が最初に確認すべきこと | 有限会社繁盛店研究所

値上げで客が減る店に共通する「構造的な問題」とは

結論から言うと、値上げで客が離れる店の多くは、客単価を動かす変数が「メニュー価格」しかない状態です。

売上は「客数 × 客単価」で決まります。でも、客単価を変えようとするとき、すぐに「価格を上げる」しか選択肢が思い浮かばないとしたら、それはすでに手詰まりのサインです。

客単価は本来、次の3つの要素で決まります。

  • ①注文点数(一人当たりいくつ頼むか)
  • ②注文単価(一品あたりいくらか)
  • ③オプション・追加注文の有無(サイドメニュー・ドリンク追加など)

値上げは②だけに手を入れる行為です。でも①と③が変わらないまま②だけ上げれば、お客様の体感として「同じ食事でいつもより高くなった」という印象になる。離れやすくなるのも無理はありません。

逆に言えば、①と③を引き上げながら②を据え置く、あるいは最小限の値上げにとどめれば、客単価は上げながら離反リスクを下げられます。値上げせずに客単価を上げる方法として、この考え方は別の記事でも詳しく紹介しています。

「注文点数も追加注文率も、そもそも測る手段がない」という状態が、値上げ後の打ち手を遅らせています。無料で受け取れる資料の中に、メニュー工学ツールや食材費計算シートが含まれており、今の自店の数字を整理するところから始められます。メールアドレスだけで登録できます。

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最初に確認すべきこと:「注文点数」と「追加注文」のデータはあるか

値上げ後に客が減ったとき、多くの経営者がまず見るのは「売上合計」や「客数」です。でも、そこだけ見ていても打ち手は出てきません。

確認すべきは次の数字です。

チェックポイント①:一人あたりの注文点数(オーダー数)が変わっていないか

値上げ後に注文点数が落ちていれば、お客様は「高くなった分、頼む数を減らして調整している」状態です。値段の問題ではなく、「この価格でこれを頼む価値があるか」の判断が変わっています。

✅ ポイント:注文点数が落ちているなら、メニューの見せ方・魅力の伝え方を先に変える。価格を戻すより、写真や説明文で「頼みたい気持ち」を再点火するほうが効果が早い。

チェックポイント②:追加注文・オプション注文の発生率はどのくらいか

「もう一杯どうですか」「サイドに〇〇はいかがですか」——こういった声かけが、スタッフの口頭だけに依存していませんか。スタッフの気づきや余裕によって追加注文率が変わるなら、それは仕組みではなく属人化した偶然です。

✅ ポイント:追加注文をスタッフ任せにしていると、人手が足りない夜は追加注文ゼロになる。モバイルオーダーのトップ画面や提案機能で「自動的に追加を促す」仕組みに切り替えると、注文点数が増えやすくなる。

チェックポイント③:再来店率は測れているか

値上げ後に「客が減った」と感じていても、新規客が来にくくなったのか、常連客の頻度が落ちたのか、どちらが原因かを分けて見られていますか。この二つは打ち手がまったく違います。

✅ ポイント:再来店率を測っていない店は、「客が減った」という体感だけで判断するしかない。まずLINE登録やCRMで来店履歴を取り始めることが、すべての分析の起点になる。

✓ ここまでのポイント

  • 値上げ後に客が減る本質は「価格が高くなったこと」より「注文点数・追加注文という変数を持っていないこと」にある
  • 確認すべきはまず「注文点数」「追加注文率」「再来店率」の3つ——これがなければ打ち手を選べない
  • 追加注文をスタッフ任せにしていると、忙しい日ほど単価が下がるという逆転現象が起きる

追加注文の仕組み化やLINEリピーター設計を「やり方はわかった、でも自店に合った形がわからない」と感じているなら、まず手元の数字を整理することが先決です。飲食店コストダウンガイド(63ページ)や集客キーワード100選など、現状把握に使える資料を無料で受け取れます。登録はメールアドレスのみで完了します。

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値上げに頼らずに客単価を上げる3つの具体的なアプローチ

では、価格を据え置いたまま(または最小限の値上げにとどめて)客単価を上げるには、何をすればよいか。具体的な3つの手順で説明します。

アプローチ STEP 1

写真・動画メニューで「頼みたい気持ち」をつくる

テキストだけのメニューと、料理の写真や15秒動画が入ったデジタルメニューでは、同じ商品でも注文率が変わってきます。特に「看板メニュー」「原価率の低いサイドメニュー」「季節限定品」は、視覚で見せることで注文障壁が下がります。紙メニューのままでは、スタッフが口頭で説明しない限り、お客様はそのメニューの存在に気づかないままお帰りになります。

⚠️ よくある失敗:「写真を載せると安っぽく見える」と思って写真を使わない店があります。でも、撮り方と配置次第でむしろ高級感は出せます。クオリティの低い写真を大量に載せることが問題であって、写真そのものは強力な販促ツールです。

