こんにちは、ハワードジョイマンです。
結論から言うと、宴会が減った時代に居酒屋が収益を安定させるには、「新しいお客さんを呼び続ける」より「来てくれたお客さんを再び呼ぶ仕組み」を先に作った方が、コストも手間も少なくて済みます。その仕組みをどう作り、どう立て直していくのかを、今回は手順に沿ってお伝えします。
📋 この記事でわかること
- 宴会依存から抜け出せない居酒屋に共通する収益構造の問題
- 「来店客が誰か分からない」状態が、なぜリピーター不在を生むのか
- 来店=会員化の仕組みをどう作り、再来店率をKPIに置くか
- モバイルオーダー導入で客単価が上がる仕組み
こんな方におすすめ
- ✅ 宴会需要の落ち込みで売上の波が大きくなっている居酒屋オーナーの方
- ✅ 新規集客に費用をかけているが、売上が積み上がらないと感じている方
- ✅ 来店客が誰かを把握できておらず、リピート率を測定したことがない方
- ✅ モバイルオーダーを検討しているが、導入後のイメージが掴めていない方
- ✅ 3〜10店舗規模で多店舗展開を進めているが、収益構造に課題を感じている方

宴会が「当たり前の収益源」だった時代は終わった
少し前まで、居酒屋の売上カレンダーは分かりやすかった。歓送迎会シーズン、夏の打ち上げ、そして年末の忘年会。この3山で年間の収益の相当部分を稼ぎ、あとは日常の営業で補う、という構造が成り立っていました。
ところが今、その3山が確実に小さくなっています。法人の交際費の見直し、リモートワークによる社内コミュニケーションの変化、幹事を引き受ける人材の減少。理由は一つではありませんが、結果として「宴会が入らなくても、日常の売上でしっかり利益を出せる店」でないと、経営の安定が保てない時代になっています。
ここで多くの飲食店経営者の方がやりがちなのが、「新規集客をもっと強化しよう」という方向への舵切りです。食べログ・ぐるなびへの出稿を増やす、SNS広告を打つ、クーポン配布を強化する。やること自体は間違いではないのですが、ある根本的な問題を放置したまま新規集客を続けても、売上は積み上がっていきません。
「新規集客に費用をかけているのに売上が積み上がらない」という状態の根っこには、来店客を記録する仕組みがないことがあります。無料で受け取れる特典資料の中には、食べログ・ぐるなびに依存しない独自の集客網の作り方や、割引ゼロで成果が出る販促100などが含まれています。メールアドレスを登録して届いたメール内のURLをクリックするだけで受け取れます。
「誰が来たか分からない」ことが、リピーターゼロを生む構造
たとえば、居酒屋を3店舗運営していて、宴会売上が落ち込んだことで各店舗の月次数字がブレるようになり、「どの店が本当に儲かっているのかが分からない」という状態に陥っている店があったとします。
私が導入相談でまず聞くのは、「先月来てくれたお客さんの何%が、今月も来ていますか?」という質問です。こうした店では、答えは「分からない」になりがちです。
これは珍しいことではありません。POSレジには日次の売上データはある。でも「このお客さんが先月も来ていたか」は分からない。来店客が誰なのかを記録する仕組みがないので、2回目に来たかどうかを測定する手段がそもそも存在しない、という状態です。
新規集客にお金をかけても売上が積み上がらない理由は、ここにあります。せっかく来てくれたお客さんを「会員」として記録しておかないと、その人が再び来てくれたかどうかが分からない。分からないので、再来店率というKPIを持てない。KPIがないので、次の打ち手を考えられない。この構造的な問題を放置したまま集客費用だけ増やしても、バケツの底に穴が開いた状態で水を注いでいるのと同じです。
詳しくは飲食店のリピーターが増えない店に共通する3つの構造的な問題にもまとめていますが、「誰が来たか分からない」という状態こそが、リピーター不在の根本原因です。
「再来店率を測っていない店に、リピーター戦略は存在しません。数字がなければ、改善の出発点すら決められないんです。」
ハワードジョイマン(中小企業診断士・有限会社繁盛店研究所)
✓ ここまでのポイント
- 宴会依存の収益構造は、需要減少によってすでに機能しにくくなっている
- 新規集客費用を増やしても、来店客を会員化していなければ再来店率を測定できない
- 「誰が来たか分からない」状態こそが、リピーター不在の構造的な原因である
再来店率をKPIに置くと言っても、「どうやって数字を取るか」で詰まる方が多いです。特典資料に含まれるメニュー工学ツールや天気と売上の分析ツールは、日次の数字を自分で追い始めるための入口として使えます。無料で、登録後すぐにダウンロードできます。
立て直しのプロセス:来店=会員化からスタートする
