「モバイルオーダーを入れたいけど、月額と従量課金、どっちが得なの?」——見積もりを取り始めた瞬間に、こう詰まった経験はありませんか?
こんにちは、ハワードジョイマンです。静岡市清水区を拠点に、飲食店の利益構造改善とDX導入を支援する有限会社繁盛店研究所を運営しています。
たとえば2社から見積もりをもらったら、片方は月額3万円固定、もう片方は注文1件あたり◯円の従量課金だったとします。どちらが安くなるか計算しようとすると、変数が多すぎてわからなくなってしまう——そんなこともあるでしょう。
実はこれ、21年間で飲食店を中心に833件以上を支援してきた私がよくいただく質問です。料金体系だけで比べようとすると、業態の構造とかみ合わないまま判断してしまうリスクがある。今回は、その判断基準を整理してお伝えします。
📋 この記事でわかること
- 月額固定型と従量課金型、それぞれの料金構造とリスク
- 業態・客数・多店舗展開の状況によってどちらが有利かの判断基準
- コストだけで比較してはいけない理由と、「省人化」「データ活用」まで含めた選び方
- モバイルオーダー導入後の注文点数の変化という、見落としがちな視点
こんな方におすすめ
- ✅ 複数社から見積もりを取ったが、どちらが得か判断できずにいる方
- ✅ 3〜30店舗規模で、店舗ごとに客数や回転率が異なる方
- ✅ 過去にIT導入で「思ったよりコストがかかった」と感じた経験がある方
- ✅ モバイルオーダーの料金だけでなく、現場の運用コストまで含めて判断したい方
- ✅ 多店舗展開を計画中で、スケールしたときのコスト試算をしたい方

月額固定型と従量課金型、それぞれの構造を整理する
まず前提として、モバイルオーダーの料金プランは大きく2種類に分かれます。
❌ よくある誤解:「安い月額=お得」と単純に判断してしまう
- 月額が安くても、注文件数が多い繁盛店では従量課金のほうが割高になるケースがある
- 逆に客数が少ない店に従量課金を入れると、固定費化されないため予算が読みにくくなる
✅ 正しい比較軸:「1ヶ月の想定注文件数」を起点に損益分岐を計算する
- 月額固定型:客数が増えても料金が変わらないため、繁盛店ほど1件あたりのコストが下がる
- 従量課金型:客数が少ない時期・店舗は支出が抑えられるが、繁忙期に跳ね上がるリスクがある
月額固定型の主な構造:初期費用+月額利用料(タブレット台数や店舗数で変動するケースが多い)。予算を固定費として組み込みやすく、多店舗展開時の予算計画が立てやすいのが特徴です。
従量課金型の主な構造:初期費用を低く抑えられる代わりに、注文1件・決済1回ごとに数十円〜数百円が加算される形。開業直後や閑散期の店舗には向いていますが、客数が伸びるほどランニングコストが膨らみます。
料金プランの比較をしようとして、自店の月間注文件数が実はわかっていないことに気づいた方も多いはずです。損益分岐の試算に使えるメニュー工学ツール・食材費計算ツールを含む特典資料を無料で受け取れます。メールアドレスを登録して届いたメールのURLをクリックするだけで使えるようになります。
業態・客数別の損益分岐点、どこで逆転するか
具体的な数字で考えてみましょう。仮に月額固定型が3万円、従量課金型が1注文あたり30円だとした場合——
1ヶ月の注文件数が1,000件を超えると、従量課金型の費用は3万円以上になります。つまり「月間1,000件以上の注文が見込める店舗」では、月額固定型のほうがコスト的に有利になる計算です。
ここで重要なのは「注文件数」と「客数」は同じではないという点。テーブルあたりの注文回数が多い居酒屋・焼肉店は、客数以上に注文件数が積み上がります。一方、ランチ中心のカフェや回転が遅いダイニングは、同じ客数でも注文件数は少なくなりやすい。
つまり判断基準は「月間の客席回転数×1テーブルあたりの平均注文件数」で試算することです。この数字を出さずに料金プランだけ比較しても、正確な判断はできません。
モバイルオーダー導入費用の見積もりをとる前に知るべき料金の読み方も参考にしながら、自店の注文件数の実態を把握することを先にやってください。
また、業態によって向き不向きも異なります。カフェとレストランでモバイルオーダーの向き不向きを比較した記事も合わせて読んでもらえると、自店の業態に引き寄せてイメージしやすくなります。
✓ ここまでのポイント
- 月額固定型は繁盛店・多店舗展開に有利。月間注文件数が一定を超えると逆転する
- 判断の起点は「客数」ではなく「月間注文件数」の試算から
- 業態によって注文件数の積み上がり方が違うため、業態特性を加味した比較が必要
注文点数が増えることで従量課金コストが予想より膨らむリスク、多店舗展開時のコスト試算——この2点は、自店の数字を持ち込まないと正確な判断が難しい部分です。モバイルオーダーの料金プラン選定から導入後の定着まで、繁盛店研究所に直接相談しながら一緒に試算できます。相談は無料で受け付けています。
