多店舗展開事例

飲食店のシステムがバラバラなまま多店舗化するとどうなるか、よくある問題と見直し方

こんにちは、ハワードジョイマンです。

突然ですが、複数店舗を運営している飲食店経営者の方に月額のシステム費用の合計をお聞きしても、即答できる方は多くありません。これは私がこれまで飲食店を中心に833件以上の支援をしてきた中で、はっきり感じていることです。

「3店舗になったら、気づいたらシステムが7社になっていた」という声は珍しくありません。1店舗目はうまくいった。だから2店舗目を出した。3店舗目も出した。その都度「必要だから」と後付けで導入したシステムが積み重なり、いつの間にか誰も全体像を把握できない状態になっている——そういうよくある状況を、今回は正面から掘り下げます。

📋 この記事でわかること

  1. バラバラなシステムのまま多店舗化したとき、現場と経営の何が壊れていくか
  2. 「後付け導入」が止まらない構造的な理由
  3. ベンダー集約で何がどう変わるか
  4. システムを整理するときに押さえておくべき判断基準

こんな方におすすめ

  • ✅ 2店舗目・3店舗目への展開を考えているが、現状のシステム構成に不安がある方
  • ✅ POS・勤怠・予約・販促が別会社で、月額の総コストを把握していない方
  • ✅ 過去にITツールを導入したが、使いこなせずそのままになっている方
  • ✅ 売上は落ちていないのに利益が残らず、どこが原因か特定できていない方
  • ✅ 店長に数字の説明を求めても、システムがバラバラで集計すら追いつかない方
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「必要だから入れた」が積み重なると、何が起きるか

1店舗目を出したとき、まずPOSを入れますよね。次に予約管理が必要になって、グルメポータルの管理ツールを使い始める。スタッフが増えてきたら勤怠システムも必要になる。販促をやろうとしたらLINEの配信ツールも入れる。モバイルオーダーも「いまどき必要だろう」と別会社のものを契約する。

1店舗なら、まだ目が届く。でも2店舗・3店舗と増えていくと、それぞれの店舗でまた別のシステムが動いている。気づいたら、月に10万円を超えることもあるシステム費用が、誰の目にも「一覧」として映っていない状態になっています。

これが、飲食店のシステムがバラバラになる根本的な構造です。問題は「無駄なものを入れた」のではなく、「全体最適の視点なしに、その都度必要なものだけを後付けしてきた」という点にあります。

そして多店舗化するほど、この問題は複利のように膨らんでいきます。

月額のシステム費用を「全部言えますか」と聞かれて即答できなかった方に、まず使ってほしい資料があります。飲食店コストダウンガイド(63ページ)や、グルメポータルに頼らない独自集客の作り方など、コスト構造を整理する視点が一冊にまとまっています。メールアドレスだけで無料で受け取れます。

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3店舗目で限界がくる、よくあるケース

よくあるのが、2店舗目を出したあたりから「なんか数字がつかめない」という感覚があり、3店舗目を開けたタイミングで一気に表面化するケースです。

月次の売上報告書を店長から集めようとすると、使っているシステムが店舗によって違うから、フォーマットも違う。本部でまとめようとするとエクセルでの手作業になり、出てくるのは翌月の中旬。打ち手がいつも1ヶ月遅れになってしまいます。

これ、珍しい話ではありません。日報集計の手間がデジタル化でどう変わるかは別の記事でも触れていますが、重要なのは「集計が遅い」だけでなく、「集計できているという感覚があるから問題に気づかない」という落とし穴です。

さらによくあるのが、販促ツールとPOSが連携していないため、「クーポンを使ったお客さんがリピートしているか」すら追えないことです。費用をかけてLINEで配信しているのに、その成果が数字で見えない状態が続いてしまいます。

そこで転機になりうるのが、モバイルオーダーの導入です。

モバイルオーダーの導入を支援したお店からは、「客単価がアップした」という声をいただいています。注文のタイミングとメニューの見せ方が変わるだけでなく、「数字が見えるようになる」ことで、何が売れていて何が売れていないかを把握し、メニュー構成を見直せるようになるのも大きな利点です。

✓ ここまでのポイント

  • 「後付け導入」の積み重ねは、多店舗化するほど管理コスト・集計工数として跳ね返ってくる
  • システムがバラバラだと、販促の成果(リピート率・客単価の変化)が数字で追えなくなる
  • モバイルオーダーは「注文を受けるツール」ではなく「経営データを取るインフラ」として機能する

「販促にお金をかけているのに、リピートしているか追えない」という状況は、システムがバラバラなまま販促だけ動かしているときに起きやすいパターンです。再来店率や客単価の変化を数字で追うための考え方を、無料の特典資料(メニュー工学・原価管理ツール含む)でまず整理しておくと、集約の判断がしやすくなります。登録はメールアドレスだけで完了します。