最初に進めたいのは、「来店した時点で会員になってもらう仕組み」の構築です。難しいことではありません。注文の入口にモバイルオーダーを置き、テーブルでQRコードを読み込んで注文するフローにする。LINE連携型のモバイルオーダーには、注文時にLINE友だち登録ができ、来店履歴を蓄積できるものがあります。こうした仕組みを使えば、「誰がいつ来たか」が可視化できるようになります。
立て直し STEP 1
来店フローの中に会員登録を組み込む
ポイントカードの配布やアンケートへの記入依頼など、「お客さんに何かをお願いする」形の会員化は定着しません。モバイルオーダーで注文する流れの中にLINE友だち登録を組み込む動線にすることで、スタッフがお願いしなくても自然に会員データが積み上がっていきます。
⚠️ よくある失敗:「LINE登録をお願いしてください」とスタッフに指示を出しても、繁忙時間帯には声かけが抜けます。人に依存しない動線設計が先決です。
立て直し STEP 2
再来店率を月次KPIに設定する
会員データが溜まり始めたら、「先月来たお客さんのうち、今月も来たのは何%か」を毎月追います。この数字が上がれば、新規集客費用を増やさなくても売上は積み上がっていく。逆にこの数字を無視したまま新規集客を強化しても、費用対効果は悪化する一方です。
⚠️ よくある失敗:KPIに設定しても、月次の数字を確認するのが翌月中旬になってしまい、打ち手が後手に回るケースが多い。日次・週次で数字を見られる環境を整えることが先です。
立て直し STEP 3
再来店のきっかけをLINEで作る
会員化されたお客さんに対して、来店から一定期間が経ったタイミングでLINEでメッセージを送る。「そろそろ来てくれるかな」と待つのではなく、こちらからきっかけを作る。これをスタッフの手を借りずに自動化できると、営業外の時間帯にも再来店の種を蒔き続けられます。
⚠️ よくある失敗:最初に「お得なクーポン」を送ってしまい、値引きがないと来ないお客さんばかりを集めてしまう。価格ではなく「また行きたい」という気持ちを引き出すコンテンツ設計が重要です。
モバイルオーダー導入後に起きた変化:客単価が上がった理由
モバイルオーダーの導入を支援したお店からは、こんな声をいただいています。
「モバイルオーダーの導入により客単価がアップした」
モバイルオーダーの導入を支援したお店
なぜ客単価が上がるのか、仕組みとして説明すると分かりやすいと思います。
ホールスタッフが注文を取りに行く従来の仕組みでは、テーブルの空き具合・混雑状況・スタッフの経験値によって、追加オーダーの提案タイミングがバラバラになります。経験豊富なスタッフがいる席は追加注文が入りやすく、そうでない席は飲み物が空いたまま放置される。これが店長によって数字が違う、という現象の一因でもあります。
モバイルオーダーになると、お客さんが「もう一杯頼もうか」と思ったタイミングで、すぐに画面から追加注文ができます。スタッフを呼ぶ手間がないので、追加注文のハードルが下がる。メニュー画面に「このドリンクと合うおつまみ」のような提案を組み込めば、スタッフが声に出さなくても自然にセット提案が機能します。結果として、一人あたりの注文点数が増え、客単価が上がっていく。
この変化は、スタッフのスキルに依存しないオペレーション設計の成果でもあります。機器を変えるより「仕組みとして注文が増える動線」を作ることが本質です。
また、こうした取り組みは宴会収益の補完にとどまらず、居酒屋の客単価が低い状態を放置した場合の損益への影響を根本から変えていく可能性を持っています。仮に1組あたりの売上が1,000円違うとすると、月間来店数200組なら月20万円、年間240万円の売上差になります。
まとめ:「誰が来たか分かる店」に変えることが出発点
宴会が減った時代に居酒屋の収益を安定させるには、新規集客の強化より先に、「来てくれたお客さんを会員として記録し、再来店を促す仕組み」を作ることが先決です。
来店=会員化の動線を作る。再来店率を月次KPIに置く。LINEで再来店のきっかけを自動で作る。このプロセスを動かし始めると、新規集客費用を増やさなくても売上が積み上がり始めます。
私がこれまで支援してきた飲食店を中心に833件以上のお店の中には、リピーター戦略に取り組んだ結果、リピート率が38%から71%に上がったケースもあります。
「自分の店の再来店率は何%ですか?」——この質問に即答できない状態であれば、まず数字を可視化するところから始めましょう。何か分からないことがあれば、お気軽に電話でご相談ください。
📞 0543518655(有限会社繁盛店研究所 / 平日10:00〜12:00・13:00〜15:00)
「来店=会員化」の動線をモバイルオーダーで作りたいけれど、過去にITツールを入れて使いこなせなかった経験があると、なかなか踏み切れないと思います。モバイルオーダーなどの導入相談では、初期設定の代行から90日間の定着支援まで含めた形でサポートしています。3〜30店舗規模で複数のシステムを併用している方に、特に役立つ内容です。