こんにちは、ハワードジョイマンです。
9月に入ると、夏の喧騒が落ち着いて、少しだけ店の空気が変わりますよね。学生アルバイトが抜けて、シフトがガタガタになる時期でもある。この季節、「また人が減って…」と頭を抱えるオーナーさんも多いのではないでしょうか。
ただ、今回この記事でお伝えしたいのは採用の話ではなくて、その手前にある話です。常連客を増やす仕組みと、スタッフが定着する仕組みは、実は同じ根っこにある——そのことを、具体的な施策を通してお伝えします。
居酒屋の常連客を増やすとは、「また来たい」と思ってもらうだけでなく、「また行くとあのスタッフに会える」という体験を積み重ねることです。スタッフが入れ替わり続ける店で、常連は育ちません。
📋 この記事でわかること
- 常連客が育たない店に共通する「スタッフ定着」の問題
- お客さまからの承認をスタッフに届ける具体的な仕組み
- LINEとモバイルオーダーを使った来店頻度の引き上げ方
- 数字で管理できるリピーター戦略の組み立て方
こんな方におすすめ
- ✅ 新規客は来るのに2回目・3回目の来店が続かないとお悩みの方
- ✅ スタッフが定着せず、お客さまとの関係構築が途切れがちな方
- ✅ LINE・モバイルオーダーを導入したが、リピート施策に活かしきれていない方
- ✅ 常連客を増やしたいが、何から手をつければいいか分からない方
- ✅ 来店頻度を数字で把握・管理できる仕組みをつくりたい方

常連客が育たない本当の理由は何か?
「うちは常連さんが少なくて…」と言うオーナーさんに「リピート率は何%ですか?」と聞くと、答えられない方が少なくありません。感覚では「少ない」とわかっている。でも、数字として把握していない。
常連客が育たない理由として、よく「立地が悪い」「競合が多い」が挙げられます。でも私が21年間、飲食店を中心に833件以上を支援してきた経験から言うと、もっと手前に問題があることが少なくありません。それが「スタッフの入れ替わり」です。
お客さまが「また来たい」と思う瞬間を振り返ってみてください。料理だけでなく、「あのスタッフが好きだから」「顔を覚えてくれているから」という理由が入ってくることが多いはずです。常連関係は、人と人の間に育つものです。スタッフが3か月ごとに変わる店では、その関係が育ちません。
では、なぜスタッフが辞めるのか。時給を上げれば解決するかというと、そう単純ではありません。離職理由を突き詰めると、多くの場合「報われている実感がない」という感情的な理由にたどり着きます。
「スタッフが辞める理由を時給のせいにしている間は、何も変わりません。人は、認められていると感じる場所に居続けるものです。」
ハワードジョイマン(中小企業診断士・飲食店経営コンサルタント)
「スタッフの定着がないと常連は育たない」という話、読んで腑に落ちた方は多いと思います。ただ、承認の仕組みやQSC可視化を「どこから設計すればいいか」は1記事では書ききれません。無料登録後すぐ使えるレシピ原価管理ツールや増益繁盛プランナーで、自店の現状を整理するところから始められます。無料で、メールアドレスだけで登録できます。
スタッフの「報われている実感」を作るにはどうすればいい?