アプローチ STEP 2

オプション訴求を「仕組み」に組み込む

モバイルオーダーを使っている店舗では、注文画面の中で「一緒に頼まれているメニュー」や「おすすめトッピング」を自動表示させることができます。スタッフが「よかったら〜もどうぞ」と声をかけなくても、画面が提案するので、混雑時でも追加注文の機会が消えません。これはシステムで解決できる話であり、スタッフのスキルや気遣いに依存しない設計です。

⚠️ よくある失敗:「忙しい時間帯はスタッフが声かけできない」と諦めている店は、繁忙時ほど追加注文率が下がっています。需要が高い時間帯に単価が下がるという矛盾が積み重なっています。

アプローチ STEP 3

LINE登録からリピーターへの導線をつくる

値上げ後に離れた客を呼び戻す手段として、LINE公式アカウントを活用しているかどうかは大きな差を生みます。来店時にLINE登録を促し、次回来店時のきっかけ(特典・限定情報)を送れる状態にしておけば、「高くなったから来なくなった」ではなく「また行く理由がある」に変えられます。

モバイルオーダーの導入を支援したお店からは、LINE友だちが増えて再来店客数も含めた来店者総数が伸びた、という声をいただいています。値上げで新規客が来にくくなっても、既存顧客を再来店させる仕組みがあれば、売上のベースラインは守れます。

⚠️ よくある失敗:LINE登録を促すポップを置いただけで終わっている店は、登録後のコミュニケーション設計がないため、友だちが増えても再来店に繋がっていません。登録後の「初回メッセージ→来店後フォロー→定期配信」の流れを設計してから動いてください。

「値上げで客が減ったと相談に来る経営者の方に、私は必ず聞きます。『再来店率は何%ですか』と。この数字を持っていない店は、問題の所在地が分からないまま手を打とうとしている状態です。まず自分の店の数字を測ることから始めましょう。」

ハワードジョイマン(中小企業診断士・飲食店経営コンサルタント)

「価格でしか戦えない状態」から抜け出すためのIT活用

ここまで読んで、「やるべきことはわかった、でも仕組みをどう作ればいいか」と感じている方も多いと思います。写真メニュー・オプション訴求・LINE連動——これをバラバラなツールで対応しようとすると、管理コストが積み上がって逆に疲弊します。

私がモバイルオーダーなどの導入支援で飲食店経営者の方に提案しているのは、こういった仕組みを一つのシステムで完結させるという設計です。モバイルオーダーで注文点数と追加注文を可視化しながら、同時にLINE連動でリピーターを育てる。どの数字が動いているか、日次でモニタリングできる状態にする。これが「数字で判断できる店づくり」の入口です。

過去にITツールを入れて使いこなせず解約した、という経験をお持ちの方もいると思います。導入支援だけで終わるベンダーと、定着まで責任を持って並走する支援とでは、結果が変わってきます。3店舗から始めた標準化の進め方も参考にしてみてください。

また、モバイルオーダーの導入にはIT導入補助金が活用できる場合があります。補助金を使えば初期費用の負担を抑えることができます。補助金申請前に確認すべきこともまとめていますので、費用面で迷っている方はあわせてご覧ください。

モバイルオーダーの導入を支援したお店からは、「注文点数がアップした」という声もいただいています。

まとめ:値上げ後の客減りは「仕組みの欠如」が原因。まず数字を測ることから始める

値上げ後に客が減ったとき、最初に確認すべきことを整理します。

  • 注文点数が落ちていないか(メニューの見せ方で改善できる)
  • 追加注文率が測れているか(スタッフ任せから仕組みへ切り替える)
  • 再来店率が把握できているか(LINEやCRMで可視化する)

価格を元に戻すことは「現状維持」ではなく「コスト増加分を自分が被る」ことです。原材料費・人件費が上がった現実は変わりません。戻すなら戻すで、別の方法で収益を補う設計が必要です。

支援実績飲食店を中心に833件以上、業界経験21年のコンサルティングの中で感じるのは、「価格以外で単価を動かせる変数を持っている店は、値上げ後も顧客離反を抑えやすい」ということです。

まず自分の店の数字を測ることから始めてみてください。何から手をつければいいか迷ったときは、直接お電話でご相談いただくことも可能です。

📞 お電話でのご相談:0543518655(有限会社繁盛店研究所/月〜金 10:00〜12:00、13:00〜15:00)

また、居酒屋の客単価アップを相談される前に経営者が知るべき3つのポイントも、この記事と合わせて読んでいただくと、より具体的な打ち手が見えてきます。

写真メニュー・オプション訴求・LINE連動を「バラバラのツールで管理したくない」という経営者の方に、モバイルオーダー導入から定着まで一体で支援しています。導入前に再来店率や注文点数の現状を確認したうえで、効果が見込める設計を一緒に考えます。

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