こんにちは、ハワードジョイマンです。
突然ですが、飲食店経営者の方にひとつ聞いてみたいことがあります。
今月、チラシやクーポン、SNS広告にいくら使いましたか? そして——その費用が何人の来店に結びついたか、即答できますか?
実は、販促費の費用対効果を数値で把握できている方は多くないというのが、私がこれまで飲食店を中心に833件以上のお店を支援してきた中で感じているリアルな実感です。売上が落ちていないのに利益が残らない——その構造の一端が、「測れていない販促費」に隠れているケースは非常に多い。
今回は、その問題を解決するための具体的な改善の道筋をお伝えします。
📋 この記事でわかること
- 「利益が残らない」の原因が、販促費の垂れ流しにある理由
- チラシ・クーポン・SNSの効果が測れない本当の構造的原因
- 配信から来店・売上まで自動追跡する仕組みの作り方
- モバイルオーダーとCRMを組み合わせて販促PDCAを回す考え方
こんな方におすすめ
- ✅ 売上は前年並みなのに手元にお金が残らないと感じている方
- ✅ チラシ・SNS・クーポンに毎月費用をかけているが効果を測れていない方
- ✅ グルメポータルへの掲載料が固定費化し、抜け出せないでいる方
- ✅ 販促のPDCAをどう設計すればいいか分からない方
- ✅ 過去にITツールを入れたが使いこなせず、もう失敗したくないと思っている方

「測っていないから、止められない」——販促費が利益を削り続ける構造
毎月それなりの販促費を使いながら、「正直、どれが効いているか分からない」という悩みはよく伺います。チラシを撒けば少し来てくれる気がする。クーポンを出せばにぎわう日もある。SNSの投稿に「いいね」がつく。でも——それが売上や利益にどう繋がっているかは、実はよく分からない。
これは、意欲がないわけでも、努力が足りないわけでもありません。「配信した」と「来店した」が別のシステムに記録されていて、誰も突き合わせていない、という構造問題です。
グルメポータルの掲載料は月ごとに引き落とされる。チラシの印刷費は支払った。SNS広告の予算も消化した。でも「そこから何人来て、いくら使ったか」は帳票のどこにも残っていない。結果として、効果のない施策をいつまでも継続し、利益だけがじわじわと削られていく——これが「売上は落ちていないのに利益が残らない」の、意外と見落とされがちな一因です。
「販促費を削れない理由を聞くと、たいていこう返ってきます。『止めたら来なくなりそうで怖い』と。でも測っていないのだから、止めた影響も分からない。怖くて止められないのではなく、測っていないから止められないんです」
ハワードジョイマン(中小企業診断士 / 飲食店経営コンサルタント)
見落としがちな「クーポンの罠」——来店は増えても利益が減ることがある
「グルメサイトのクーポンを強化してから来店数は増えたのに、通帳の残高が増えない」——こんな悩みもよく伺います。
数字を掘り起こしてみると、クーポン経由の客単価が通常来店のお客さまより低い、クーポン利用者がなかなか再来店せず「一度だけ安く来て終わり」になっている、といったことが見えてくる場合があります。そうなると、集客コストをかけて、利益率の低いお客さまを呼び込み続けていることになります。
問題はクーポン自体ではありません。「測っていなかったから気づけなかった」という点にあります。「なんとなく効いている気がしていた」というのが、よくある実情です。
チェックポイント①:販促費の用途別集計ができているか
グルメポータル、チラシ、SNS広告、クーポン——それぞれに月いくら使っているか、項目ごとに把握できていますか?まず「何にいくら使っているか」が分からなければ、効果測定のスタート地点にすら立てません。
✅ ポイント:まず販促費を媒体別・手法別に分解して一覧化する。それだけで「使いすぎ」が見える項目が出てくることが多いです。
チェックポイント②:「配信した」と「来店した」が紐づいているか
LINE配信やクーポンを送った後、「それを見た人が来店したかどうか」を追跡できていますか?開封率は確認できても来店まで繋がっているかどうか分からない、という状態が最も多いパターンです。
✅ ポイント:配信ツールと来店データ(POSやモバイルオーダーのログ)を繋ぐ仕組みがないと、PDCAの「C(チェック)」が機能しません。まずここに手を入れることが先決です。
チェックポイント③:新規とリピーターを分けて測定しているか
販促費の多くは新規集客に使われていますが、そのお客さまが2回目に来たかどうかを追っている店は少数です。再来店率が低いまま新規獲得コストをかけ続けると、「ざるで水をすくう」状態になります。
✅ ポイント:来店を会員化し「初回・2回目・3回目以降」をセグメント分けして見ることで、販促の本当の費用対効果が初めて分かります。
✓ ここまでのポイント
