着実な多店舗展開

2号店の立地は、1号店のお客様の住所が教えてくれる

こんにちは、ハワードジョイマンです。

結論から言うと、2号店の立地選びに必要な情報は、すでにあなたの手元にあります。1号店に来てくれているお客様の住所データと予約データを正しく読めば、「どのエリアに次の店を出すべきか」は、かなりの精度で絞り込めます。勘や感覚ではなく、自分の店のお客様が教えてくれる——今日はそういう話をします。

📋 この記事でわかること

  1. なぜ勘や感覚での立地選びが2号店を失敗させるのか
  2. 1号店の顧客データをどう読み解けば出店判断に使えるか
  3. 予約導線を整えると、出店前から「次の店の客」が見えてくる理由
  4. 手数料のかからない自社予約を増やすことが、多店舗展開の土台になる理由

こんな方におすすめ

  • ✅ 1号店は繁盛しているが、2号店の立地が決められずに悩んでいる方
  • ✅ 出店の判断を「勘」ではなく「数字」で下したい方
  • ✅ グルメサイトの手数料に疲弊しながら多店舗展開を考えている方
  • ✅ 顧客情報が自分の頭の中にしかなく、仕組み化できていない方
  • ✅ 2号店を出したものの、1号店のように伸びずに悩んでいる方
2号店の立地は、1号店のお客様の住所が教えてくれる | 有限会社繁盛店研究所(飲食店向け予約管理システム「ebica」正規代理店)

2号店の立地はなぜ「勘」で決めてはいけないのか?

「このエリア、なんとなく人通りが多そう」「あのビルの1階が空いた、タイミングがいい」——2号店の立地をそうやって決めるオーナーは、実は少なくありません。

ただ、正直に言います。勘は外れます。というより、勘が当たったように見える場合でも、それはたまたま1号店の商圏と重なっていただけのことが多い。

私が21年間で飲食店の支援をしてきて感じるのは、「立地の失敗」と言われるケースの多くが、実は立地そのものの問題ではないということです。「誰が、どこから来ているか」を把握していないまま出店した結果、1号店と客層がまったく異なるエリアに出てしまっている——これが実態です。

「2号店が伸びない理由を立地のせいにするのは簡単ですが、そもそも1号店のお客様がどこから来ているかを調べた上で出店を決めた方は、ほとんどいません。立地の勘は大切な資産ですが、勘は他人に説明できないし、銀行にも通じない。数字にしてはじめて、戦略になります。」

ハワードジョイマン(中小企業診断士・利益倍増アドバイザー)

1号店の顧客データは、どう出店判断に使えるのか?

では、何を見ればいいのか。答えはシンプルで、「予約時に記録されたお客様の電話番号・住所・来店頻度」です。

予約管理のデータが蓄積されていれば、次のことが分かります。

  • 来店客の居住エリアの分布(どの方面から来ている人が多いか)
  • リピーターと新規客の比率(常連になりやすい客層の傾向)
  • 曜日・時間帯ごとの予約パターン(生活スタイルの推測)
  • グループ人数と客単価の組み合わせ(ファミリー層か、ビジネス利用か)

たとえば、1号店の上位リピーターが「北側の住宅エリア」に集中していて、「南側の商業地」からはほとんど来ていないとしたら、南側への出店は慎重に考えるべきです。逆に、北側エリアからわざわざ電車で来ているお客様が多ければ、北側に出店すれば「待っていた」というお客様がいる可能性があります。

これは統計の話ではなく、あなたの店に実際に足を運んでくれたお客様が教えてくれるリアルな情報です。

チェックポイント①:顧客データはどこに蓄積されているか

予約台帳、電話メモ、グルメサイトの予約管理画面——情報の在り処がバラバラになっている店は多いです。この状態では分析どころか、集計すら難しい。

✅ ポイント:予約情報を一元管理する仕組みを作ること。電話予約もオンライン予約も、同じ台帳に集約されている状態が出発点です。

チェックポイント②:グルメサイト経由の予約データは「店に残っているか」

ここが盲点です。グルメサイト経由の予約は、サイト側のシステムに情報が残るだけで、店には顧客データが渡らない構造のものが多い。つまり、グルメサイト依存度が高いほど、「誰が来ているか」が分からない状態になっています。

✅ ポイント:顧客情報を店側の資産として蓄積するには、自社予約(直接予約)の比率を上げることが不可欠です。

チェックポイント③:電話予約の応答率は把握しているか

飲食店の平均電話不応答率は約20%というデータがあります(株式会社エビソル「ebica」予約データ、利用店舗100店平均)。つまり、10件かかってきた電話のうち2件は取れていない。取れなかった電話の相手が「どのエリアから来ようとしていたか」は、永遠に分かりません。

✅ ポイント:電話の取りこぼしを減らすと、データの精度も上がります。24時間対応できる仕組みを入れることで、深夜・ピークタイムの予約も記録に残せます。

✓ ここまでのポイント

  • 2号店の立地は「勘」ではなく、1号店の顧客データから読み解くことができる
  • グルメサイト依存度が高いと、顧客情報が店の資産として残らない構造になっている
  • 電話の取りこぼしはデータの欠損でもあり、出店判断の精度を下げる原因になる

手数料のかからない予約を増やすことが、なぜ多店舗展開の土台になるのか?

