
「また今月も、グルメサイトに払いましたよ」
こんにちは、ハワードジョイマンです。
飲食店のオーナーさんとお話ししていると、こんな言葉をよく耳にします。
「また今月も、グルメサイトに払いましたよ。でも先月来てくれたお客さんが今月も来てるのかどうかは、正直わからないんですよね」
桜が散って、新生歓迎シーズンが一段落するこの時期になると、毎年同じことが起きます。忙しかった4月が終わり、通帳の残高を見て「あれ、こんなもんか」と首をかしげるオーナーさんが増える。売上はそこそこ動いたはずなのに、利益が思ったより残っていない。で、その原因のひとつがグルメサイトへの支払いだったりします。
今日は、私がなぜ「新規集客をやめましょう」と言うのか、その理由と、代わりに何をすべきかをお話しします。
📋 この記事でわかること
- 「新規集客」がなぜ飲食店の利益を削るのか、その構造
- 「再来店率」をKPIに置くことで何が変わるのか
- 来店を会員化して常連をつくる具体的な仕組み
- モバイルオーダー導入で注文点数が変わる理由
こんな方におすすめ
- ✅ グルメサイトの掲載料が固定費になっていて、やめるにやめられない方
- ✅ 毎月新規集客にお金をかけているのに、売上が積み上がらないと感じている方
- ✅ 常連さんに支えられる店にしたいと思っている方
- ✅ 再来店率という言葉を聞いたことはあるが、どう測るか分からない方
- ✅ 3〜30店舗規模で、集客の仕組みを根本から見直したい飲食店経営者の方
「新規集客」という名の、底の抜けたバケツ
私がコンサルタントとして独立して21年、飲食店を中心に833件以上の支援をしてきました。その中で、ずっと繰り返し見てきた光景があります。
毎月、広告費を使って新しいお客さんを呼ぶ。来てくれる。喜んでくれる。でも翌月また同じだけ広告を打たないと、売上が戻らない。
これ、底の抜けたバケツに水を注ぎ続けているのと同じ状態です。
グルメサイトの仕組みを考えると、構造的にそうなりやすい。あのプラットフォームは「新しいお客さんが来店する」ことに対して課金されます。つまり、毎月お金を払い続けることで、毎月新しい人が来る。払うのをやめたら、来なくなる。気づけば掲載料が立派な固定費に化けている。
結論から言うと、問題は「新規が来ていること」ではありません。問題は「来てくれた人が2回目に来たかどうか」を、誰も追いかけていないことです。
「新規客が来店した瞬間に、次の来店のための仕掛けが動いていない店は、毎月お客さんを一から集め直しています。それは集客費用がゼロになることのない、終わりのない消耗戦です」
ハワードジョイマン(中小企業診断士・飲食店経営コンサルタント)
私自身も、独立直後は仕事がなく苦しみました
少し私の話をさせてください。
市役所を7年目で辞めて独立したとき、私には仕事がありませんでした。食欲がなくなって受診した医師に「体には問題ないけど、商売うまくいってますか?」と心配され、帰り道で号泣しました。全財産が底をつきました。
この経験から、資金繰りと集客に悩む店舗経営者の力になろうと決めました。
✓ ここまでのポイント
- グルメサイト依存は「来店を買い続ける」構造で、やめると売上が落ちる
- 問題は新規が来ることではなく、「2回目に来たかどうか」を測っていないこと
- 新規集客費用は毎月かかる変動費ではなく、固定費化していることが多い
「再来店率」をKPIにするだけで、何が変わるのか
「再来店率をKPIに置く」と言うと、難しそうに聞こえますが、やることはシンプルです。
来店したお客さんが「誰か」を記録する。その人が翌月また来たかどうかを確認する。それだけです。
これをやっている店と、やっていない店では、経営判断の質がまったく変わります。
やっていない店の会議はこうなります。「先月の売上が落ちました。もっと集客しましょう」。やっている店の会議はこうなります。「先月の新規来店は増えたのに、再来店率が下がっています。料理か接客か、どこかに問題があるはずです」。
前者は永遠に広告費を増やし続ける方向に進みます。後者は「なぜリピートしなかったのか」という問いに向かいます。この問いこそが、常連さんに支えられる店への入り口です。
増益繁盛クラブの会員さんの中には、リピート率を38%から71%に改善した方もいます。広告費を増やすことやメニューの刷新より先に、まず「来店した人が誰かを把握する仕組み」を作ることが出発点です。
