こんにちは、ハワードジョイマンです。
「顧問契約を結んでいるのに、気づいたら月のコストがどんどん増えていた」「先生に任せているのか、社内でやっているのか、境界線が曖昧になってきた」「POSにモバイルオーダー、予約システム、勤怠管理——いつの間にかシステムが7本立ちになっている」
こういう話、めちゃくちゃよく聞きます。経営顧問を使うこと自体は正しい判断なのに、何を任せて何を社内でやるかの線引きを最初に設計しないまま走り出してしまうと、費用だけ増えて経営者の手が空かないという逆転現象が起きます。
この記事では、飲食店が経営顧問契約を活用するうえでの「任せる領域・社内でやる領域」の切り分け方を、特にシステム費用の一本化という視点から整理していきます。
📋 この記事でわかること
- 経営顧問に任せるべき領域と、社内に残すべき領域の基準
- 「後付けで増えたシステム」が経営を圧迫するメカニズム
- システム棚卸しから一本化へ至る具体的なステップ
- 顧問契約とDX支援を一体で動かすと何が変わるか
こんな方におすすめ
- ✅ 経営顧問と契約しているが、費用対効果を測れていない方
- ✅ POS・予約・勤怠・モバイルオーダーが別々のベンダーで月額総額を即答できない方
- ✅ 社内でやること・外注することの境界線が曖昧になってきた方
- ✅ 過去にITツールを導入したが使いこなせず解約した経験がある方
- ✅ 3〜30店舗規模で多店舗展開を考えている飲食店経営者の方

経営顧問契約とは、そもそも何を買っているのか?
結論から言うと、経営顧問契約で買っているのは「判断の速度」と「仕組みを設計する視点」です。実務の代行ではありません。
よくある誤解は、「顧問に任せたから、自分は考えなくていい」というものです。顧問はあくまで外側から店を見る目を持ち込む役割。実際に現場を動かすのは、経営者とスタッフです。
ところが、この境界線が曖昧なまま契約が始まると、気づけば顧問費用+追加のシステム費用+外注のデザイン費用……と積み上がっていく。しかも「このシステムは先生に勧められたから入れた」「あのツールは前の担当者が契約した」という理由で、誰も全体像を把握していない状態になります。
私が初回相談のときに必ず聞くのが、「今月、システム費用の合計を即答できますか?」という質問です。飲食店経営者の方で、この問いにすぐ答えられた方は、正直言って稀です。
「システムが何本入っているか、月額いくらか、即答できない」——この記事を読んで、まさにその状態だと気づいた方も多いと思います。無料でダウンロードできる飲食店コストダウンガイド(63ページ)と、独自集客網の作り方をセットで受け取っておくと、棚卸しの出発点になります。メールアドレスだけで登録でき、届いたメール内のURLをクリックすれば完了です。
何を顧問に任せるべきで、何を社内でやるべきか?
実際に整理すると、任せていい領域と社内に残すべき領域は以下のように分かれます。
❌ 社内でできるのに外注してしまいがちな領域
- 毎月の売上・原価率の集計(POSデータから自動出力できる)
- アンケート回収と集計(システムで自動化できる)
- SNS投稿の素材撮影(スタッフに任せられる)
- LINE配信の文面作成(テンプレート化すれば店長でも対応可)
✅ 顧問に任せると効果が出やすい領域
- 月次数値の「解釈」と打ち手の優先順位づけ
- 複数店舗にまたがるFLコスト・ABC分析の設計
- 再来店率のコホート分析とリピーター戦略の設計
- システム選定・ベンダー交渉・補助金申請のサポート
- 店長へのマネジメント教育と評価軸の設計
要するに、「仕組みを作る」「数字を読む」「判断軸を持ち込む」は顧問の仕事。「仕組みを動かす」「日次の実務」は社内の仕事です。この切り分けができていないと、顧問への依存度だけが高まり、社内に何も蓄積されません。
なぜシステム費用は後付けで膨らむのか?
飲食店のシステムは、たいてい「必要に迫られた順番」に入っていきます。最初はPOSレジ、次に食べログの予約システム、コロナ禍でモバイルオーダー、人手不足が深刻になって勤怠管理、LINE集客を始めたらCRMツール——気づけば月額費用がどんどん積み上がっている。
問題は金額だけじゃなくて、データが各システムに散らばって、経営の全体像が見えなくなることです。POSの売上とモバイルオーダーの注文データと顧客情報が別々のところにあると、「あの客層が何を頼んでいるか」「リピーターの客単価はどう変化しているか」が手作業でしか追えない。月次の数字が出るのが翌月中旬になり、打ち手がいつも後手に回る——この構造の根っこにあるのが、システムの分散です。
「システムを選ぶ前に、今入っているシステムを棚卸ししましょう。増やす前に、まず統合できるものを探す。それだけで月額費用に余裕が生まれることもあります」
ハワードジョイマン(中小企業診断士・飲食店経営コンサルタント)
実際、私が支援する飲食店経営者の方から最初にいただく相談の中で、「システム費用を圧縮したい」「複数ベンダーへの支払いを一本化したい」という声はよくいただきます。販促施策の効果測定も、数字を一元管理できる環境が整って初めてできることですから、この課題は避けて通れません。
✓ ここまでのポイント
- 経営顧問に任せるべきは「仕組みの設計・数字の解釈・判断軸の提供」であり、日次実務は社内で動かすのが基本
- システムは「必要に迫られた順番」に積み上がると、費用と同時にデータも分散し、経営判断が遅れる構造になる
- 月額総額を即答できない状態が続く限り、コスト圧縮は始まらない
システムの棚卸しと一本化の話をしてきましたが、「実際にどう整理すればいいか、ツールで確認したい」という方には、無料の食材費計算ツールやメニュー工学ツールも一緒に使えます。コスト構造を数字で見える状態にするための資料セットとして活用してください。登録は無料、メールアドレスのみで受け取れます。
システム棚卸しから一本化へ、どう進めるか?
