こんにちは、ハワードジョイマンです。
結論から言うと、再来店率を即答できない飲食店は、売上の「底が抜けた状態」で経営しています。どれだけ新規のお客様が来ても、そのまま流れ出てしまうからです。そしてこの問題は、「人を採れていないこと」と根が同じです。今回はこの2つをセットで掘り下げます。
こんな方におすすめ
- ✅ 再来店率を数字で答えられない方
- ✅ 求人を出しても応募がゼロのまま数ヶ月が過ぎている方
- ✅ ホールが1人欠けた状態でオペレーションを回し続けている方
- ✅ 新規集客に費用をかけているが、売上が積み上がっている実感がない方
- ✅ 採用に頼らない店舗運営の仕組みを知りたい方
📋 この記事でわかること
- 「再来店率が分からない」状態がなぜ危険なのか
- 人手不足の本質が採用手法ではなく構造問題である理由
- オーダーテイクをお客様のスマホに移管することで省人化と再来店率改善を両立する方法
- 導入に失敗しない90日間の定着プロセス

再来店率を「数字」で答えられますか?
飲食店経営者の方に「再来店率は何%ですか?」と聞くと、即答できる方は非常に少ないのが現実です。「なんとなく常連さんは多い気がする」「リピーターはいると思う」という感覚はあっても、数字として把握している方はほとんどいません。
これは責める話ではありません。再来店率を計測するには「誰が来たか」を記録する仕組みが必要で、その仕組みがない状態では測りようがないからです。ただ、把握できていないことは「管理できていない」と同義です。管理できていないものは、改善もできません。
チェックポイント①:再来店率を把握しているか
先月来店したお客様のうち、今月また来店した方は何人いましたか?その割合を即答できますか?
✅ ポイント:「感覚では多い気がする」は計測ではありません。来店客を会員化する仕組みを入れるまで、再来店率はゼロから始めると考えてください。
チェックポイント②:新規とリピーターの売上比率を分けているか
月の売上が新規客とリピーター客でそれぞれ何%を占めているか、分かりますか?
✅ ポイント:新規ばかりを追い続けると広告費が固定費化します。リピーター比率を上げるほど、集客コストは下がります。まずこの比率を出すことから始めてください。
チェックポイント③:来店から2回目までの平均日数を把握しているか
初来店から次の来店まで、お客様は平均何日後に戻ってきていますか?
✅ ポイント:この日数が分かれば、何日後にどんなメッセージを送れば効果的かが設計できます。数字がなければ、タイミングは永遠に「なんとなく」のままです。
✓ ここまでのポイント
- 再来店率を数字で答えられない店舗は、リピーターの改善も新規との比較もできない状態にある
- 把握できていないものは管理できない。まず「誰が来たか」を記録する仕組みが必要
- 新規とリピーターの売上比率を分けるだけで、集客戦略の優先順位が変わる
「人が採れない」は努力の問題ではなく、構造の問題です
求人媒体を変えてみた。時給を上げた。SNSで募集した。それでも応募がゼロのまま、ホールが1人欠けた状態で数ヶ月が過ぎている——。そういう状況に心当たりがある方も多いと思います。
ただ、はっきり言います。これは募集の仕方の問題ではありません。
厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年8月分)」によると、2026年8月の有効求人倍率は接客・給仕職業従事者で2.31倍、飲食物調理従事者で2.21倍でした(職業計は1.06倍、パート含む原数値)。つまり、求職者よりも求人の数の方がずっと多い状態です。全員が同じプールから同じ方法で水を汲もうとしている。いくら上手に汲もうとしても、プールの水が足りなければ意味がありません。
「人が採れないのは、あなたの努力が足りないからではない。採用を前提にした設計そのものを見直す時期が来ているということです。」
ハワードジョイマン(中小企業診断士・飲食店経営コンサルタント)
では、どうするか。私の答えは一つです。「採用を前提にしない店舗設計に切り替える」こと。具体的には、ホールスタッフが担っているオーダーテイクと会計という2つの業務を、お客様自身のスマホに移管するということです。
❌ よくあるパターン:人が足りないから採用を頑張る
- 募集媒体を増やしても、地方では応募母数自体が少ない
- 時給を上げても競合他社も同様に上げるため、差別化にならない
- 採用できてもオペレーションが整っていないため、すぐ辞める
- 「採用できたら楽になる」を繰り返すだけで、構造は変わらない
