
結論から言うと——大事なのは「平均」より「自分の店の数字」です
こんにちは、ハワードジョイマンです。
「飲食店の再来店率って、平均どれくらいなんですか?」と聞かれることがあります。ただ、業態・立地・価格帯によって大きく変わるうえ、公的な統計として一本化されたデータもありません。
だから私は、平均値を気にするより先に、「自分の店の再来店率を知らずに放置していること」こそが問題だとお伝えしています。
再来店率を測っている飲食店が、そもそもどれだけあるでしょうか。グルメサイトへの掲載料を毎月払いながら、新規客を呼び込み続ける。でも「2回目に来たかどうか」を確認したことがない。これが多くの飲食店の実態です。
今日は、再来店率という数字の読み方と、「再来店率を上げながら、システム費用も圧縮する」という一石二鳥の考え方をお伝えします。
📋 この記事でわかること
- 飲食店の再来店率という数字の正しい読み方
- 再来店率が低いまま新規集客に投資し続けるとどうなるか
- 再来店率を上げながらシステム費用を一本化する具体的な方法
- 複数ベンダーのシステムを棚卸しして月額コストを減らす手順
こんな方におすすめ
- ✅ 再来店率を測ったことがない、または測り方がわからない方
- ✅ グルメサイトへの掲載料が固定費化していると感じている方
- ✅ POS・勤怠・予約・販促など複数のシステムを別々に契約している方
- ✅ 月額システム費用の合計を、すぐに答えられない方
- ✅ 3〜30店舗規模で多店舗展開中、または計画中の飲食店経営者の方
平均値より「あなたの店はいくつですか?」
重要なのは平均値そのものより、「あなたの店の数字を把握しているかどうか」です。
たとえば月に500組来店する居酒屋があるとします。仮に再来店率が20%なら、翌月また来るのは100組。残りの400組は、一度きりで終わっています。この400組に対して、あなたは何もアプローチできていない。なぜなら、誰が来たのかを記録していないから。
グルメサイトに毎月掲載料を払って新規客を呼び込んでも、その大半が「一見さん」で終わるなら、集客コストはずっと固定費のままです。売上は横ばいなのに、手元に残らない——その構造の根っこがここにあります。
「再来店率を一度も測ったことがない経営者に初めてデータを見せると、黙り込む方が少なくありません。悪い数字だからではなく、知らなかったことに気づくから。知ることが、最初の一手です。」
ハワードジョイマン(中小企業診断士/飲食店経営コンサルタント)
「測っていない」から「使えていない」へ——よくある連鎖
再来店率が測れない背景には、たいてい共通した構造があります。それは「システムがバラバラに存在している」という問題です。
POSは◯◯社、予約管理は△△のアプリ、勤怠は□□のクラウド、販促のメルマガや LINE 配信はまた別のツール。それぞれが単独で機能しているため、「来店データ」と「顧客データ」と「販促データ」が紐づかない。
誰が何回来ているかを調べようとすると、複数のシステムからデータをエクスポートして、手作業でExcelに貼り付けて……という作業が発生します。月次の数字が出るのが翌月中旬になるのも、このせいです。
❌ よくあるパターン:バラバラのシステムをそのまま使い続ける
- 各ツールの月額費用を合計したことがなく、総額を把握していない
- データが連携されないため、再来店率を計算できない
- 販促を打ってもその効果が来店数に結びついたか確認できない
- スタッフが複数のアプリを使い分けることへの負担が積み重なる
✅ 推奨アプローチ:まず「棚卸し」から始める
- 現在契約中のすべてのシステムと月額費用をリストアップする
- 統合・代替できるツールがないか確認する
- 「一本化」によってデータが繋がり、再来店率が可視化される
- 月額費用の削減と、経営判断のスピードアップを同時に目指せる
✓ ここまでのポイント
- 再来店率は業態や立地で大きく変わる。平均値より、自分の店の数字を把握することが先。
- 再来店率が測れない根本原因は、POSや予約・販促ツールが別々に存在してデータが連携していないことにある。
- 新規集客費用を投じ続ける前に、「誰が来ているか」を記録する仕組みが必要。
システム棚卸しの手順——4ステップで月額コストを可視化する