ここで少し視点を変えます。

「2号店の立地を決めるために、なぜ自社予約の話が出てくるのか」と感じた方もいるかもしれません。つながりを説明します。

グルメサイト経由の予約には、送客手数料がかかります。1号店だけなら許容できていたコストも、2号店・3号店と増えるにつれて比例して膨らみます。ところが、集客力は店舗数に比例しません。結果として、店舗を増やせば増やすほど利益が圧迫される——これが、多店舗展開で「売上は伸びているのに利益が残らない」という状態の正体です。

自店の名前で検索してきたお客様は、本来100%あなたのお客様です。そのお客様の予約に手数料を払い続けているとしたら、それは出店を重ねるたびに傷口が広がるような話です。

自社の予約導線(ホームページ・Google・LINE・SNS)に予約ボタンを設置し、グルメサイトと同じ在庫を共有させる仕組みを作ると、1件予約が自社経由に移るたびに、手数料分がそのまま利益として手元に残ります。そして同時に、顧客情報が店の資産として蓄積される。この2つが同時に手に入ります。

「グルメサイトを活用すること自体を否定しているわけではありません。ただ、自店の名前で検索してきた方の予約に手数料を払う必要はない。自社導線を整えることは、広告費の削減でも節約でもなく、本来あなたのものである利益を、取り戻す作業です。」

ハワードジョイマン(中小企業診断士・利益倍増アドバイザー)

自社予約を増やす導線は、具体的にどう作ればいいのか?

「やり方が分からない」という声をよく聞きます。順を追って説明します。

予約導線を整える STEP 1

「今、予約がどこから来ているか」を可視化する

食べログ・ホットペッパーなどのグルメサイト経由、電話、自社サイト経由——それぞれの比率を把握することが最初の一歩です。多くの店では、この内訳が把握できていません。

⚠️ よくある失敗:「だいたい食べログが多いと思う」という感覚だけで動いてしまい、実際に切ってみたら思ったより影響が小さかった(もしくは大きかった)という事態になる。

予約導線を整える STEP 2

自社サイト・Googleビジネスプロフィールに予約ボタンを設置する

Googleで店名を検索した方が、そのまま予約できる導線を作ります。「Google で予約」はユーザーの使用言語に合わせて自動翻訳されるため、インバウンド対応にもなります。

⚠️ よくある失敗:ホームページに予約ボタンはあるが、在庫がほとんど割り振られておらず「満席」か「リクエスト予約のみ」になっている。これでは誰も使わない。

予約導線を整える STEP 3

在庫をグルメサイトと自社導線で一元化する

在庫を分割して各媒体に配分している限り、自社導線はグルメサイトに負け続けます。在庫を統合し、どの導線からも同じ在庫を参照できる状態にすることで、自社フォームがはじめて機能します。

⚠️ よくある失敗:在庫を統合するとダブルブッキングが怖いと感じて踏み切れない。実際にはシステムで防げるため、恐怖が前進を止めている状態です。

❌ よくあるパターン:グルメサイトに在庫を集中させ、自社導線は「残り枠」だけを割り振る

  • 自社予約フォームはいつも「満席」か「リクエスト予約」になり、誰も使わない
  • 顧客情報がグルメサイト側に蓄積され、店の資産にならない
  • 多店舗展開すればするほど手数料負担が増加し、利益が減る

✅ 推奨アプローチ:在庫を統合し、全導線で同じ在庫を公開する

  • 自社予約フォームがグルメサイトと対等に戦える状態になる
  • 予約時に取得した顧客情報が店の台帳に蓄積され、出店判断にも使える
  • 自社予約が1件増えるたびに、手数料分がそのまま利益として残る

「導入から約8ヶ月で、月商が350万円から620万円になりました。最初は半信半疑でしたが、自社への予約導線を整えてからリピーターが増え、広告に頼らなくてもお客様が来てくれる感覚が出てきました。」

飲食店オーナー(会員)

まとめ:2号店を出す前に、1号店のデータを「使える状態」にしておく

2号店の立地選びに迷っているなら、まず1号店のお客様が「どこから来ているか」を確認してください。その情報が手元にない、あるいはグルメサイトに情報が閉じ込められているとしたら、それ自体が先に解決すべき課題です。

顧客データを店の資産として蓄積するには、自社予約の比率を上げることが近道です。自社導線を整えることは、「広告をやめる」話ではなく、「本来あなたのものである利益と情報を取り戻す」話です。

1号店の予約管理の仕組みを整えることで、顧客データが蓄積され、出店判断に使える情報が揃い、手数料の負担も軽減される。この3つが同時に動きます。2号店を考え始めたタイミングが、1号店の構造を見直す最良のタイミングでもあります。

現状の予約導線がどうなっているか、自社予約の比率がどれくらいか、あるいは電話の取りこぼしがどれほどの機会損失になっているかを、まず数字として把握したい方は、お気軽にご相談ください。

飲食店の予約・集客の現状診断は無料で承っています。診断を通じて「どこから手をつければ利益が伸びるか」を一緒に整理しましょう。

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