予約受付の効率化対策

営業時間外の予約、取れていますか?

こんにちは、ハワードジョイマンです。

先日、増益繁盛クラブの会員さん——静岡県内で居酒屋を営む40代のオーナーさん——からこんな話を聞きました。「ジョイマンさん、先月Googleのクチコミに『電話したけど繋がらなかった』って書かれてしまって……。でもその時間、うちの営業時間外なんです」と。

そうなんです。お客様は店の都合など関係なく、自分が動ける時間に予約しようとするのです。仕事帰りの電車の中、子どもを寝かしつけた深夜11時、翌月の宴会を早朝に計画する幹事さん——そのタイミングで電話が繋がらなければ、次の瞬間には別の店を検索しています。

営業時間外の予約を「どうせ取れない」と諦めていませんか? 実は、仕組みさえ整えれば取れるんです。この記事では、飲食店が営業時間外に予約を逃している構造と、その解決策を順番にお伝えします。

こんな方におすすめ

  • ✅ 電話が繋がらないクチコミや問い合わせに心当たりがある方
  • ✅ 自社ホームページやSNSに予約導線はあるが、ほとんど使われていない方
  • ✅ ピークタイムや営業終了後の予約取りこぼしが気になっている方
  • ✅ 人手不足で電話番を置く余裕がない飲食店オーナーの方
  • ✅ 仕組みで解決できることは仕組みに任せ、スタッフを接客に集中させたい方

📋 この記事でわかること

  1. 営業時間外にどれだけの予約機会が失われているか(数字で把握する方法)
  2. 深夜・早朝・ランチ後に予約を自動で受け付ける仕組みの作り方
  3. 電話・ネット予約・AI応答の3つの導線をどう整えるか
  4. 「取りこぼしゼロ」に近づくための実践的なステップ
営業時間外の予約、取れていますか? | 有限会社繁盛店研究所(飲食店向け予約管理システム「ebica」正規代理店)

営業時間外の予約取りこぼし、実際どのくらいある?

結論から言うと、飲食店の予約の相当数は「店が開いていない時間」に発生しています。

予約管理システム「ebica」を提供する株式会社エビソルのデータによれば、予約全体の約32%が当日予約で、そのうち60分前が16%、30分前が14%を占めます。さらに夜の営業に向けたランチ後の時間帯(14〜16時)や、翌日・翌週の予約を入れようとする深夜帯(22〜24時)にも、問い合わせと予約の試みは集中しています。

ここで考えてほしいのです。あなたの店の電話は、何時に繋がらなくなりますか?

ランチタイムが終わって準備中の15時、夜の片付けが終わった23時——この時間帯に「予約しよう」と思ったお客様は、どこへ行くでしょうか。グルメサイトの検索画面に戻り、「ネットで予約できる」別の店を選ぶのです。

チェックポイント①:あなたの店の「非対応時間」を把握する

電話対応ができない時間帯(開店前・ランチ後・閉店後・定休日)を書き出してみてください。その時間帯に問い合わせが来たとき、お客様が取れる行動は「また後でかけ直す」か「別の店を探す」の2択しかありません。

✅ ポイント:非対応時間の長さが、そのまま機会損失の窓口の大きさです。まず「うちの店は1日何時間、予約を取れない状態か」を数値で認識することが第一歩です。

チェックポイント②:電話不応答率を試算する

飲食店の平均電話不応答率は約20%(株式会社エビソルのebicaデータ、利用店舗100店平均)です。10件に2件は繋がっていない。月に100件の予約電話があるなら、20件がそのまま消えています。客単価5,000円、グループ平均3名なら、月に30万円の機会損失が計算上生じていることになります。

✅ ポイント:机上の計算でかまいません。「月間入電数 × 不応答率 × 予約電話割合 × グループサイズ × 客単価」の式に自店の数字を当てはめてみてください。その金額があなたの行動の動機になります。

✓ ここまでのポイント

  • 予約の需要は店の営業時間に関係なく発生している。深夜・早朝・準備中も含まれる
  • 電話不応答率は平均20%。月間機会損失額を試算すると、動機になる数字が出てくる

ネット予約フォームがあるのに使われないのはなぜ?

「うちはホームページに予約フォームがあります」というオーナーさんは多いです。でも実際に使われているかというと、月に1〜2件、下手をするとゼロというケースが珍しくありません。

その理由は「フォームがないから」ではありません。フォームに空席がないからです。

多くの店舗は食べログ・ホットペッパーグルメなど複数のグルメサイトに登録しており、ダブルブッキングを防ぐために席在庫をサイトごとに分割しています。その結果、自社フォームに割ける枠がほんのわずかになり、しかも即時確定ではなく「リクエスト予約(後日連絡します)」止まりになっています。

お客様の立場で考えれば明らかです。A店のフォームは「空席確認後にご連絡します」、B店(グルメサイト)は「今すぐ予約完了」——どちらを選ぶかは、言うまでもありません。

「フォームを作っただけでは、予約は来ない。大事なのは、そのフォームにちゃんと在庫を流し込むことです。自社の入口に看板を出しても、棚が空っぽでは誰も買わないのと同じ話です」

ハワードジョイマン(中小企業診断士・繁盛店研究所)

解決策は「在庫の統合」です。全チャネルの予約在庫を一つのプールにまとめ、システム側がダブルブッキングを防ぐ。そうすれば自社フォームにも同じ在庫が流れ、グルメサイトと対等に戦える状態になります。

営業時間外に予約を受け付けるには、何が必要?