「棚卸しをしよう」と言うと、難しそうに聞こえますが、やることはシンプルです。
システム棚卸し STEP 1
現在使っている全ツールをリストに書き出す
POS、勤怠管理、予約管理、会計ソフト、LINEの配信ツール、グルメサイトの掲載契約、顧客アンケートアプリ……クレジットカードの明細を見ながら、月次・年次で引き落とされているものをすべて書き出します。この時点で「こんなに払っていたのか」と気づく経営者の方が多いです。
⚠️ よくある失敗:担当スタッフが変わった際に「誰が契約したかわからないサービス」が残ったまま、何年も課金されているケースがあります。
システム棚卸し STEP 2
各ツールの「実際の使用頻度」を確認する
導入したものの、現場でほとんど使われていないツールがあるかもしれません。「入れたけど誰も使っていない」は、珍しくありません。ログイン履歴や操作ログを確認し、実態を把握します。
⚠️ よくある失敗:現場スタッフが「使っていない」と言っても、管理者側で設定だけしていて課金が続いているケースがあります。
システム棚卸し STEP 3
「統合できる機能」を探す
POS・モバイルオーダー・顧客管理・予約・決済・勤怠が一つのプラットフォームで動くシステムに切り替えられれば、複数のベンダーへの支払いと、それぞれのツール間のデータ連携コストを削減できます。各ツールが個別に機能していた状態から、データが自動で連携される状態になることで、再来店率をはじめとした経営指標もリアルタイムで把握できるようになります。
⚠️ よくある失敗:機能を統合する際に「今使っているデータの移行」を考慮せず、移行コストが想定外に膨らむことがあります。移行前に既存データの形式と量を確認しておくことが重要です。
システム棚卸し STEP 4
一本化後の月額・効果を試算してから判断する
削減できる月額費用と、新システムの導入コスト・月額を比較します。加えて「再来店率が5ポイント改善したら月商がいくら増えるか」を試算すると、投資判断の根拠が明確になります。感覚ではなく、数字で決める。これが「数字が読める経営者」への第一歩です。
⚠️ よくある失敗:コスト削減だけに注目して、「データが繋がることで何が変わるか」を試算しないまま判断するケースがあります。
LINEと来店が繋がると、何が変わるか
増益繁盛クラブの会員さんからは、「LINE友だちが増えて、再来店客数も含めた来店者総数が伸びた」という声をいただいています。
ポイントは「LINE友だちが増えた」ことと「再来店客数が増えた」ことが、同じ仕組みの中で繋がっているという点です。来店した方がそのまま会員登録(LINE友だち追加)になり、次の来店を促すメッセージが届く。この流れが自動で動くようになると、新規集客に頼り続ける構造から抜け出しやすくなります。
会員さんの中には、リピート率が38%から71%に改善した方もいます。こうした改善は、技術の話より先に「来店を会員化する仕組みをつくる」という設計の話から始まります。
「グルメサイトに払い続けるお金で、常連客を育てる仕組みが買える時代になっています。どちらに投資するかは、再来店率という一つの数字が教えてくれます。」
ハワードジョイマン(中小企業診断士/飲食店経営コンサルタント)
まとめ——自分の店の数字をどう使うか、が経営者の仕事
再来店率は、「低い」「高い」と嘆くための数字ではなく、「出発点」です。初めて測ったとき、それが10%でも30%でも、「知った」という事実が経営を変えます。
そして、この数字を改善しようとしたとき、多くの経営者が気づくのが「バラバラのシステムでは追えない」という壁です。POSと顧客データと販促ツールが繋がっていなければ、誰が2回目に来たかを把握できません。
システムの棚卸しは、コスト削減のためだけではありません。「誰が来ているかを知る権利」を取り戻すための作業です。後付けで増えたシステムの月額合計を、今すぐ即答できますか——もし答えに詰まるなら、まずそこから始めてみてください。
当事務所では、システムの棚卸しから一本化・導入後の定着まで一貫してサポートしています。「自分の店の再来店率を初めて測ってみたい」「システム費用を整理したい」という方は、お気軽にご相談ください。
また、モバイルオーダーシステムを活用してリピーター戦略を具体的に動かしたい方には、こちらの無料資料もご用意しています。