- 「利益が残らない」原因のひとつは、測れていない販促費の垂れ流しにある
- クーポンや広告は「来店数」ではなく「利益への貢献」で評価しなければ意味がない
- 配信と来店が紐づいていないと、PDCAの「チェック」が機能しない
「配信→開封→来店→売上」を自動追跡する仕組みの作り方
では、具体的にどう変えるか。ここではステップ形式で整理します。
販促PDCA構築 STEP 1
来店を「会員化」する入口を作る
最初にやることは、来店したお客さまを「誰が来たか分かる状態」にすることです。LINE連携型のモバイルオーダーには、注文時にLINE友だち登録ができるものがあり、来店履歴・注文内容・来店頻度を自動で蓄積できます。「いつ、誰が、何を頼んで、いくら使ったか」がデータとして残る。これがすべての起点です。
⚠️ よくある失敗:「LINEのお友だち追加」だけを促しても、来店との紐づけができていないケースが多い。友だち数が増えても来店データと繋がらなければ意味がありません。
販促PDCA構築 STEP 2
配信した施策に「来店フラグ」を立てる
クーポンやキャンペーン告知を配信する際、受け取った人が来店したかどうかを追えるよう設計します。例えば、LINE配信のリンクから入ったお客さまが注文した際に「このクーポン経由」と自動でタグが付く仕組みです。これで「配信数・開封率・来店数・その日の売上」が一本の線で繋がります。
⚠️ よくある失敗:開封率しか見ていない。「見てもらえた」と「来てもらえた」は別物です。その先の来店・購買まで追わない限り、投資対効果は見えません。
販促PDCA構築 STEP 3
月次ではなく「施策単位」でPDCAを回す
毎月末に数字を集計するのではなく、施策ごとに「打った→結果が出た→次に活かす」のサイクルを短くします。例えば「火曜日の集客が弱い」と分かれば、月曜夜に配信してデータを取り、翌週に改善する。これが本来のPDCAです。月次レポートを待っていては、打ち手がいつも後手に回ります。
⚠️ よくある失敗:数字が出るのを待ってから考え始める。判断のサイクルを「月次」から「週次・施策次」に変えることが、利益を残す経営への第一歩です。
モバイルオーダー導入で変わること
モバイルオーダーを導入した会員さんからは、「モバイルオーダーの導入により客単価がアップした」という声をいただいています。
客単価が上がる理由は「値上げ」とは限りません。モバイルオーダーの注文画面に画像付きのおすすめメニューやオプションが表示されることで、お客さまが自発的に追加注文を選ぶ流れが生まれやすくなります。スタッフが声をかけなくても、画面が自然に「もう一品」を提案してくれる。
それと同時に、注文データが来店履歴と紐づけば「このお客さまは3回目の来店で、前回も焼き鳥盛り合わせを頼んでいる」といった情報が見えるようになります。その情報をもとに、次の来店のきっかけになるLINE配信を設計できます。
販促のPDCAが回り始めると、無駄な広告費を止めやすくなります。「これは効いていない」という判断に根拠が生まれるからです。その結果として、販促費が適正化され——売上を維持しながら利益が残るようになっていく。
❌ よくあるパターン(測れない販促)
- グルメポータル・チラシ・SNS広告をそれぞれ別で管理
- 来店との紐づけがなく、「なんとなく効いている気がする」で継続
- 月末に数字を見て「思ったより利益が少ない」と気づく
✅ 推奨アプローチ(自動追跡で利益を守る販促)
- 来店=会員化で、誰が来たかを最初から記録する
- 配信→開封→来店→売上まで一本の線で追跡する
- 施策単位でPDCAを回し、効果のない費用を早期に止める
まとめ——「利益が残らない」の出口は、測ることから始まる
売上が落ちていないのに利益が残らない。その背景に、販促費の垂れ流しが隠れているケースは少なくありません。チラシ・クーポン・SNSへの投資が悪いわけではありませんが、「配信した先に何が起きているか」が見えていなければ、改善のしようがありません。
まず「測る」仕組みを作る。来店を会員化し、配信と来店と売上を繋げる。そのサイクルが回り始めると、削れる費用と伸ばすべき施策が自然に見えてきます。
私自身、独立直後に全財産が底をつく経験をしています。あのとき一番つらかったのは「何が間違っているか分からない」という状態でした。数字が見えないと、判断できない。それは飲食店経営者の方も同じはずです。
販促のPDCAを仕組みとして設計したい、モバイルオーダーを使ったCRM構築に興味がある——そういった方は、まずお気軽にご相談ください。業種・店舗規模・現状のシステム構成を聞いた上で、あなたの店に合った進め方を一緒に考えます。
「まずは仕組みの全体像を知りたい」という方には、こちらから無料でモバイルオーダーの活用法をお届けしています。お気軽にどうぞ。