飲食店DX

焼肉店の経営コンサルを依頼した場合の進め方と優先順位

こんにちは、ハワードジョイマンです。

「2店舗目を出したいが、今の店ですら手が回っていない」
「いい物件の話が来ても、任せられる店長がいなくて毎回見送っている」
「コンサルを頼んでみたいが、何をどこから始めてもらえるのかが見えない」

焼肉店を複数展開している、あるいはこれから展開しようとしているオーナーから、こういう声をよく聞きます。相談したいという気持ちはあるのに、「依頼してから何が起きるのかわからない」という不安が先に立って、なかなか動けないんですよね。

今回は、焼肉店の経営コンサルを実際に依頼した場合に、どんな順番で何を進めるのかを、できるだけ具体的にお伝えします。特に「出店速度を上げたい」「2店舗目・3店舗目を早く、失敗なく出したい」と考えているオーナーに向けて書きます。

📋 この記事でわかること

  1. 焼肉店の経営コンサル依頼後、最初に何から手をつけるか
  2. 既存店の「仕組み」をどう整理し、新店に複製するか
  3. モバイルオーダーなどのDXが多店舗展開の速度にどう影響するか
  4. コンサルに頼む際の優先順位の考え方

こんな方におすすめ

  • ✅ 焼肉店を2〜3店舗運営していて、次の出店を検討している方
  • ✅ 店長候補が育たず、新店計画が止まっている方
  • ✅ 既存店の数字を把握できておらず、改善の打ち手が後手に回っている方
  • ✅ 過去にITツールを入れたが使いこなせず、仕組み化に失敗した経験がある方
  • ✅ 「仕組みを複製する」という発想で多店舗展開を進めたい方
焼肉店の経営コンサルを依頼した場合の進め方と優先順位 | 有限会社繁盛店研究所(モバイルオーダー・店舗DX導入支援)

コンサル依頼の最初にすること:現状の「見える化」から始まる

依頼を受けてまず着手するのは、現状把握です。ただし、単なるヒアリングではありません。数字を揃えることから始めます。

具体的には、各店舗の売上・FLコスト・客単価・注文点数・再来店率を並べます。焼肉店の場合、テーブル回転数とドリンク付帯率が利益構造に直結するため、ここを最初に押さえます。

ところが、多くの焼肉チェーンでは「月次の数字が出るのが翌月中旬」という状況です。打ち手を考えた時点で、すでに1ヶ月以上前のデータしかない。これでは改善がいつも後手に回ります。

そこで、日次でデータが見える状態をまず作ることを優先します。これが「仕組みの複製」の土台になるからです。数字が見えていない店の仕組みを、別の店に持っていっても再現はできません。

チェックポイント1:月次データの取得タイミング

月次の利益確定がいつ出ているかを確認します。翌月10日以降であれば、日次管理の仕組みを整える必要があります。

✅ ポイント:POSとモバイルオーダーを一元管理できるシステムに切り替えると、売上・注文内容・客単価が当日中に確認できるようになります。

チェックポイント2:店長ごとの数字のばらつき

複数店舗を持つ焼肉チェーンで、店長によって原価率や客単価が異なるのに「なぜかわからない」状態になっていないか確認します。

✅ ポイント:注文導線・追加注文の声がけ・セットメニューの打ち出し方が店長依存になっている可能性があります。モバイルオーダーによる注文導線の統一で、人依存を減らせます。

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STEP別:焼肉店コンサルの進め方

多店舗展開 STEP 1

既存店の利益構造を「数字で」把握する

まず1店舗を対象に、FL比率・客単価・ドリンク付帯率・再来店率を数値化します。この段階で「再来店率は何%ですか」と必ず聞きます。把握できていない場合は、そこから整えます。感覚ではなく、数字で現状を定義することがすべての起点です。

⚠️ よくある失敗:「だいたい6割くらいがリピーターだと思います」という感覚値で進めてしまい、後から実測したら想定よりずっと低かった、というケースがあります。思い込みで動くと、対策の方向が丸ごとズレます。

多店舗展開 STEP 2

「再現できる仕組み」を既存店に整える

数字が把握できたら、次は仕組みの標準化です。特に焼肉店では、注文の取り方・追加提案のタイミング・ドリンクの声がけがスタッフ個人の裁量に任されていることが多い。これをモバイルオーダーの導線設計で標準化します。

モバイルオーダーの導入を支援したお店からは、「注文点数がアップした」という声が届いています。

この「注文点数のアップ」は、スタッフが優秀になったからではありません。お客様が自分のペースで追加注文できる導線が整ったことで、スタッフに声をかけるハードルがなくなったからです。仕組みが変われば、数字が変わる。これが「再現できる仕組み」の本質です。

なお、焼肉店で客単価が上がる注文導線の設計については別の記事で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。