評価の可視化、という言葉を使うと少し難しく聞こえますが、やることはシンプルです。お客さまからの「ありがとう」を、スタッフ本人に見える形で届ける仕組みをつくることです。
口頭で「今日お客さんに褒められてたよ」と伝えるだけでは続きません。店長の記憶に依存するし、店長が言い忘れれば消えてしまう。仕組みとして設計しない限り、継続しません。
チェックポイント1:お客さまの声がスタッフに届いているか
「アンケートをとっていますか?」と聞くと、「紙のアンケートがあります」という店は多い。でも、その結果をスタッフ全員にフィードバックしていますか? 月次の会議で共有しているだけでは遅い。毎日の営業の中でリアルタイムに届く仕組みが必要です。
✅ ポイント:アンケートの回収と共有を自動化する。モバイルオーダーと連動したデジタルアンケートなら、お客さまが退店する前に回答が集まり、その日のうちにスタッフにフィードバックできます。
チェックポイント2:特定のスタッフへの評価が可視化されているか
「接客が良かった」という声が誰に向けられたものかを特定できていますか? 「お店全体への評価」で終わっていると、スタッフ個人には刺さりません。「山田さんの接客が丁寧でした」という声が山田さん本人に届いたとき、初めて「報われた」と感じる。
✅ ポイント:スタッフへの投げ銭(応援)機能のように、お客さまが特定のスタッフに感謝を送れる仕組みを導入する。金額の大小より、「選ばれた」という事実がスタッフのモチベーションになります。
チェックポイント3:評価が給与・シフトと連動しているか
お客さまからの評価が「見えるだけ」で終わっていませんか? 可視化した評価を、シフトの優先順位や時給改定の判断材料として使う仕組みまで設計することで、スタッフは「頑張れば変わる」と感じるようになります。
✅ ポイント:QSCスコア(Quality・Service・Cleanliness)を数値化し、スタッフ評価制度と連動させる。感情ではなく数字で評価されることで、スタッフの納得感も上がります。
✓ ここまでのポイント
- 常連客が育たない根本原因は、スタッフの入れ替わりにあることが多い
- スタッフの離職理由は賃金より「報われている実感の欠如」が多く、承認の仕組みが必要
- アンケートの自動回収・QSC可視化・個人への評価フィードバックが定着への鍵
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LINEを使った来店頻度の引き上げはどうやるのか?
スタッフが定着してきたら、次は「お客さまに繰り返し来てもらう仕組み」の整備です。来店頻度を上げるためのツールとして、今もっとも使いやすいのがLINEです。
モバイルオーダーの導入を支援したお店からは、LINE友だちが増えて再来店客数も含めた来店者総数が伸びたという声をいただいています。
ここで大事なのは、LINEを「クーポン配信ツール」として使わないことです。クーポンを送り続けると、お客さまは「またセールの案内か」と感じて、やがてブロックします。LINEは、お客さまとの関係を継続させるコミュニケーションチャネルとして使うものです。
具体的には、来店後の感謝メッセージ、季節のおすすめ情報、新メニューの先行案内、スタッフからの一言コメントなど、人の温度感が伝わるコンテンツを配信する。その延長線上に「そういえばそろそろ行こうかな」という再来店が生まれます。
来店客を自動で会員化する仕組みを整えることで、LINE登録の入口を最大化し、リピーターへの接点を継続的に作ることができます。
モバイルオーダーは常連づくりにどう使えばいい?
「モバイルオーダーって、注文を取るだけのツールでしょ?」と思っている方がいれば、少しもったいない。使い方次第で、来店頻度を上げる仕掛けになります。
まず、モバイルオーダーのデータからわかることがあります。「このお客さまはいつも〇〇を頼む」「先週来た方が今週も来た」「このテーブルの注文点数が平均より少ない」——こうした情報が自動で蓄積されます。
❌ よくあるパターン:注文を取る道具として使う
- 人件費削減にはなるが、お客さまのデータが活かされない
- 来店頻度・注文傾向・客単価の変化に気づけない
- スタッフの接客負担が減る一方、お客さまとの関係が希薄になる
✅ 推奨アプローチ:CRMと連動させて関係構築に使う
- 来店履歴・注文履歴をもとに、LINEでパーソナルな情報を配信できる
- 「前回と違うメニューも試してみませんか?」という自然なアップセルが生まれる
- 再来店率をコホート分析で数値化し、どの時期・どの層が離れているかを把握できる
モバイルオーダーを居酒屋のリピーター戦略と組み合わせることで、「なんとなく常連が増えてきた」ではなく「再来店率が◯%改善した」という数字で経営判断ができるようになります。
「導入前に必ず聞くのは『再来店率は何%ですか?』という質問です。この数字を持っていない店舗に、ツールだけ入れても意味がない。まず測れる状態を作ることが最初の一歩です。」
ハワードジョイマン(中小企業診断士・飲食店経営コンサルタント)
モバイルオーダーの導入を支援したお店からは、客単価と注文点数がアップしたという声もいただいています。注文受けの手間が減る分、スタッフはお客さまとの会話に時間を使えるようになり、それが常連関係づくりにもつながります。
モバイルオーダーの仕組みを詳しく知りたい方はこちらも参考にしてみてください。
来店頻度を上げる5つの施策をどう組み合わせればいいか?