コストだけで比べてはいけない理由——注文点数の変化という見落とし
ここで、料金比較で見落とされがちな視点をお伝えしたいと思います。
モバイルオーダーの導入を支援したお店からは、「注文点数が上がった」という声をいただいています。
これ、実は料金比較に直結する話なんです。
モバイルオーダーを入れると、スタッフを呼ぶ心理的ハードルがなくなるため、「もう1品頼もうかな」という追加注文が増えやすくなります。1テーブルあたりの注文点数が増えれば、客単価にも影響します。
ここで注意が必要なのが従量課金型です。注文点数が増えるということは、同時に従量課金の費用も増えるということ。注文が増えれば売上は上がるが、同時にシステム利用料も比例して増える——この構造を事前に理解していないと、「なんか思ったより利益が残らない」という状況に陥ります。
結論から言うと、モバイルオーダーを入れたことで売上が伸びる前提があるなら、月額固定型のほうがリターンを手元に残しやすいです。
「料金プランの比較は、"今の数字"だけで計算しないでほしい。モバイルオーダーが機能し始めると、注文件数が変わります。その変化後の数字で試算しないと、導入してから後悔することになる」
ハワードジョイマン(中小企業診断士・有限会社繁盛店研究所)
多店舗展開を見据えると、月額固定型に軍配が上がりやすい理由
3〜30店舗規模のオーナーに特にお伝えしたいのが、スケール時のコスト構造です。
従量課金型は「1店舗で試験導入するコストが低い」という入口の安さが魅力ですが、10店舗・20店舗と展開していくと、各店の注文件数分のコストが積み上がります。店舗数が増えるほど、月次の利用料の予測が難しくなり、会計上の管理コストも増えます。
一方で月額固定型は、店舗数が増えても1店舗あたりの月額が明確なため、多店舗展開の損益計画に組み込みやすい。本部で一括管理するデータ(注文数・売上・在庫)も統合しやすく、「全店の数字を1つの画面で見る」という経営管理との相性が良いです。
実際、居酒屋チェーンがモバイルオーダーを選ぶときの基準と比較でも触れていますが、チェーン運営において「データの一元管理ができるか」というポイントは、料金以上に重要な判断軸になってきます。
チェックポイント1:現在の月間注文件数を把握しているか
POSや手書き伝票から、1ヶ月あたりの注文件数(伝票枚数×1伝票あたりの平均品数)を試算してみてください。これが損益分岐点の計算の出発点になります。
✅ ポイント:注文件数が把握できていない場合は、まず1週間分の伝票を集計することから始める。繁忙日・閑散日の両方を含めて月間換算するのがコツ。
チェックポイント2:季節・曜日による客数のブレはどのくらいか
従量課金型は繁忙期にコストが跳ね上がります。年間で客数の波が大きい業態(忘年会・歓送迎会シーズンに集中するなど)は、繁忙月の費用を最大値として試算することが必要です。
✅ ポイント:月間注文件数の最大値と最小値の差が大きいほど、従量課金型のリスクが高くなる。固定費化できる月額型のほうが予算管理しやすい。
チェックポイント3:導入後に注文点数が増える可能性を試算に含めているか
モバイルオーダー導入後は追加注文が増えることがあります。現状の注文件数だけで比較すると、導入後に従量課金コストが予想より増えて驚く、というミスが起きます。
✅ ポイント:「注文点数が10〜20%増えた場合」のシナリオでも試算しておくと、より現実的な比較ができる。
まとめ——「どちらが得か」より「どちらが自店の利益構造に合っているか」で選ぶ
月額固定型と従量課金型、単純にどちらが安いかという話ではなく、自店の注文件数・客数の波・多店舗展開の計画・モバイルオーダー導入後の注文増加という4つの変数を加味して判断することが重要です。
私がよく伝えるのは「導入前に再来店率や注文件数の実態を数字で把握していない状態で料金プランを選ぶのは、メニューを見ずに食材を仕入れるようなもの」ということ。まず自店の数字を出す。その上で比較する。この順番が大切です。
有限会社繁盛店研究所では、モバイルオーダーなどの料金プランの選定から導入・定着まで一体でサポートしています。「自店はどちらのプランが合っているか」を一緒に試算したい方は、まずお電話でご相談ください。
📞 お電話でのご相談:0543518655(月〜金 10:00〜12:00 / 13:00〜15:00)
「月額と従量課金、どちらが得か」という問いの答えは、自店の注文件数・業態・展開計画を数字で整理してはじめて出てきます。当事務所では、料金プランの選定・初期設定代行・90日間の定着支援までを一体で提供しています。今の段階の疑問をそのまま持ち込んでください。