⚠️ よくある失敗:「うちはお客様との会話を大切にしているから、セルフオーダーは向かない」と判断してしまうケース。会話と注文導線は別の話です。スタッフが注文取りから解放されることで、むしろ接客に時間を使いやすくなります。

多店舗展開 STEP 3

「仕組みを複製できる状態」を確認してから新店へ

既存店の数字が日次で見えて、注文導線が標準化されて、店長がいなくても数字が動く状態になったとき、初めて「この仕組みを新店に持っていく」という話になります。

ここで重要なのが、「店長候補が育つのを待ってから出店する」という発想を変えることです。店長が育つのを待つ間に、物件は他社に取られます。これは現実としてよく起きていることです。

仕組みが複製できる状態であれば、未経験の店長候補でも一定の水準で店を動かせます。育てながら出店できる、という順番が成立します。

⚠️ よくある失敗:「新店の店長が決まってから動く」という順番で考えていると、永遠にタイミングが来ません。仕組みを先に整え、人を後から当てはめる設計が多店舗展開では有効です。

✓ ここまでのポイント

  • コンサル依頼の最初は、売上・FL・再来店率の「数字の見える化」から始まる
  • 注文導線の標準化により、スタッフ個人の能力依存を減らすことができる
  • 「仕組みを先に整えてから新店」という順番が、出店速度を上げる鍵

注文導線の標準化まで読んで「自分の店でも試してみたい」と感じた方は、導入の前に仕組みが整っているかどうかの確認が必要です。モバイルオーダーなどの導入支援をしている当事務所では、初期設定代行から90日間の定着支援まで一体で対応しています。相談フォームから現状をお伝えいただければ、状況を見てから提案します。

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優先順位の考え方:何を先にやるべきか

結論から言うと、優先順位は「今すぐ利益に直結するもの」から始めます。新しいシステムを入れることが目的ではありません。

焼肉店の場合、最初に着手すべき優先順位はこの順番です。

❌ よくあるパターン(優先順位が逆転している状態)

  • 新店のコンセプトや内装から考え始める
  • 新しいPOSや予約システムを先に導入する
  • 採用広告を出してから仕組みを考える

✅ 推奨アプローチ(利益から逆算した順番)

  • まず既存店の利益構造を数字で把握する(日次管理できるか確認)
  • 再来店率・注文点数・客単価の改善を既存店で試して再現性を確認する
  • 仕組みが動いている状態で新店の出店計画を立てる

「ツールを入れるのが目的になっている相談は、丁寧にお断りしています。効果が見込めない状態でシステムを導入しても、使いこなせずに終わるだけです。まず仕組みを整えることが先で、ツールはその後についてくるものです。」

ハワードジョイマン(中小企業診断士・飲食店経営コンサルタント)

この優先順位を守らずに動くと、過去に「ITツールを入れたけど使いこなせずに解約した」という経験と同じことを繰り返します。ツールが悪いのではなく、仕組みができていない状態でツールだけ入れても定着しないのです。

仕組みの複製で、新店立ち上げ期間はどう変わるか

飲食店を中心に833件以上を支援してきた経験から言うと、立ち上げ期間の長短は「既存店の仕組みがどれだけ言語化・標準化されているか」で決まります。

店長の頭の中にしかない「感覚のオペレーション」は複製できません。注文導線・スタッフへの指示・数字の確認方法がマニュアル化されていて、ツールで可視化されている状態であれば、新店のオープン準備期間を大幅に短縮できます。

業界経験21年の中では、月商300万円の飲食店から年商2億5,000万円規模へ成長した会員もいます。

飲食店の経営コンサルに多い相談もまとめていますので、依頼前の参考にしてみてください。また、居酒屋の経営コンサルティングの支援範囲と費用の考え方についても別途まとめています。焼肉店と居酒屋では業態は異なりますが、仕組み化と多店舗展開の考え方は共通している部分が多いです。

まとめ:「待ってから動く」ではなく「整えながら出店する」

焼肉店の経営コンサルを依頼した場合の流れをまとめると、次の順番になります。

  1. 既存店の数字を日次で把握できる状態にする
  2. 注文導線・追加提案の標準化で、人依存のオペレーションを仕組み化する
  3. 再来店率・注文点数・客単価が既存店で改善されたことを確認する
  4. 仕組みが複製できる状態で、新店の出店計画を動かす

「店長が育つのを待ってから」「もう少し既存店が安定してから」という発想でいると、出店のタイミングはずっと来ません。仕組みを整えることと、出店計画を進めることは、並行して動かすものです。

何から手をつけるかに迷っているなら、まず「再来店率は今何%か」を調べることから始めてみてください。その数字が出てきたとき、次に何をすべきかが見えてきます。

「仕組みを整えてから出店する」という順番を実際に動かすには、既存店のデータが日次で見える状態と、注文導線の標準化が最初の一手になります。モバイルオーダーなどの導入・初期設定代行から定着まで責任を持って並走しますので、今の店舗状況をそのまま相談してください。

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