「何を統合できるか」を判断するには、まず全システムを可視化する必要があります。以下のステップで進めると整理しやすくなります。
棚卸し STEP 1
今使っているすべてのシステムを書き出す
POS・予約・モバイルオーダー・勤怠・CRM・LINE配信ツール・決済端末・食材発注システムまで、月額課金しているものをすべてリストアップします。「誰が契約したか」「何のために入れたか」も合わせて確認してください。
⚠️ よくある失敗:「たぶん○円くらい」で終わらせて棚卸しをしないまま、新しいシステムを追加してしまう。
棚卸し STEP 2
「使っているか・使えているか・使われていないか」を3分類する
毎月課金されているのに現場でほとんど使われていないシステムは、意外と多いものです。特に過去に「勉強会に参加したから入れた」「担当営業に勧められた」ものは要確認です。
⚠️ よくある失敗:現場スタッフに聞かずに経営者だけで判断してしまい、実は現場が独自の運用をしていたことに後から気づく。
棚卸し STEP 3
統合可能な領域を1社に寄せる
POS・モバイルオーダー・CRM・予約・勤怠・決済・経営管理が一つのプラットフォームに統合できれば、データの連携コストも、ベンダーとのやり取りのコストも一気に下がります。これを顧問と一緒に設計するのが、最も費用対効果の高い顧問の使い方です。
⚠️ よくある失敗:「統合できそうだから乗り換える」と判断したが、移行期間中にデータが失われたり、スタッフが使いこなせずに元のシステムに戻るケースがある。移行前の定着設計が必須。
モバイルオーダーの導入を支援したお店からは、「客単価が上がった」という声をいただいています。この声が示すのは、モバイルオーダーが「省人化のツール」だけでなく、注文データを蓄積してメニュー設計やCRMに活かせる基盤になるということです。単品で入れるのではなく、顧客データや売上データと連動させる設計があって初めて、客単価の変化を数字で追えるようになります。
飲食店の予約・顧客管理システムの導入と運用定着のプロセスについても、棚卸しと一本化を進める流れの中で設計すると、導入後の現場定着率が大きく変わります。
顧問契約とDX支援を一体で動かすと何が変わるか?
経営顧問とシステム支援が別々のベンダーになっていると、「顧問はこうしろと言うが、システムがそれに対応していない」「システム業者は機能を説明するだけで、経営にどう使うかは教えてくれない」という板挟みが起きます。
私がモバイルオーダーなどの導入支援を経営コンサルと一体で提供しているのは、この板挟みをなくすためです。システムを入れて終わりではなく、「その数字をどう読んで、どう打ち手に変えるか」まで並走するのが私のスタイルです。
飲食店を中心に833件以上を支援してきた中で、うまくいかないパターンに共通するのは「システムが入ったが、使う人が育っていない」「数字は出ているが、誰も見ていない」という状態です。QSCの数値化と店舗ごとのスコア管理も、データが一元管理されていてこそ意味を持ちます。
チェックポイント①:月額システム費用の総額を即答できるか
POS・モバイルオーダー・予約・勤怠・LINE・決済を合計して、「毎月いくら払っているか」を30秒で答えられない場合、棚卸しが必要です。
✅ ポイント:全システムの契約書・請求書を一覧化し、担当者と更新時期を把握する。
チェックポイント②:顧問に任せた仕事が「社内の仕組み」になっているか
顧問契約を解約したとき、社内に何も残らないとしたら、それは「判断を買い続けている」だけです。本来は、顧問が入ることで社内の人間が育ち、仕組みが残るべきです。
✅ ポイント:顧問に「この仕事を社内でできるようにするには何が必要ですか」と聞いてみる。答えられない顧問は、依存関係を作っている可能性があります。
チェックポイント③:再来店率を数字で把握しているか
新規集客に費用をかけながら、2回目の来店率を測っていない飲食店は想像以上に多い。再来店率が分からなければ、リピーター戦略の設計ができません。これこそ顧問と一緒に設計すべき数字です。
✅ ポイント:モバイルオーダーやCRMのデータから「新規客のうち翌月再来店した割合」を月次で追う仕組みを作る。
まとめ:「任せる」と「やる」の線引きこそが、顧問費用を活かす鍵
経営顧問契約で大切なのは、何を頼むかよりも、何を社内に残すかを決めることです。顧問は「仕組みの設計図を描く人」であり、日次の実務を代行する人ではありません。
そして、システム費用の一本化は、単なるコスト削減ではなく、経営データを一元化して判断を速くするための投資です。後付けで増えたシステムを棚卸しし、統合できる領域を1社に寄せる。そのプロセス自体を、顧問と一緒に設計するのが最も費用対効果の高い使い方です。
システムを統合して月額コストを見直しながら、モバイルオーダーのデータを客単価の改善に活かす。コスト圧縮と売上改善は、仕組みが整えば同時に進めることができます。
業界経験21年、飲食店を中心に833件以上を支援してきた立場から言えるのは、「何から手をつけるか」の順番を間違えなければ、ほとんどの経営課題には打ち手があるということです。
まずは現状の確認から始めましょう。電話でのご相談は 0543518655(有限会社繁盛店研究所)まで。
記事で整理した「棚卸し→統合→定着」の流れを、実際に自店に当てはめて動かすには、どのシステムを残してどれを統合するかの判断が必要です。モバイルオーダーなどへの移行を含めたシステム統合の相談は、導入から定着支援まで一体で対応しているこちらの窓口から、具体的な話ができます。