ここまでお伝えした内容を整理すると、来店頻度を上げる施策は次の5つになります。
来店頻度アップ STEP 1
スタッフの定着率を上げる(承認の仕組みをつくる)
常連づくりの土台はスタッフの継続性です。アンケートの自動回収・QSCスコアの可視化・個人への評価フィードバックを仕組みとして設計します。
⚠️ よくある失敗:「いいスタッフが来てくれない」と採用に原因を求め、定着の仕組みを後回しにしてしまう。
来店頻度アップ STEP 2
来店客を自動で会員化する
モバイルオーダーでの注文時、またはLINE誘導QRコードを使って、来店のたびに自動で顧客データを蓄積します。
⚠️ よくある失敗:「名刺をもらっている」「顔は知っている」という属人的な顧客管理に頼り、スタッフが辞めると情報が消える。
来店頻度アップ STEP 3
再来店率をコホートで計測する
初来店から7日以内・30日以内・90日以内に再来店したお客さまの割合を定期的に計測します。「なんとなく最近少ない」を「◯月以降、30日再来店率が◯%下がっている」という言葉に変えます。
⚠️ よくある失敗:月次売上だけを見て、リピーターの離脱に気づかない。新規で補い続けるうちに集客コストが膨らむ。
来店頻度アップ STEP 4
LINEで「関係の継続」を自動化する
来店から一定期間後に自動でフォローメッセージを配信する仕組みをつくります。「先日はありがとうございました。今月の新メニューをご紹介します」といった内容で、お店の存在を定期的に思い出してもらいます。
⚠️ よくある失敗:クーポンだけ配信して「割引目当て客」しか来なくなる。値引きをやめた途端に来店が止まる。
来店頻度アップ STEP 5
スタッフ評価と来店データを連動させる
「このスタッフが担当したテーブルは再来店率が高い」という分析ができると、評価制度がより納得感のあるものになります。数字で裁量を示すことで、スタッフのモチベーションも維持されます。
⚠️ よくある失敗:データはあるが、誰も見ていない。月次で数字が出るころには手遅れで、打ち手が後手に回る。
まとめ:常連客づくりは「仕組み」の問題だ
常連客が育たない店は、たいていの場合「サービスの質が低い」のではなく、「継続させる仕組みがない」だけです。
スタッフが定着し、お客さまの承認がスタッフに届き、来店データが蓄積されて、LINEで関係が続く——この流れが自動で回り始めると、「頑張って集客している」感覚がだんだん薄れてきます。それが「がんばらない経営」の入口です。
弊社は静岡市清水区を拠点に、全国の飲食店経営者の方に業界経験21年・支援実績 飲食店を中心に833件以上のノウハウをもとにしたコンサルティングをご提供しています。ツールを売るのではなく、仕組みをつくることにこだわっています。
「うちの再来店率、実は把握していないな」と気づいた方は、まずそこから始めてみてください。数字が見えるようになると、打ち手が変わります。
5つの施策を読んで「順番はわかった、でも自分の店に合わせて設計するのが難しい」と感じた方は、当事務所の導入相談から始めるのが近道です。モバイルオーダー・CRM・LINEを一体で設計し、導入後の定着まで並走する支援を行っています。まずは相談だけでも構いません。