整理すると、必要な仕組みは大きく3つです。

営業時間外対応 STEP 1

24時間受け付けられるネット予約導線を整える

自社ホームページ、Googleビジネスプロフィール、LINE公式アカウント、InstagramやX(旧Twitter)のプロフィール——お客様が店を探す場所すべてに「今すぐ予約できる」ボタンを置きます。在庫を統合し、自社フォームで即時確定できる状態にすることが前提です。特にGoogleビジネスプロフィールへの予約ボタン設置は、「店名検索」をした最も購買意欲の高いお客様を直接受け取れる、最短の導線です。しかも「Googleで予約」はユーザーの使用言語に自動翻訳されるため、インバウンド客の取りこぼし防止にも直結します。

⚠️ よくある失敗:Googleビジネスプロフィールに「席を予約」ボタンを設置したものの、飛び先がグルメサイトになっているケース。自店名で検索してきたお客様の予約に、手数料を払う構造になっています。飛び先が自社導線になっているかを必ず確認してください。

営業時間外対応 STEP 2

電話の不応答をAIで補う

ネット予約の導線を整えても、電話での予約を希望するお客様は一定数います。特に年配の常連さんや、コース料理の詳細を確認したいお客様は、電話を好む傾向があります。そうしたお客様を取りこぼさないために、AI音声対応(AIレセプション)を活用する方法があります。当日・翌日の予約受付、予約確認、キャンセル対応をAIが担い、遅刻連絡など人の判断が必要なケースだけ店舗に転送する仕組みです。スタッフは目の前のお客様に集中でき、電話番の負担も軽減されます。

⚠️ よくある失敗:「AIが対応する=冷たいイメージ」と敬遠するケース。実際には「24時間いつでも予約できる便利な店」という印象になり、顧客満足度が上がったという声もあります。まず不応答だった電話件数を計測してみることが先決です。

営業時間外対応 STEP 3

当日・直前予約の空席をリアルタイムで公開する

せっかく仕組みを整えても、空席情報が古いままでは意味がありません。ウォークインのお客様が入退店した情報をリアルタイムで反映させ、「今日の18時、まだ2席空いています」という情報を即座にネット予約画面に届ける。予約全体の32%を占める当日予約の需要を取りこぼさないために、在庫のリアルタイム管理は欠かせません。

⚠️ よくある失敗:POSシステムと予約管理が連携されておらず、ウォークイン客の入退店が手入力になっているケース。手が離せない時間帯に更新が遅れ、ネット上では「満席」表示のまま空席が生まれてしまいます。

「月商350万円から620万円に伸びた会員さんに共通しているのは、取りこぼしをなくしたことです。新しい客を増やすより先に、来ようとしていた客を逃さない仕組みを作った。それだけで、利益の見え方がまるで変わります」

ハワードジョイマン(中小企業診断士・繁盛店研究所)

「仕組みを入れる余裕がない」という方へ——どこから手をつければいい?

ここまで読んで、「やることが多すぎる」と感じた方もいるかもしれません。正直な話をします。一度に全部やる必要はありません。

大切なのは「どこから手をつければ、いちばん利益が伸びるか」を見極めることです。

❌ よくあるパターン:新しい媒体を増やす・広告費を積み増す

  • 外から集客しても、電話やフォームで取りこぼしていれば意味がない
  • 媒体が増えるほど在庫管理が複雑になり、ダブルブッキングのリスクも上がる
  • 広告費が増えても、手数料と相殺されて利益は残らない

✅ 推奨アプローチ:まず「取りこぼしの穴」を塞ぐ

  • 電話不応答率と機会損失額を試算し、優先順位を数字で決める
  • Googleビジネスプロフィールに自社導線の予約ボタンを設置する(コスト最小・即効性高)
  • 在庫を統合して自社フォームを機能させ、手数料のかからない予約比率を測定し始める

支援実績21年、飲食店だけで610件以上のコンサルティングを通じて見えてきたのは、「売上が伸びていないのに広告費を増やしている店」より「取りこぼしを放置したまま新客を追いかけている店」のほうが多いという現実です。

「月商350万円が620万円になりました。正直、最初は信じられなかったです。でも、予約の導線を整えただけで、来ようとしていたお客様がちゃんと来てくれるようになった感覚があります」

飲食店オーナー(40代・男性)

まとめ:営業時間外の予約は「仕組み」で取るもの

お客様が予約しようとするタイミングは、あなたの営業時間とは一致しません。深夜に宴会を計画する幹事さんも、ランチ後に夕食を予約しようとする方も、店が閉まっていることなど気にせず動いています。

その需要を取りこぼさないためにできることは、シンプルです。

  • 24時間受け付けられるネット予約の導線を整える
  • 電話の不応答をAIで補う
  • 当日の空席をリアルタイムで公開する

どれも「頑張る」話ではなく、「仕組みに任せる」話です。私が21年間コンサルの現場で大事にしてきた「がんばらない繁盛」の考え方は、ここにも通じます。

まずは自店の現状——電話不応答率、自社集客率、Googleの予約導線の飛び先——を数字で把握することから始めてみてください。「どこから手をつければいいか」は、その数字が教えてくれます。

もし一人でやるのが難しければ、一緒に整理しましょう。まずはお気軽にご相談ください。

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