「来店=会員化」の仕組みをどうつくるか
具体的な話をします。来店した瞬間に、そのお客さんとの関係が始まる仕組みをどうつくるか。
私が今、多くの飲食店経営者の方にお勧めしているのが、モバイルオーダーの導入と同時にCRM(顧客管理)の仕組みを組み合わせることです。お客さんがスマートフォンから注文する際に、自然にLINE登録や会員登録につながる設計にする。来店した人が誰か分かるようになると、「その人がいつ来て、何を注文して、また来たかどうか」が見えてきます。
モバイルオーダーを導入した会員さんからは、「注文点数がアップした」という声をいただいています。画面でじっくり選べるため、お客さん自身が追加注文しやすくなるのです。
これ、実はリピーター戦略と深くつながっています。注文点数が上がるということは、お客さんが「次も来よう」と思える満足度を得やすくなる、ということでもあります。そして会員化されていれば、その方に「あなたが前回注文したメニュー、今月も入荷しています」という一声をLINEで届けることができる。
来店→会員化→再来店促進、というサイクルが回り始めると、新規集客への依存が少しずつ薄れていきます。
また、LINE友だちが増えて再来店客数も含めた来店者総数が伸びた、という声もいただいています。LINE登録している常連さんに向けて配信する販促は、グルメサイトへの掲載料とは性質がまったく違います。一度つながった関係は、費用をかけなくても再来店につながりやすい。
チェックポイント①:今月の新規客数と再来店客数、両方を把握していますか
多くの飲食店では「今月の来客数」は分かっても、その内訳が「初来店」か「再来店」かを区別していません。この2つを分けて見るだけで、問題の所在が変わります。
✅ ポイント:POSやモバイルオーダーのデータに会員情報を紐づけることで、初来店・再来店を自動的に分類できるようになります。
チェックポイント②:グルメサイトの掲載料をやめたら、売上はどうなりますか
「やめたくてもやめられない」と感じているなら、その掲載料が固定費化している証拠です。逆に言えば、やめても来てくれるお客さんを育てることが、経営の安定につながります。
✅ ポイント:掲載をやめても再来店してくれる層を増やすために、来店時に直接LINEでつながる仕組みを先に作っておくことが重要です。
チェックポイント③:配信した販促が来店に結びついているか、追えていますか
チラシ・クーポン・SNS投稿のどれが来店に結びついたかを測定できていない場合、費用対効果のPDCAが回りません。
✅ ポイント:配信から来店、注文、次回来店まで一気通貫で追跡できる仕組みを持つことで、「何に費用をかけるべきか」の判断が変わります。
「私がよく経営者の方に最初に聞く質問があります。『お店に来てくれたお客さんの何%が、翌月もう一度来ていますか?』。即答できる方は、多くありません。でもその数字こそが、今の経営の健康状態を正直に示しています」
ハワードジョイマン(中小企業診断士・飲食店経営コンサルタント)
まとめ:「新規をやめる」ではなく「常連を育てる基盤をつくる」
誤解しないでほしいのは、「新規集客は悪だ」と言いたいわけではありません。新規のお客さんに来てもらうことは大切です。
ただ、新規しか見ていない経営は、毎月水を注ぎ続けないといけないバケツです。そこに加えて、来てくれたお客さんと関係をつなぎ続ける仕組みを持つことで、初めてバケツの穴を塞いでいける。
再来店率が上がるということは、同じ売上を作るための広告費が下がるということです。同じ売上でも、利益が残りやすくなります。「売上は前年より良いのに、通帳の残高が増えない」という悩みの一因が、ここにあることも少なくありません。
常連さんに支えられる店。新規を追いかけ続けなくてもいい状態。それは理想論ではなく、仕組みで目指せるものです。飲食店を中心に833件以上の支援経験から、私はそう考えています。
もしモバイルオーダーの導入や、CRMを使った再来店の仕組みづくりに興味があれば、まずは無料の活用法資料をご覧ください。どんな仕組みで常連化を進めるのか、具体的にイメージできると思います。
また、「自分の店の再来店率がどのくらいか知りたい」「どこから手をつければいいか分からない」という方は、お気軽にご相談ください。一緒に現状を整理するところから始めましょう。