✅ 推奨アプローチ:オーダーテイクと会計をお客様のスマホへ移管する
- ホール1名分の業務を仕組みに置き換えられ、既存スタッフへの負担が軽減される
- 削減した人件費を既存スタッフの時給や待遇改善に回せる
- スタッフはオーダー取りではなく接客・会話に集中できるようになる
- 採用コスト(求人広告費・面接時間)がそのまま利益に戻る
省人化と再来店率改善は、実は同じ仕組みで実現できる
ここが多くの経営者の方が見落としているポイントです。「省人化」と「再来店率改善」は、別々の取り組みではありません。お客様のスマホからオーダーを受ける仕組みを入れると、同時に来店客の情報が蓄積され、リピーター施策に活用できる状態になります。
モバイルオーダーシステムの導入は、単に「オーダーを自動化する」ではなく、「来店客が誰かを記録する」ことにもつながります。そしてその記録をもとにLINEでメッセージを送ったり、再来店を促したりする仕組みが動き出します。
モバイルオーダーを導入した会員さんからは、「LINE友だちが増えて、再来店客数も含めた来店者総数が伸びた」という声をいただいています。お客様がスマホでオーダーする流れの中でLINE連携を促すことができ、その友だちリストがそのまま再来店の入口になります。単なる省人化ではなく、CRM(顧客関係管理)の起点として機能するのです。
私が21年間・飲食店を中心に833件以上の支援を通じて感じてきたのは、「仕組みが先、採用は後」という順番です。仕組みのないまま人を採っても、仕組みのある競合に人が流れていくだけです。
導入に失敗しないための90日間プロセス
「以前もタブレットを入れたが、誰も使わなくなって解約した」という声はよく聞きます。これは現場定着の設計がなかったことが原因です。ツールを入れることがゴールになると、こうなります。
省人化オペレーション導入 STEP 1
現状の業務フローを棚卸しする(1〜2週間)
オーダーテイク・配膳・会計・清掃など、各業務にどのスタッフが何分かけているかを洗い出します。「どの業務をお客様のスマホに移すか」を決めるのはこの段階です。
⚠️ よくある失敗:現状把握をスキップして「とにかく入れてみよう」と進めると、現場スタッフが新旧の両方に対応するはめになり、かえって混乱が増します。
省人化オペレーション導入 STEP 2
初期設定と現場トレーニング(3〜4週間)
メニューの登録、写真・説明文の設定、LINEとの連携設定などを行います。ここは代行してもらえる体制があるかどうかで、現場の負担が大きく変わります。トレーニングはスタッフ全員への周知を前提に設計します。
⚠️ よくある失敗:オーナーだけが使い方を知っていて、スタッフに浸透していないまま本番を迎えるケース。「店長が覚えたら現場が自然に覚える」は幻想です。
省人化オペレーション導入 STEP 3
運用の定着と数値確認(60日間)
導入後は「使っているかどうか」より「何が変わったか」を数字で確認します。注文点数・客単価・スタッフの業務時間・再来店率——これらを定点で見ることで、改善の方向性が見えてきます。
⚠️ よくある失敗:導入後に「あとは現場で」と丸投げするパターン。90日間は定着支援の期間と考えてください。伴走なしの導入は、定着しないまま終わりやすくなります。
まとめ:「採れない」から脱出する最短ルートは、採用をやめることです
再来店率を答えられないこと、人が採れないこと——この2つは実は同じ根を持っています。仕組みがないから数字が見えず、仕組みがないから人に頼り続けるしかない。この循環を断つのは、採用予算を増やすことではなく、お客様のスマホをホールの一部として機能させる設計に切り替えることです。
増益繁盛クラブの会員さんからは、モバイルオーダー導入後に「客単価がアップした」「注文点数がアップした」「LINE友だちが増えて来店者総数が伸びた」という声をいただいています。省人化と集客を別々に考えるのではなく、一つの仕組みとして考えることが大切です。
「再来店率が分からない」「ホールが1人欠けたまま」という状況に心当たりがある方は、まず現状の診断から始めてみてください。何から手をつければいいかが明確になるだけでも、動き方が変わります。
当事務所のモバイルオーダー導入支援では、初期設定の代行から90日間の定着伴走まで一括でサポートしています。「以前も失敗した」という方こそ、ぜひ一度ご相談ください。お待ちしております。
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