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「月額総額を把握していない」は、なぜ危険なのか

結論から言うと、月額総額を把握していない状態は「原価率が上がっているのにどこで上がっているか特定できない」と同じ構造の問題です。

固定費の中に「システム費」という項目はあっても、実態は複数ベンダーの請求がバラバラに口座から引き落とされている。月末に通帳を見て「あれ、今月やけに引かれてるな」と気づくのが精いっぱい、というオーナーは少なくありません。

「コストを削りたいなら、まず全部の請求書を1枚の紙に書き出してみてください。それだけで"見えていなかった無駄"が見えてくるはずです」

ハワードジョイマン(中小企業診断士・飲食店経営コンサルタント)

私がシステム棚卸しの診断をするとき、まず聞くのは「今使っているシステムを全部言えますか」という質問です。3店舗以上のオーナーでも、即答できる方は多くありません。これは能力の問題ではなく、構造の問題です。「後付けで入れてきた」システムを、誰かが俯瞰して管理する仕組みがないんです。

そしてここが重要なのですが、月額総額を把握していないと、「削れるコスト」が見えないだけでなく、「連携コスト」も見えなくなります。

たとえば、POSと勤怠が別会社だと、売上と人件費を紐づけて「この時間帯の人件費率は何%か」を計算するのに手作業が発生する。その手作業の時間は、店長やオーナー自身の時間です。時給換算したら、毎月いくらになるか——その計算をしている方は、さらに少ない。

ベンダー集約で、何が変わるか

システムを集約して期待できるのは、「何かを劇的に改善する」というよりも、「ずっと気になっていたモヤモヤが消える」ことです。

チェックポイント①:月額コストの「見える化」から始まる

ベンダーを集約する前にまずやるべきなのは、現在使っている全システムの月額・契約期間・解約条件を一覧にすること。これだけで「使っていないのに課金されているもの」が出てくることが多い。

✅ ポイント:まず全ベンダーの請求書を集め、年額換算で並べると判断しやすくなります。「月3,000円だから安い」と思っていたものが、年間36,000円と並んだとき、初めてその価値を問い直せます。

チェックポイント②:「連携コスト」を可視化する

システム同士をつなぐためのAPI連携費用や、手作業による集計時間を金額換算したコストを洗い出す。これが「実質的なシステムコスト」です。表面的な月額だけで比較すると、集約しても「あまり変わらなかった」という結果になりがちです。

✅ ポイント:店長が月に何時間、集計・転記作業に使っているかを記録してもらうだけで、この数字は見えてきます。

チェックポイント③:窓口の数を減らす

トラブルが起きたとき、どこに電話すればいいか分からない——これが多ベンダー環境の最大のストレスです。POSの会社に電話したら「それは勤怠側の問題では」と言われ、勤怠の会社に電話したら「予約システムとの連携は対応外です」と言われる。その間、現場は止まっている。

✅ ポイント:ベンダーを集約する際は、「トラブル時の窓口が1本になるか」を必ず確認してください。月額が同じでも、窓口が一本化されるだけで運用の負荷は大きく変わります。

システム乗り換えで失敗しないためのチェックポイントも参考にしながら、集約の際には「何を解約するか」と「何の代わりに何を入れるか」を同時に整理することが大切です。

多店舗化を「成功させるための順番」について

最後に、これからさらに店舗を増やそうとしている方に、率直にお伝えしたいことがあります。

多店舗展開で詰まるのは、「3店舗目を出せるかどうか」ではなく、「3店舗目を出した後に回せるか」です。そしてそれは、システムが整っているかどうかと直結しています。

店長が育たない、数字が見えない、販促の成果が分からない——これらはすべて、「仕組みがない状態で人に頼っている」から起きています。店長が育たない会社が見落としている「仕組みと教育の違い」でも触れていますが、仕組みなき多店舗化は、優秀なスタッフの消耗でしか成り立たない。

私が支援してきた会員さんの中には、月商300万円の飲食店から年商2億5,000万円規模へ成長した方もいます。多店舗化で大切なのは、経営の判断材料を数字で持つことです。売上の増減に感覚で反応するのではなく、どの店舗の、どの時間帯の、どの商品が、リピーター購買を生んでいるかを把握した上で打ち手を決める。

システムの整備は、そのための基盤です。華やかな話ではないけれど、ここを後回しにするほど多店舗展開の「再現性」は落ちていきます。

まとめ:バラバラのまま出店しても、管理コストが利益を食い続ける

今回お伝えしたかったのは、「システムの整備はコスト削減」ではなく「利益を守るためのインフラ整備」だということです。

月額総額が把握できていない状態は、「穴の空いたバケツで水を汲んでいる」状態に近い。売上を増やす努力と同じくらい、漏れているコストを塞ぐ努力が利益に直結します。

まずは今使っている全システムの一覧を1枚の紙に書き出すことから始めてみてください。それだけで、次の打ち手は見えてきます。

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📞 0543518655(有限会社繁盛店研究所・平日10:00〜15:00)

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